いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

自立性、自尊性社会。 independence and self importance society

2016-09-27 19:50:34 | 日記
 (1)米国の影響力が低下する中でそれを支える日本は、沖縄米軍基地問題に代表されるように依然として米国の核の傘のもとに米国の強い意向が支配する追随社会だ。
 主権国家としての自立性(independence)、自尊性(self importance)が薄らいで、独立国家として相応に機能しているのか疑わしいばかりの社会体制ではないのか。

 もちろんだからといって戦前の間違った自立性、自尊性の全体主義国家に戻ることなどできないし、ほとんどの国民がそんなことを望むはずもないことだ。

 (2)日本の立つ位置が定まらない今日的日本だ。その中で安倍内閣はなぜか比較高い支持率を維持している。安倍政権の重要政策に国民の過半数がことごとく反対(世論調査)して、安倍首相がこだわる経済政策アベノミクス効果には生活回復の実感もなく、金融政策を支える日銀の緩和策はこれまでのカネ大量供給から金利操作にカジを切り替える方針転換で、実質上の日銀政策行き詰まりを認めて、どこを見ても安倍内閣の比較高い支持率の原因、根拠がわからない。

 しいてあげれば、民主党政権失敗のトラウマによる虚弱野党見下しの政治の世界に、中国、北朝鮮と取り巻く東アジア圏緊張関係による強い危機感が日米軍事同盟強化に軸足を置く安倍政権への安定支持につながっていると見るべきか。

 (3)この夏は短期間で地球2周半はしたといわれる安倍外交のあと、昨日にようやく(民進党代表選待ち)というか臨時国会が召集された。安倍首相の所信表明演説は、その地球儀を俯瞰(ふかん)する外交にアベノミクス加速、1億総活躍、地方創生と変わり映えしないものばかりで、成果、ダイナミズム(dynamism)の方法論(methodology)がわからない後退したものばかりだ。

 安倍首相が演説「おわり」に申し訳程度に述べた「憲法はどうあるべきか」、「憲法審査会での議論を深めていこう」(演説報道)と野党に呼びかけたことが本音であり、本質論であったように思う。

 (4)米国追随政策で日本は主権国家、独立国家として相応に機能しているのか疑わしい社会体制と書いたが、国家、国民の自立性、自尊性がどう描かれていくのか日本の進む道、「これからどういう国を目指すのか」(演説)重大、重要なテーマ、テーゼ(these)が大きな政治課題だ。

 主権、独立国家として避けて通れない道でもある。自立性、自尊性が薄らいで訳のわからない社会体制の中で国民的議論は必要で、平和憲法の精神性を維持するのか、国防軍化で日米軍事同盟強化に進化するのか真剣な論議はかえって今日的日本の針路においてはいい機会になるだろう。

 (5)その憲法改正論議の中で、1強多弱政治が変化する可能性も秘めている。

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