いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

コスパ・タイパ人生論。 life theory of cost performance and time performance

2022-06-30 20:24:21 | 日記
 (1)新聞コラムで「いつの時代も『近ごろどうもおかしい』といわれるのが若者、言葉、天気です」というお天気博士といわれた倉嶋厚さんの言葉が紹介されていた。6月の一斉の梅雨明けに40度を超える酷暑は新暦を1か月前倒しの旧暦にしたと書いたが、近頃どうもおかしい天気は地球温暖化がもたらす人為的なものだろう。

 (2)そうしたプラットフォームが出来上がっている以上、少々のことをやっても新暦に戻すことは容易ではない。周囲を海に囲まれた日本、海風をストレートに中心街に引き入れる道路構造都市整備も効果があるといわれるが、そうした自然都市整備計画よりは経済効率、効果優先のツギハギ都市構造では土台無理な消熱効果だ。

 (3)「近ごろどうもおかしい」若者は、若いうちに投資で稼いで貯蓄に回しまだ働ける年代のうちに会社をやめて蓄えた財産で余生をやりたいように過ごすという人生論があり、かっては老後論であったものが現代若者論に前倒ししている感だ。

 かっては若いうちは苦労は買ってでもしろという教訓があったが、今は情報化、IT時代で若者言葉にも「コスパ」(cost performance 費用対効果)、「タイパ」(time performance 時間効率)が使われる。

 (4)コスト・パフォーマンス、タイム・パフォーマンスは世界企業のトヨタの徹底したムダ排除で効率化優先で最大利益を出すカンバン経営のもので、今や「倍速視聴」を駆使する若者文化主流の生活習慣だ。

 若者世代、文化は質量の多少はあっても知識欲、文化吸収力、未知への関心、興味は高く、それが時代観、文化観に合ってその都度変化をもたらしているもので、いつの時代でも「近ごろどうもおかしい」若者観につながっている。

 (5)前述の若いうちは苦労は買ってでもしろとか、ムダや遠回り、失敗も人生ムダにならないというのはお仕着せがましいがそうだとも思えるし、それに反逆して「コスパ」、「タイパ」を求める若者文化、人生論も社会思想がつくりだしたものだ。

 もちろん若い起業家も増えて時代の先端を担っているが、そうした情報化、IT技術、文化、社会をつくりだしたのは必ずしも若い世代経営者とはいえない。

 (6)そうしたプラットフォーマーの中で若い才能のある起業家も出てきているが、結局はまだ若者がそのプラットフォームの中でコスパ、タイパを駆使しているだけのことであり、「踊らされている」ともいえる。

 若者が「倍速」だけでないじっくり考えて試行錯誤し、ムダや遠回りをしながら楽しみ、苦労もしてつくりだす本ものの若者文化、社会思想にこそみるべきものがある。時間はあるのだ。

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