いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

デジタル政治の落し穴(罠)。 a trap of digital politics

2023-06-12 20:09:46 | 日記
 (1)マイナンバーカードひも付け、毎日のようにミスが報告されて個人情報が洩れている騒動の中で国会ではマイカ促進法が可決成立して、担当の河野デジタル相は責任を問われ自ら何かの処分は必要と述べているのを聞いて日本の政治は仕組みがおかしいのでないかと思ってしまう。

 (2)河野デジタル相は日本だけがデジタル化から遅れるわけにはいかないと述べているが、それだけの準備、計画、調整もすることなく急きょデジタル化を急いで思いつきでそれなら紙ベースの健保証を廃止してマイカに一元化すると発表して混乱を招き、冒頭のような自治体での誤登録、認証が相次いでいる。

 (3)欧米はIT、AI規制強化の動きを強めているのに対して日本は利用、活用に前のめりの中で、日本だけがデジタル化から外れるわけにはいかないというのは世界の流れから外れる的外れの発言、発想でしかない。
 デジタルは人間がつくり出したものなのにまるで万能のように思われて落し穴、罠(trap)はある。

 (4)河野デジタル相が自らを処分するような問題ではなく、国民の社会制度を変える事案なのだからマイカのひも付けで国民の個人情報が守れない、他人の証明書が発行される、個人口座の誤登録が相次いでは、一旦停止して見直して問題点を整理してどういう手順で何をマイカにひも付けして個人情報を守り一元化するのかきちんと計画策定して国民の理解、協力を求めてマイカデジタル化を進めるべきだ。

 (5)河野デジタル相の処分などまずその工程をやってから自らの処分など好きなようにやったらいいだろう。この騒動をみればあまりに問題の次元が違う。このマイカ騒動のさなかにおわびをくり返して自らの処分をしねければならない話など聞いている場合ではない。
 出直しにはデジタル相を交代させて取り組むことも国民の理解、協力には必要ともいえる。専門家中にも紙ベースの健保証をしばらくは残したまま並行してマイカひも付け、デジタル化を進める必要性も指摘されている。

 (6)日本だけがデジタル化をしないわけにはいかないのはその通りだが、デジタル化というものが何のためにどうして必要なのかよく理解して取り組み、導入することが大事だ。世界はグローバルスタンダード化してIT、AI革命が進行して、社会の価値観、仕組み、制度が一元化、同時性を持ち、利益の公平性、迅速性、効果性を持つ新産業革命時代を迎えており、日本もそこから外れるわけにはいかない。

 (7)しかし事は国民の生活にかかわることだけに国民の理解、協力、支持が必要で、今回のマイカ騒動は国民の理解、協力、支持もない中で政府のデジタル化前のめりの落し穴の中で起きた問題だ。
 日本が世界のIT、AI革命に乗り遅れた結果としての誤算、見通しの甘さであり、日本政治、政府の仕組みのおかしい主体性のなさを示したもので、国民が正すしかない。

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