いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

生成AIの可能性と限界性。 possibility and limit of GAI

2023-06-17 20:22:54 | 日記
 (1)生成AI(GAI)の可能性と限界性について試行錯誤が続けられるのだろうか、手塚治虫氏の漫画「ブラックジャック」の新作を生成AIを活用して制作する企画が関連プロジェクトから発表された。
 同プロジェクトの手塚治虫氏の長男の真氏が「研究」と強調するようにまったく新しい企画ものを制作するわけでなく手塚治虫氏の「ブラックジャック」の新作ということで、生成AIを利用しなくても共同作業システムの熟練スタッフで制作できるもので、生成AIが考えるならこうなるAI「研究」の感はある。

 (2)一方で生成AIが芸術作品を盗用するとして、芸術家が著作権、利益侵害を訴える動きも出ている。生成AIは科学分野の創造物でその活用は未知の可能性があり、人文経済分野としての倫理(ethical)、財産権、利益性について公平、公正、正当な運用、基準が求められる。
 産業革命を生んで近代化を先導した欧州では近代化のへい害、戦争を経験して生成AIの規制強化に動いており、現代世界の価値基準、倫理、規範が急激に変わることへの警戒も強い。

 (3)その調和、融合のもとに新産業革命が生まれて、時代、社会の近代化、先端性がつくられていく。生成AIは人間がつくりだしたものだから人間の経験、知識、技術、能力を超えるものではなく、記憶、記録の範囲内での融合、拡張機能の発展の中で高い創造性を持つものではあるが、もちろん万能という理解ではない。

 (4)生成AIは人間の仕事の大半は取って代われるといわれているが、冒頭例のように万能性の研究として人間の経験、知識、技術、能力でも実現可能なものを安易に生成AIの活用に求めるとすれば、人間、人類の進歩にはつながらない。

 (5)むしろどこかで人間、人類の経験、叡智、可能性、創造力のキャパシティ(capacity)が見直されることになるだろう。AIが人間、人類を支配することがあっても、凌(しの)ぐことはない。

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