いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

奈良県の意識調査。 consciousness research of nara prefecture

2019-11-09 20:06:29 | 日記
(1)かなり前の話だが、多分今でも変わりはないと思うが、奈良県を訪ねた時に丁度建国記念日が近かったかその日だったかで右翼の街宣車が多数集結していて異様な光景を見た。
 奈良県も大変迷惑だっただろうが、その奈良県で今秋抽出した県民、有権者を対象に安倍首相や大阪維新の会(特定)への「好感度」、過去の選挙での投票先などを尋ねる「政治意識調査」(報道)が実施された。

 (2)目的は「選挙の投票率の向上や地方自治の活性化」(報道)ということで、とても同調査の安倍首相、大阪維新の会の好感度、選挙での投票先とは結びつかないもので、国民の思想、信条の自由に反する行政としての威圧的な思想、信条調査のようだ。

 メディアではよくある国民世論調査(それでも一政党を限定してのものはない)だが、行政が同じことをやれば世論誘導、思想、信条調査、自由侵害、威圧ということになり、あってはならないことだ。

 (3)冒頭のような経験と奈良県の歴史、伝統、文化、天皇陵、神社仏閣の多さから偏見でみられることがあってはならないが、今回の奈良県の「政治意識調査」は目的との不一致から異質なものに映る。

 安倍首相は2020年憲法改正を目指して、それを支持する国民会議は神社氏子などを動員して国民の憲法改正の機運を高めようと活動している報道もあり、仮にこういう流れ、風潮を行政自治体が県民、有権者に対して促す、後押しすることになれば国民主権、民主主義、自由に反する政治行動として見過ごすことができないものだ。

 (4)首長の思想、信条によっては行政に公平、平等、公正を欠けば危険な偏向(bias)行政を生んで国会でも問題化している政治の私物化につながり、危険な政治風土につながるものだ。

 冒頭の奈良県の「政治意識調査」も掲げた目的とはかけ離れて特定政治家(首相)、政党(大阪維新の会)の好感度を尋ねる世論誘導型の調査であり、県民、有権者の思想、信条を探る、はかる意味合いのあるもので行政自治体としては危険水域を超える威圧的、不適切な調査との見方は強い。

 (5)これを放置すれば安倍政権の憲法改正の機運を高める用途、方法論(methodology)にまで発展させることも可能となり、日本に充満する保守伝統思想の台頭を後押しすることにつながる危険、懸念も考えられて重大な問題を含むものだ。

 こういう問題が行政自治体から公然と出てくる、実施されることに現在の保守思想の強い安倍政権、内閣が比較国民支持率の安定を維持している政治、経済、社会の傾向、志向、動向とつながっているように思える。

 (6)安倍政権、国会の政治の貧困、堕落が行政自治体にもまん延、影響を及ぼしている奈良県の「政治意識調査」の実施だ。


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