(1)今の民進党は良くも悪くも前身の本格的政権交代を果たした民主党の政権推進力となった小沢一郎、鳩山由紀夫さんら主な自民党出身の議員がいない政党なので、野党第一党といっても10%そこそこの政党支持率で低迷しているのは致し方もない。
中身が政権を担うギラギラとした意欲があふれているというよりは、かっての反対のための反対の淡白な野党慣れした雰囲気に戻ってしまっている。
(2)今の民進党はよほどのスーパー政治家、それも若手バリバリの政治家でも出現しない限りは、一気に自民党に代わって政権に再び返り咲くことなど無理な党内情勢だ。
常識的に民進党が返り咲くには、政策政党として革新的な政策を掲げて実現に向けての工程表、財政計画、方法論(methodology)を示して地道に努力して時間をかけてでも国民の理解と期待を得るしかない途方もない時間が必要だ。
(3)安倍政権はアベノミクス効果で大企業中心の業績、経済を回復させ、その利潤を中小企業、国民生活にしたたり落とす(trickle down)という古い経済方式を推進しているのだから、これに代わる成長と分配のあたらしい経済理論、政策を具体的に提言する必要がある。
アベノミクスは格差社会を招いて、一時的に株高、賃上げ効果を生んだが富裕層への恩恵が大きくて、多くの国民には景気、生活回復の実感はない(世論調査)というのが実態だ。安倍首相は消費税10%引き上げを2年半先送りした。
(4)それでも安倍内閣の支持率は安定して、与党自民党は民進党の3倍強の支持率を堅持して1強時代で勝負にならない。これはアベノミクスに代わる成長と分配の具体的な経済理論、政策を提示できていない野党の力不足によるものだ。
トマ・ピケティさんは自著21世紀の資本で世界的に富裕層への課税強化で格差社会を解消することの必要性を説いたが、逆行している日本経済でアベノミクスは支持されて野党はそれに代わる格差社会解消策は示せていない。
(5)そんな中で民進党の代表選が告示された。主流派から蓮舫代表代行(48)が早くから立候補を表明し、前原誠司元外相(54)が非主流派をまとめて続き、玉木雄一郎国対副委員長(47)が最後に推薦人を集めて立候補を表明した。
蓮舫、前原さんは失敗した民主党政権の大臣経験者で若手の玉木さんも一般的にはあまり知られた存在ではなくて、スーパー政治家の出現はならなかった。
(6)党内からは幅広くそれぞれの立場を代表するバランスのとれた候補者とはなったが、どうも見かけはコップの中の争い(representative election in a cup)で、発信力のない見栄えのしないものだ。
これが09年の民主党政権では公共事業の見直しでダム建設中止を発表したり、事業見直しでムダを次々と指摘して自民党政権に代わる革新的政治を実行しようとした当時の活気、勢いはどこにも見られないものだった。
(7)それではこれからの地道な努力の革新的政策はとなると、前原さんがすべての人が負担し、すべての人が分配を受ける「格差是正」から「尊厳保障」への転換、幼稚園、大学教育の無償化、TPPの取り組みに賛成の姿勢を掲げているのがわずかに見るべきところだ。
安倍政権の大胆な金融緩和策を批判する大胆な革新的政策を打ち出してこそ、民進党の将来もある。
中身が政権を担うギラギラとした意欲があふれているというよりは、かっての反対のための反対の淡白な野党慣れした雰囲気に戻ってしまっている。
(2)今の民進党はよほどのスーパー政治家、それも若手バリバリの政治家でも出現しない限りは、一気に自民党に代わって政権に再び返り咲くことなど無理な党内情勢だ。
常識的に民進党が返り咲くには、政策政党として革新的な政策を掲げて実現に向けての工程表、財政計画、方法論(methodology)を示して地道に努力して時間をかけてでも国民の理解と期待を得るしかない途方もない時間が必要だ。
(3)安倍政権はアベノミクス効果で大企業中心の業績、経済を回復させ、その利潤を中小企業、国民生活にしたたり落とす(trickle down)という古い経済方式を推進しているのだから、これに代わる成長と分配のあたらしい経済理論、政策を具体的に提言する必要がある。
アベノミクスは格差社会を招いて、一時的に株高、賃上げ効果を生んだが富裕層への恩恵が大きくて、多くの国民には景気、生活回復の実感はない(世論調査)というのが実態だ。安倍首相は消費税10%引き上げを2年半先送りした。
(4)それでも安倍内閣の支持率は安定して、与党自民党は民進党の3倍強の支持率を堅持して1強時代で勝負にならない。これはアベノミクスに代わる成長と分配の具体的な経済理論、政策を提示できていない野党の力不足によるものだ。
トマ・ピケティさんは自著21世紀の資本で世界的に富裕層への課税強化で格差社会を解消することの必要性を説いたが、逆行している日本経済でアベノミクスは支持されて野党はそれに代わる格差社会解消策は示せていない。
(5)そんな中で民進党の代表選が告示された。主流派から蓮舫代表代行(48)が早くから立候補を表明し、前原誠司元外相(54)が非主流派をまとめて続き、玉木雄一郎国対副委員長(47)が最後に推薦人を集めて立候補を表明した。
蓮舫、前原さんは失敗した民主党政権の大臣経験者で若手の玉木さんも一般的にはあまり知られた存在ではなくて、スーパー政治家の出現はならなかった。
(6)党内からは幅広くそれぞれの立場を代表するバランスのとれた候補者とはなったが、どうも見かけはコップの中の争い(representative election in a cup)で、発信力のない見栄えのしないものだ。
これが09年の民主党政権では公共事業の見直しでダム建設中止を発表したり、事業見直しでムダを次々と指摘して自民党政権に代わる革新的政治を実行しようとした当時の活気、勢いはどこにも見られないものだった。
(7)それではこれからの地道な努力の革新的政策はとなると、前原さんがすべての人が負担し、すべての人が分配を受ける「格差是正」から「尊厳保障」への転換、幼稚園、大学教育の無償化、TPPの取り組みに賛成の姿勢を掲げているのがわずかに見るべきところだ。
安倍政権の大胆な金融緩和策を批判する大胆な革新的政策を打ち出してこそ、民進党の将来もある。