いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

最後の闘い。 last duel

2018-07-28 20:02:08 | 日記
 (1)トランプ大統領のあの性格というより性分では、そんなに辺野古移設に反対なら「やめてもいい」と言いそうなものだが、必ずすぐに「それなら・・・」が続くからやっかいだ。

 しかし日本政府も沖縄への米軍基地過重負担を考えたら、トランプ大統領が言いそうな「それなら・・・」の要求に応えるぐらいの度量があっても当然だろうというのが、勝手に描いたトランプ流儀による辺野古移設撤回のシナリオ、物語だが。

 (2)政府が8月17日に辺野古埋め立て予定地域に土砂を投入すると通知して、これに翁長知事が迫られて前知事の辺野古埋め立ての承認を撤回すると表明(報道)した。
 前回の埋め立て承認取り消し訴訟の最高裁判決では、政府の決定に対して沖縄知事はこれに異議申し立ての権限を持たない趣旨の判決を受けて、辺野古移設計画は政府の方針どおり進められてきた。

 (3)今回はいよいよ政府方針の訴訟裁判勝利による方針にもとづき、土砂投入通知を受けて翁長知事は環境保全策が不十分なまま政府が工事を強行していることなど(報道)を理由に、埋め立て承認撤回を表明した。最後の闘い(last duel)と言われている。

 前回の承認取り消しの承認手続き瑕疵(かし)指摘と違って具体的な辺野古沖環境保全対策が問題となるだけに、翁長知事の承認撤回を受けてのこれまた政府と沖縄の訴訟対立が予想されて司法判断が注目される。

 (4)埋め立て承認取り消しで、政府の決定に対して沖縄知事が異議申し立ての権限を有しないと最高裁が判決しているのでこの判例をくつがえすことはないが、政府の環境保全対策で司法が注文をつけるのか、その内容によっては工事の進捗にも大きく影響が考えられる。

 前回の承認取り消し判決では、住民利益よりは政府寄りの国権利益優先の政府追随姿勢をみせた最高裁判決で三権分立の理念、精神性に問題をみせただけに、日米合意にもとづく辺野古移設の高度な政治、防衛判断に遠慮した最高裁判断が環境保全対策で政府に注文をつけるのか、司法の右ブレ姿勢を揺り戻すのか注目される。

 (5)11月には沖縄知事選もあり、辺野古移設反対派にとっては訴訟裁判を通じて辺野古移設の不当性を主張して相乗効果を狙ったものともいえる。
 仮に訴訟となれば沖縄知事選への影響を避けてその後の裁判判断となる公算が大きく、その前の知事選の行方が辺野古承認撤回に大きなダイナミズム(dynamism)となるだろう。

 (6)そこで冒頭のようなトランプ流儀に期待してのシナリオだが、これも仮に9月の総裁選で3選を果たした安倍総裁(首相)となれば実現性は遠く、新元号前の決着に向けて歩み出すことになる。

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