(1)衆院東京選挙区での候補者擁立を巡って調整がつかずに、自民と公明の選挙協力を解消することが発表された。自公連立政権内での波風だが、今政治は自民党1強に弱小野党で閉そく感があり自公連立政権の行方、解消が政治を変える、閉そく感打開につながる期待、道筋がみえる。
(2)自公連立政権は自民党の選挙での学会票頼りに公明党の政策実現期待で20年以上続いており、ところが自民党は選挙に強いといわれた安倍元首相も旧統一教会との深い選挙協力関係があきらかになって、公明党の最近の選挙での議席減、得票数減少を受けて自公連立政権での公明党の影響力低下が現実のものとなっている。
(3)自民党には菅前首相のように長い公明党との連立関係の意義から自公連立政権を維持すべきだとの意見もあるが、戦後最長の安倍政権では保守思想の強い特定秘密保護法、集団的自衛権の行使、安保法制で公明党は政策チェックの機能が働かずに、安倍政権では水面下で旧統一教会との選挙協力関係が存在しており公明党への依存性は高くなかったといえる。
(4)公明党が安倍政権下での自民党と旧統一教会との選挙協力関係をどうみているのか伝わってこずに、水面下での自民党と旧統一教会との深いつながりに冷静ではいられないだろう。公明党が独自候補擁立で勢力回復に打って出た要因ではないのか。
(5)今後、日本維新の会が次の衆院選で野党第1党を目指し、さらにその次では政権獲得を目指すことを表明しており、維新の躍進が続けばその分さらに公明党の存在感は薄れることが考えられて自公連立政権の選択にも影響がでることも考えられる。
連立政権というのは第1党と第2党の連立もあれば、第2党と第3党の連立もあり、第1党、第2党,第3党の連立もある。
(6)衆院では自民党は単独で3分の2以上の勢力を維持しているが、参院では単独過半数で岸田首相も強い意欲を示す憲法改正の提案も自民党単独ではできない。政治体質の変わらない自民党、政権への国民の反感を考えれば今後は自民党単独で3分の2を占めることは考えにくく、やはり連立政権の選択が必要となり政治状況によりどういう連立構想を考えるのか、今日の政治閉そく感打開には自公連立の見直し論は道筋だ。
(7)今回の東京選挙区での自公選挙協力解消がそれにつながるのか、東京以外には拡大しないといわれているが地方には地方の事情もあり、政治の流れが変わる可能性もある変化の流れだ。