いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
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日本の国際的地位。 international status of japan

2018-07-03 20:09:29 | 日記
 (1)サッカーW杯決勝トーナメント1回戦の日本対ベルギーは後半まで2-0で日本代表が優勢にゲームを進めたが、その後同点に追いつかれて最後ロスタイムで日本のコーナーキックからベルギーのあれよあれよの大逆襲で決勝点を奪われて初のベスト8進出はならなかったが、FIFA世界ランク3位のベルギーに対して同61位の日本が堂々とした戦いをみせたことは評価される。

 今回のW杯に代表チームを送れなかった中国では同じアジアをけん引する日本の活躍にせん望(報道)もあり、(中国が)13億人の国民がいながらわずか11人(サッカーレギュラーメンバー)の有能な人材を探し出せないのかとの不満(報道)も聞かれるという。

 (2)今回のサッカーW杯の日本代表の活躍で世界ランクの上昇とともに日本サッカーへの評価も確実にあがることは間違いない。今回の代表メンバーの半分は多分次回(4年後)W杯へのメンバーには入れずに、半分は次回W杯の主力メンバーとして日本代表を支えることになるだろう。

 確実に日本サッカーの実力は向上しているが、W杯ともなると勝てるゲームの時には勝つことで1ランクあがることが重要であり、メンバーも入れ替わる次回W杯で同じ様な結果を残せるとは限らない。しかし、日本の存在感は示した。

 (3)その日本、憲法前文では国際社会において名誉ある地位を占めたいとあり、さしづめサッカーW杯での日本代表はその精神性を発揮して示したといえるが、ノーベル賞でここ10年間で米国についで多くの授賞者を輩出している日本だがこのたび閣議決定した政府の2017年科学技術白書では「わが国の国際的な地位のすう勢は低下していると言わざるをを得ない」(報道)と指摘している。

 (4)その政府の科学技術関係予算の伸び具合では中国が13.48倍(00年比較)に対して日本は1.15倍(同)と低迷し、日本は博士課程への進学者(1万8千人ピークから1万5千人を割る)も海外へ派遣する研究者数(7.7万人ピークから4.4万人と減少)、国際共著論文の数も伸び悩む(同)など科学研究技術の国際的地位の低下があきらかな現実が問題となっている。

 (5)iPS細胞作成でノーベル生理医学賞を授賞した山中伸弥教授は、国からの支援不足の自らの先端的科学研究維持費確保のためにマラソン大会に出場して研究資金を募っているといわれる。これまでのノーベル賞授賞者からも現状の体制のままでは日本の科学研究分野は国際化から遅れをとり、取り残されるとの危機感が伝えられている。

 政府の白書がこの窮状を伝えるというパラドックス(paradox)な皮肉の中で、日本のためだけではなく世界の人類の先端的科学研究技術分野への貢献という意味でも考えさせられる日本の国際的地位(international status of japan)の低下問題だ。

 (6)新たな研究分野への挑戦でも注目の高い研究分野への参画で米国91%、英国63%、ドイツ55%に対して日本は32%(報道)と大きく遅れをとっている。
 これでは安倍首相が目指す憲法改正論議で、国際社会において名誉ある地位を占めたいとする理念、精神性こそが問題になりそうだ。

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