いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

どうすればよかったのか。 what is the best thing to do

2021-07-01 20:18:51 | 日記

 (1)東京五輪開催に反対する意見が選手に向けられた。IOCや政府がコロナ感染社会の中でいくら東京五輪開催するといっても選手が参加しないといえば、成立するものではない。それが有力な選手、話題の選手であれば影響力は大きい。

 しかし五輪代表選手となればJOC、組織、国の国民投資(税負担)からの支援金に支えられて五輪を目指しているので、もちろんおいそれとは五輪を批判したり、まして出場を取りやめることなどできない。

 (2)香港では中国政府に批判的な新聞「りんご日報」の編集責任者などが次々と香港当局に拘束されて、資金凍結によって廃刊に追い込まれた。1国2制度でつちかわれてきた香港の民主政治が終わりを迎えている。

 中国政府が国安法施行により香港に強制関与、統治を強めて民主派勢力の一掃に及んでいる。香港政府トップの林鄭行政長官に向けての批判、非難が高まっている。

 (3)しかし中国政府が国内問題として香港の1国2制度を無視して香港の強制統治を押し強めている中で、それでは香港行政長官はどうすればよかったのか、何ができたのか。あくまで1国2制度を盾に国際世論を味方に香港市民のために中国政府の意向に反対して拒否、対決すればよかったのか。

 (4)香港行政長官には何の思惑もこだわりもないが、そうすれば中国政府は香港に対して軍を送り込み強制統治、支配を強化してもっと厳しい状況が生まれただろう。香港政府への市民抗議デモが過激した時には香港と中国の境界線に中国軍を集結(報道)させて威圧したことがある。

 国安法が施行されて中国の直接関与、統治が進む中で、香港政府行政長官の取りうる態度には混乱を最小限に考えれば中国政府のいいなりになる以外に道はない。

 (5)批判、非難されるべきは1国2制度を無視して香港の強制統治を進める中国政府、習体制であり、それにいいなりになる香港行政長官を批判、非難してもはじまらない。五輪代表選手に出場辞退を迫るネット意見の不条理(unreasonableness)と同じで、選手も行政長官もどうすることもできない立場にある。

 (6)批判されるのはこんな社会状況で犠牲が出ても(IOCバッハ会長談)東京五輪を開催するというIOCの無茶であり、香港返還時に受け入れた1国2制度を無視して国内問題として香港強制統治を進める中国政府、習体制だ。中国共産党100年の集大成の特別なこだわりもある。

 弱い立場にあるものに対する都合のいい批判、攻撃はその裏に控える本質的な目論見の権力者、為政者の思惑を擁護するだけで、問題の本質的な解決にはつながらない。

 

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