(1)事業仕分け(つまりムダ解消の見直し)は政治にかかわらずに企業、社会、家庭において大変に重要なことで、本当の成長推進力、原動力(dynamism)を支えてくれるものだ。
09年、自民党長期政権に代わって本格的政権交代を果たした当時の民主党政権では、公共事業の見直し、高速道路無料化、高校授業料無償化、子ども手当など革新的な政策が並ぶ中、民主党政権は財源は事業仕分けのムダ排除でいくらでも出てくると高(たか)をくくっていた。
(2)高は見事に外れてしまったが、公開で実施された事業仕分けはこれまでの既得権益を守る政府機関、関係事業機関のムダ見直し、手法の刷新を次々に指摘して、政治的ムーブメントを起こしていた。
政権を降りたばかりの野党の自民党議員からも賞賛、理解を示す声も聞かれた。その中心にいたのが当時の行政刷新担当相の蓮舫さんだった。
(3)有名なのが世界で1番を争っていた超高性能コンピュータ事業に「2番ではダメですか」があるが、科学技術力で世界と対等に伍していく時代革新性と経済、国民生活の改善とのバランスのなかでむずかしい判断でもあった。
当時はまたリーマン・ショックの影響、長引くデフレ不況のさ中でもあった。
(4)事業仕分けで次々と行政、事業のムダを指摘した行政刷新会議ではあったが、その後の実効性、効果はどうだったのか、いくらでも出てくるといった「財源」は結局は民主党政権の革新的な看板政策を実現するものとはならずに、ほとんどが自己否定することになり、民主党政権は3年半で崩壊してしまった。
(5)今回の党代表選に立候補した元党代表で政権時の最初の国土交通相として公共事業の見直しでダム建設中止を言明した前原誠司さんは、民主党政権の失敗の中心にいた人物として盛んに力不足をわび続けたが、やはり民主党政権で行政刷新担当相として話題を集めた蓮舫さんは前向きに新世代を作るこれまでにない政党を目指すとして、今回の党代表選では圧倒的な地方票に支えられて圧勝して党代表に選出された。
(6)党代表選の支持ポイント・ジャンルの「ひとつ」を除いて蓮舫票(ポイント)は他の2候補を2~3倍も引き離す圧倒的支持を集めたが、ただ「ひとつ」の「国政選公認候補予定者」については蓮舫さん50P、前原さん44P(報道)と接近していた。
今回の党代表選は「選挙の顔」としての発信力の高さが決め手となって蓮舫代表が選ばれたとの見方が強く、そうだとすれば「国政選公認候補予定者」票の接近はどう理解すればいいのか、単なる選挙区事情と党代表候補の関係を反映しただけのものなのかちょっと考えさせられる。
(7)今回の党代表選では前原さんはひとり「全ての人が応分の負担をし、全ての人に分配する」(報道)財源保障理論を含めて幼稚園、大学授業料無料化、TPPの取り組み賛成を打ち出しており、理念優先の蓮舫代表にはない具体的な政策力が国政選公認候補予定者には力強く映ったのか、ここだけ前原さんの政策力に比較高い支持が集まったのではないのか(それでも蓮舫さんが上回った)。
(8)蓮舫代表は巨大与党に「提案力で戦う」として、前原さんの政策を党としてまとめる方向性を示している。
民進党が結束して政策政党として出直すことができるのか、成長できるのか、真価が問われている。
09年、自民党長期政権に代わって本格的政権交代を果たした当時の民主党政権では、公共事業の見直し、高速道路無料化、高校授業料無償化、子ども手当など革新的な政策が並ぶ中、民主党政権は財源は事業仕分けのムダ排除でいくらでも出てくると高(たか)をくくっていた。
(2)高は見事に外れてしまったが、公開で実施された事業仕分けはこれまでの既得権益を守る政府機関、関係事業機関のムダ見直し、手法の刷新を次々に指摘して、政治的ムーブメントを起こしていた。
政権を降りたばかりの野党の自民党議員からも賞賛、理解を示す声も聞かれた。その中心にいたのが当時の行政刷新担当相の蓮舫さんだった。
(3)有名なのが世界で1番を争っていた超高性能コンピュータ事業に「2番ではダメですか」があるが、科学技術力で世界と対等に伍していく時代革新性と経済、国民生活の改善とのバランスのなかでむずかしい判断でもあった。
当時はまたリーマン・ショックの影響、長引くデフレ不況のさ中でもあった。
(4)事業仕分けで次々と行政、事業のムダを指摘した行政刷新会議ではあったが、その後の実効性、効果はどうだったのか、いくらでも出てくるといった「財源」は結局は民主党政権の革新的な看板政策を実現するものとはならずに、ほとんどが自己否定することになり、民主党政権は3年半で崩壊してしまった。
(5)今回の党代表選に立候補した元党代表で政権時の最初の国土交通相として公共事業の見直しでダム建設中止を言明した前原誠司さんは、民主党政権の失敗の中心にいた人物として盛んに力不足をわび続けたが、やはり民主党政権で行政刷新担当相として話題を集めた蓮舫さんは前向きに新世代を作るこれまでにない政党を目指すとして、今回の党代表選では圧倒的な地方票に支えられて圧勝して党代表に選出された。
(6)党代表選の支持ポイント・ジャンルの「ひとつ」を除いて蓮舫票(ポイント)は他の2候補を2~3倍も引き離す圧倒的支持を集めたが、ただ「ひとつ」の「国政選公認候補予定者」については蓮舫さん50P、前原さん44P(報道)と接近していた。
今回の党代表選は「選挙の顔」としての発信力の高さが決め手となって蓮舫代表が選ばれたとの見方が強く、そうだとすれば「国政選公認候補予定者」票の接近はどう理解すればいいのか、単なる選挙区事情と党代表候補の関係を反映しただけのものなのかちょっと考えさせられる。
(7)今回の党代表選では前原さんはひとり「全ての人が応分の負担をし、全ての人に分配する」(報道)財源保障理論を含めて幼稚園、大学授業料無料化、TPPの取り組み賛成を打ち出しており、理念優先の蓮舫代表にはない具体的な政策力が国政選公認候補予定者には力強く映ったのか、ここだけ前原さんの政策力に比較高い支持が集まったのではないのか(それでも蓮舫さんが上回った)。
(8)蓮舫代表は巨大与党に「提案力で戦う」として、前原さんの政策を党としてまとめる方向性を示している。
民進党が結束して政策政党として出直すことができるのか、成長できるのか、真価が問われている。