(1)イラク戦争とは何だったのかの戦争命題(war proposition)は、イラクの現状と比較して大いなる疑問符がついてまわる。イラク戦争を主導した米国ブッシュ政権はすでになくその後を引き継いだオバマ政権はイラクからの米軍撤退計画を進めて、その後のイラク政府が治める国内はISなど反政府勢力が各地でテロ攻撃をくり返す内戦状態にあり、国際テロの温床ともなっている。
米国ブッシュ政権に協力していち早くイラク参戦を決めた英国ブレア政権の対応について、英国独立調査委員会が7年の歳月をかけて調査、検証(verification of the iraq war)した結果報告書が公表された。
(2)イラク戦争は米国ブッシュ政権が当時のイラク・フセイン政権が大量破壊兵器を開発、保有しているとして退陣を求め、これに従わない当時のサダム・フセイン大統領打倒のために西側主要国の参戦協力のもとにイラクに侵攻攻撃し、フセイン政権を軍事力で打倒した戦争だった。
開戦前からイラクに米国が侵攻理由とした大量破壊兵器が存在する可能性については疑問符がつく中で、米国はこれに国連の承認が得られない中で独自に西側主要国とともにイラク侵攻作戦を開始してサダム・フセイン大統領を追い詰めて身柄を確保してイラクを制圧した。
(3)日本も西側主要国のひとつとして米軍空母などの給油の後方支援として自衛隊が参戦した。結局は米国ほかが侵攻して制圧したイラクからは米国が主張した大量破壊兵器は見つからずに、米軍、自衛隊が滞在したイラク国内では反政府勢力との内戦混迷が続き、イラク戦争後に誕生したオバマ政権はイラクからの米軍撤退計画を進め国内は現在も混迷が深まるばかりだ。
(4)イラク戦争を検証する英国独立調査委員会は「英国の侵攻は法的根拠を十分に満たしていたと言うにはほど遠い」、「イラク侵攻に導いた当時のブレア首相の決定を誤りと糾弾」(報道)した。
国民、一部にはイラク戦争を当時フセイン政権の独裁体制による国民弾圧を阻止した点で評価する考えもあるといわれる。米軍ほかが侵攻する前のイラクは、民族間紛争でフセイン政権が国内反政府勢力地域を攻撃して同民族虐殺、弾圧が続いていた。
(5)極めて国内問題として他国が干渉をしないできたが、フセイン政権は米国と友好協力関係にある隣国クウェートにも侵攻作戦を展開して国土拡張戦略を進めて、米国政府としては当時の中東支配戦略としてイラクの脅威を無視できなくなっていた中での大量破壊兵器保有名目でのイラク戦争だった。
現在もシリアではアサド独裁政権による反政府勢力、市民への弾圧内戦が続いているが、友好協力関係国のロシアがアサド政権を支持支援して米国も直接にはこれに関与しない姿勢を示している。
(6)米国もオバマ政権になって長年対立してきたイランの核開発放棄による協調路線など中東戦略に変化が見られて、かってのようなイラク侵攻戦争は見られない。
英国独立調査委員会が7年かけて検証したイラク戦争評価は本格的な戦争検証作業であり、こういう普段の努力、成果、公表の積み重ねが戦争のない平和を求める国際社会の意向に沿うものだ。
ひとりの政治掌握権力者が持つ責任、判断、決定、狂気(madness)の意味について、功罪両方の立場から等しく検証、分析、公表することの必要性だ。
米国ブッシュ政権に協力していち早くイラク参戦を決めた英国ブレア政権の対応について、英国独立調査委員会が7年の歳月をかけて調査、検証(verification of the iraq war)した結果報告書が公表された。
(2)イラク戦争は米国ブッシュ政権が当時のイラク・フセイン政権が大量破壊兵器を開発、保有しているとして退陣を求め、これに従わない当時のサダム・フセイン大統領打倒のために西側主要国の参戦協力のもとにイラクに侵攻攻撃し、フセイン政権を軍事力で打倒した戦争だった。
開戦前からイラクに米国が侵攻理由とした大量破壊兵器が存在する可能性については疑問符がつく中で、米国はこれに国連の承認が得られない中で独自に西側主要国とともにイラク侵攻作戦を開始してサダム・フセイン大統領を追い詰めて身柄を確保してイラクを制圧した。
(3)日本も西側主要国のひとつとして米軍空母などの給油の後方支援として自衛隊が参戦した。結局は米国ほかが侵攻して制圧したイラクからは米国が主張した大量破壊兵器は見つからずに、米軍、自衛隊が滞在したイラク国内では反政府勢力との内戦混迷が続き、イラク戦争後に誕生したオバマ政権はイラクからの米軍撤退計画を進め国内は現在も混迷が深まるばかりだ。
(4)イラク戦争を検証する英国独立調査委員会は「英国の侵攻は法的根拠を十分に満たしていたと言うにはほど遠い」、「イラク侵攻に導いた当時のブレア首相の決定を誤りと糾弾」(報道)した。
国民、一部にはイラク戦争を当時フセイン政権の独裁体制による国民弾圧を阻止した点で評価する考えもあるといわれる。米軍ほかが侵攻する前のイラクは、民族間紛争でフセイン政権が国内反政府勢力地域を攻撃して同民族虐殺、弾圧が続いていた。
(5)極めて国内問題として他国が干渉をしないできたが、フセイン政権は米国と友好協力関係にある隣国クウェートにも侵攻作戦を展開して国土拡張戦略を進めて、米国政府としては当時の中東支配戦略としてイラクの脅威を無視できなくなっていた中での大量破壊兵器保有名目でのイラク戦争だった。
現在もシリアではアサド独裁政権による反政府勢力、市民への弾圧内戦が続いているが、友好協力関係国のロシアがアサド政権を支持支援して米国も直接にはこれに関与しない姿勢を示している。
(6)米国もオバマ政権になって長年対立してきたイランの核開発放棄による協調路線など中東戦略に変化が見られて、かってのようなイラク侵攻戦争は見られない。
英国独立調査委員会が7年かけて検証したイラク戦争評価は本格的な戦争検証作業であり、こういう普段の努力、成果、公表の積み重ねが戦争のない平和を求める国際社会の意向に沿うものだ。
ひとりの政治掌握権力者が持つ責任、判断、決定、狂気(madness)の意味について、功罪両方の立場から等しく検証、分析、公表することの必要性だ。