いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

富士山世界遺産。 m.fuji has the world inheritance

2013-05-01 19:31:37 | 日記
 (1)日本の国民的シンボルのひとつの富士山は、もうかってのイメージを失ってしまった。象徴的な連なる三角の山の頂(いただき)は丸みを帯びて見分けがつかずに、左右に広がる特徴のある扇形の広い裾野(すその)もところどころにトゲ状突起が出来て変貌が激しい。
 3千メートル級の高山だが都市部に近く地球温暖化による気候変動や、登山マラソンほか入山者、行事の増加、開発事業によって富士山の自然環境が損なわれてきた結果だ。

 しかし東京に近くほぼ日本の真ん中という国土ランドマークとしてのロケーションに、富士5湖を従えて周囲に遮(さえぎ)るものもなく壮大に悠然とそびえる富士山の景観の美しさ、すばらしさは日本人にはやはり格別だ。

 (2)この富士山がユネスコの文化遺産として世界遺産(world inheritance)に登録されることがほぼ決まった(検討するユネスコ諮問専門家機関が登録勧告)。
 本来は富士山のその景観の美しさ、国土シンボル・ランドマーク(symbol landmark)の特徴から「自然遺産」として登録を目指したが、同山のゴミ放置などの環境汚染問題がネックとなって国内選考で落選(報道)し、今回は「信仰と芸術」の富士山の「文化遺産(cultural inheritance)」としての世界遺産登録を目指していた。
 今回、富士5湖と各浅間神社ほかをあわせての信仰と芸術の文化遺産としての世界遺産登録だ。

 (3)富士山では、入山者の増加による自然環境の悪化を受けて新聞社、NPO団体ほかによる清掃活動を積極的に進めて、さらに関係する山梨、静岡県では入山者から入山料を徴収して自然環境保全、管理をはかる計画も進行している。

 富士山が世界遺産に登録されると「人類全体の財産」(報道)として高い自然環境保全、管理が要求される。

 (4)富士山は3千メートル級の高山だが日本国土のシンボル・ランドマークとして国民に愛され、親しまれて、夏山シーズン(7,8月)には30万人以上(昨年データ報道)が入山して、一般市民登山マラソン大会なども恒例行事として実施されている人気スポットである。

 自然環境保全、管理の大切さは冒頭記述のような富士山の変貌を見れば不可欠ではあるが、果たして世界遺産として登録して特別保全、管理下で入山料まで徴収して「高み」の富士山にしてしまうのがいいのか、考えさせられもする。

 (5)富士山は夏でも冬でも危険をともなう3千メートル級の高山ではあるから油断はできないが、世界遺産となれば入山者もそれなりの環境保護意識の自覚を持って、なおかつ自由にいつでもどこからでも登山、散策、眺望が楽しめる日本のシンボル・ランドマークであってほしいものだ。

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