いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

火山研究者のネガティブ発言。 negative speech of volcanist

2015-10-18 19:48:56 | 日記
 (1)日本はアジア大陸の東海域に位置する小さな島国で世界有数の火山(volcano)
、地震国である。有史上たびたび大きな地震、噴火に見舞われてきて、よくこの程度の被害で(被害者に対しては気が引けるが)済んでいるなと思うこともあるが、近代化、科学情報化時代の今でも地震を予知したり噴火を予測することは至難のことのようだ。

 千年に一度といわれた東日本大震災を受けて日本地震学会は地震の予知は無理だとして予知情報から撤退するとして、日本列島の火山帯が活発化している中で昨年9月の御嶽山では微動性火山地震を観測していたが噴火を予測できずに噴火可能性、危険は少ないとして噴火警戒レベルを最低の「1」ランクと発表して日帰り登山シーズンの登山者が最も頂上に集まる昼直前に大噴火が発生して、多くの死傷者を出した。

 (2)結果論として微動性火山地震が続いていたことと、日帰り登山シーズンを迎えて大勢の経験の浅い日帰り登山者が見込めることを合わせて何らかの事前対策、安全対応の判断が必要であったと書いたが、地球内の専門的、科学的本格的な観測が無理な現状では「地上環境(environment on the earth)」を考慮した早めの気象判断、情報発信が登山者の生命、安全確保のためには最低限求められるものだ。

 (3)メディアの全国の火山研究者(volcanist)に対する調査では、気象庁の「噴火警戒レベル」が有効に機能していないと41%が答え、有効27%を大きく上回った。
 御嶽山の例に見るとおり最近の火山噴火の警戒レベルは事前に低ランクを示しながら、火山が噴火してから高レベルに上げる事後対応(報道)が相次いで火山観測がまったく安全機能していないのが現状だ。

 その火山研究者も御嶽山噴火被害に対して「監視体制の不備」、「前兆現象の判断ミス」などを抑えて「そもそも避けられなかった」(報道)との回答が最も多かった。
 避けられなかったのは科学的、専門的観測体制の限界によるもので、だからこそ地上観測(シーズン、日帰り登山傾向、経験不足など)の特色、特徴、傾向を考慮した気象判断が求められるものだった。

 (4)地震予知もそうだが、そもそも専門的、科学的に火山研究を行う火山研究者が気象庁の観測体制、対策について人ごとのように「機能していない」、「(警戒レベル判断に)根拠がない」などと指摘するのもおかしな話だ。
 本来、専門的研究者として科学的データを提供する研究発表、アドバイスを積極的にするべき立場にあるものだ。

 (5)地震研究といい、火山研究といい研究者から極めて人間的に正直なネガティブ発言(予知から撤退、そもそも避けられないなど)が続くが、「(御嶽山噴火予測、安全が)そもそも避けられなかった」では専門研究者として情けないのではないのか。

 見上げて無限大の宇宙空間研究開発は国際宇宙ステーション運営、金星、火星探査など高度な研究手法が試みられているが、それははるか壮大な未来につながる研究テーマであり、地球内部の研究となると人間生活、生命、安全保障に直結する研究であり、物理的、機能的ハンディはあってもほとんど進んでいない。

 (6)火山、地震列島日本としては、画期的な研究体制、意欲、決意で取り組む研究課題である。

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