いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

香港ドリーム(政治的対抗策)。 the political counterplot of hong kong

2019-11-27 20:07:05 | 日記
 (1)香港のトップ行政長官や日本の国会にあたる一部議員は戦前の日本のように政府に優位なように選ばれる香港で、民意を反映するといわれる香港区議選(地方議会選)はデモ関係者も多数立候補した民主派が85%(報道)を占める圧勝となった。

 中国は1国2制度ということもあり同選挙には露骨には関与、介入しなかったが、また区議選(地方議会選)ということもあり香港政府の方針、政策に直接的影響力もないとみて傍観したと考えられる。

 (2)同選挙の前に習主席が文書でウイグル地区弾圧に容赦するなと指示したことが報道されて、香港への中国の威圧と思わせるものだ。区議選結果を受けて香港デモ、中国がどう出るのか、動くのか、動かないのか注目される。

 香港政府は選挙結果を受けて民主派の普通選挙実現などの要求を受け入れない姿勢で(報道)、香港政府対市民(デモ)の対立構造、構図は変わらない。

 (3)香港デモは推進した関係者が区議会議員となったものも多く、これまでのようにデモを主導、参加することができるのか判断はむずかしいところだ。区議会の85%の議席を確保した民主派としては香港政府に対して市民の側に立った権利、改善策、中国の影響力を拒否する政策提言をして政治的圧力、対抗策(the political counterplot)をかけることが考えられる。

 (4)これまでのように市民デモで空港、道路、議会を占拠して暴力的な行動で市民生活、経済活動に支障となってきたことが、これからは民主派として区議会(地方議会)から政治的に香港政府に圧力をかけれるのは国内外からも理解を得られる行動につながるだろう。
 ただし、実効性となると香港政府は中央政治として民主派の要求を拒否、受け入れないことになるので進展はみられないことになる。

 (5)再び市民、学生デモが過激になり、しかし政府に対抗する区議会の意向、方針は香港デモにこれまでと違った「味方」、後押しとなることは間違いない。区議会議員となったデモ関係者がどう動くのか、単に暴力的行動、デモ参加ということになれば民主派の圧勝選挙に対しても批判が及ぶことも考えられて、自らの行動を縛ることにもつながるものだ。

 ここは区議選で圧勝した民主派が何かと香港政府と対立することで存在感を増して中国の影響力にある香港政府を追い込んで政治的に孤立させることも必要だ。逃亡犯条例改正案の撤回の再現だ。

 (6)民主派85%の区議会としても市民生活、経済に責任を持つことにもなるので、これまでのようにデモ優先、重視というわけにもいかないだろう。
 中国はこれまでのように香港政府に強い影響力、関与を維持して市民封じ込めを進めるだろうが、中国にとって香港の経済力は重要であり、香港デモの鎮静化、市民生活、経済活動の回復に向けて香港デモ問題を国際社会の目から遠ざける手段に出ることを考えられる。

 (7)そういう意味では今回の区議選で民主派が85%を占めたことは香港安定化に向けて利用出来る好都合ともなるものだ。中国にとっては香港問題が市民、学生過激デモから政治的対立となれば対処しやすいともいえる。

 区議選圧勝の民主派にとっては思案のしどころを迎える。そういう意味での中国の傍観だ。

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