いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

バブル主義。 bubblism

2021-07-20 19:53:19 | 日記
 (1)西村(飲食業規制圧力)発言に隠れてあまり話題にならなかったが東京五輪開催中止の声が高まった時に、安倍前首相が東京五輪開催に反対しているのは「反日感情」を持つものだとの発言があった。いきなり反日感情が持ち出されて驚いたが、結びつき、関連性がわからないあきれた安倍発言で、「反日」という保守思想的な言葉を久々に聞いた時でもあった。

 (2)戦前の旧日本軍による植民地侵略支配を受けた中国、韓国で一時期盛んに使われて、中国では日本製品の不買運動まで発展して日本企業への暴動略奪騒ぎもあった。韓国では元慰安婦問題で反日が政治、社会問題化した。

 安倍前首相が世論調査でコロナ感染拡大での東京五輪開催中止を国民の過半数が支持するという声の中で、開催反対は国民に向けた反日感情を持つものという表現には違和感があったが、こういう政治家が長らく日本の政治をけん引していたことが東京五輪の不幸の始まりだった。

 (3)安倍前首相は2020年東京五輪招致でバブル経済復活を夢見ていたのだろうか、安倍第2次政権ではアベノミクス、大胆な金融緩和策で株高現象を生んで大企業、富裕層に利益をもたらして、大企業が成長して利益を生んで中小企業、地方にしたたり落とすトリクルダウン(trickle down)を説いたが、従来のカネの2倍を市場に大量供給する大胆な金融緩和策による株高効果は実体のないバブル経済性そのものであり、東京五輪まで総裁任期を延長してバブル経済復活につなげたい自らのレガシーの思惑があったのか自ら招いた政治疑惑にまみれて国会追及の中で任期途中での辞任となった。

 (4)その「バブル」は今は海外の東京五輪代表選手団が来日する際に空港で一般客と分離、隔離されてコロナ検査を受ける方式のことを指す言葉として登場している。安倍前首相は強い保守思想で官邸主導政治を進めて安倍1強政治で比較好調な経済回復に支えられて長期政権を維持して辞任後も疑惑説明もなく自民党内では影響力を誇示している。

 (5)東京五輪開催には招致したものとして完全な形での開催にこだわって有観客に意欲を示していたものと思われるが、コロナ感染拡大の中でほとんどが無観客開催となっての開催に反対しているものは「反日」感情の持ち主との保守思想的発想のうらみ節となってあらわれた。

 国の政治のあり方、民主主義国家としての国民(主権)の声に耳を傾けない安倍前首相の政治信条、心情が吐露されたもので、国民感情としては戦前のイヤな社会思想を想起させるものでそれが東京五輪開催に結びつけられるところに強い保守思想的な安倍前首相の政治思想がみられて、いっきょに時代をさかのぼらせる違和感がある。

 (6)「反日」を前首相から東京五輪開催に過半数が反対する国民に向けて語られることは考えもしない発想であり、こういう政治家が7年半も長期に日本の政治を支配、統治してきた。

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