いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

国際競争力。 international competitive power

2016-09-29 19:50:22 | 日記
 (1)またと言っていい期待感も込めてノーベル・ウィークが早くも今年も近づいてきた。14、15年と連続して自然科学部門での日本の単年複数授賞者が続いて、今年もかなりの数の日本研究者の有力業績が取り沙汰されて、また自然科学部門にとどまらずに文学賞ではここ数年有力候補として話題となっている村上春樹さんがトップ予想候補という報道もある。

 ちょっと過熱気味なノーベル・ウィーク前夜だが、これまでは研究業績の検証効果を時間をかけて見極める傾向が強く、むしろ話題が落ち着いて忘れかけた頃に授賞するという時代もあったが、最近は社会貢献が強く、人類に共益効果の高い研究、今日的業績評価が直接授賞につながる傾向が見られる。

 (2)近年では米国についでノーベル賞授賞者を多く輩出している日本だが、恒例の世界経済フォーラムが2016年の国際競争力(international competitive power)ランキングを発表し日本は前年の6位から8位に後退した。

 報道によると技術革新力やここでも高等教育の質などの評価(appraisal)が下がった結果とみられている。

 (3)日本は特に研究機関の質などの評価が下がった。どうやら14、15年と連続して単年複数の研究者がノーベル賞を授賞した成果はあまり評価対象とならなかったようだ。

 この2年、日本研究者の単年複数授賞者のほとんどが日本を研究拠点にしている研究者で、かってのように米国などに流出しての研究成果ではなかっただけに日本の研究機関の評価が下がったのは以外だった。
 高等教育の低い評価と同様に国による研究、教育への投資の低さが低評価につながっているのは、世界大学評価ランキングで日本の大学評価が低いのと共通している。
 
 (4)2016年国際競争力ランキングでは日本は前年6位から8位に後退したが、上位はほとんどが欧米国(1位スイス、2位シンガポール、3位米国、以下オランダ、ドイツ、スウェーデン)で占められて、日本とともにアジアをけん引する中国(28位)、韓国(26位)は前年と変わらずに下位評価だ。

 中国は巨大な人口と国土を有して日本を抜いてGDP世界第2位の経済成長国で何かと日本、米国と対峙する国だが、世界経済フォーラムが見る国際競争力では日本とは比較にならない低評価だ。

 (5)巨大人口、国土による必然的な高い国内消費、市場動向でGDPでは世界第2位の結果を示しているが、共産党一党独裁国家としての統治方式が閉鎖性を強めて国際競争力強化につながらない特徴を持つ。

 GDP世界第2位の経済国、軍事大国として領土問題でアジア、日本と対立する中国だが、国際競争力の比較評価をみるならば日本はもっと自信を持って堂々と中国と関係改善に向けて向き合う姿勢が必要だ。

 (6)米国の核の傘に守られた日本は、主権、独立国家として自立性、自尊性社会を持つべきだと書いたが、アジア圏として国際競争力の比較高さを自覚して堂々と主張すべきだ。

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