いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

バイデン大統領の主権侵害。infringement of sovereignty of president Biden

2023-06-24 20:57:12 | 日記
 (1)バイデン大統領が来年大統領選に向けた選挙イベントで「私は日本の態度を変え、日本を関与させようと努力した」(報道)と日本の防衛費の増額、欧州(NATO)への関与の自らの成果について強調、誇示する発言が相次いでいる。
 支持者への大統領選に向けたアジテーション(agitation)、アピールで多分に眉唾ものの発言だが、これは日本の主権侵害につながるものだ。

 (2)岸田首相はNATOのGDP2%の軍事費予算を受けて防衛費5年で43兆円(日本のGDP2%)増額を決めているが、バイデン大統領は「日本は長年軍事予算を増やしてこなかった。しかし私は彼(岸田首相)を説得し、日本は劇的に軍事予算を増やした」とも述べている。
 さすがにこの発言には松野官房長官が記者会見で「誤解を招きうる」として事実と異なると米政府に申し入れたと明らかにした。

 (3)しかし岸田首相も米国の意向、要請による米軍の軍事費肩代わりでの防衛費増額であり、バイデン大統領の主張もあながち間違っているとは思えない。沖縄には駐留米軍基地の70%以上が集中して地位協定で沖縄県民の身分、生活が脅かされて保障されずに米軍の治外法権化が進み、米国にとっては沖縄は未だ米国の占領下との意識があるのではないかと思わせるものだ。

 (4)パラドックス(paradox)としてバイデン大統領が大統領選を意識して日本に対して大きな影響力、指導力を発揮していることを強調しているのは、米国、バイデン政権にとって軍事同盟国としての日本の協力、存在感、地位が大きく高まっていることを示しているともいえる。
 岸田政権の台湾有事に備えて日本国民の安全、生活を守るとして南西諸島に自衛隊組織、兵器を配備して防衛力強化をはかっており、米国の台湾支援の前線基地としての日本の役割、軍事力強化は願ってもないことだ。

 (5)今年夏にはバイデン大統領の要請で米国で日米韓首脳会談も予定されているといわれて、大統領選に向けてバイデン大統領の指導力、影響力の大きさを示したい意向もみえる。
 バイデン大統領の発言がいくら大統領選を意識した過剰なものとはいえ、まるで日本の主権侵害、隷属国化をあらわすようなものとあっては米国民に対する日本の立場、理解、存在に誤り、間違いを伝えることにもなるもので、それは岸田首相の米国追随の政策によるものではあっても日本としての国防、防衛の主体性、存在感を示すものでなければならない。

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