(1)話題の仏経済学者のトマ・ピケティさんの著書「21世紀の資本」は、世界各国、地域の経済事情の膨大なデータ(massive data)を調査、分析、研究した分厚い経済書で本人も「ちょっと厚くなりました」という膨大な経済データに裏付けられた専門書だ。
資本主義では富(wealth)は富裕層に集中し格差社会が拡大するので世界的に富裕層への課税が必要だ(報道趣旨を解釈)というもので、本書の内容的には専門家からは「富」はゼロから築きあげた「もの」と代々受け継いできた「もの」とは違うとか視点の違いの指摘、反論もみられるが、しかしその膨大な経済データにもとづいたロジック(logic)展開には実証性(positivity)があり感心させられるばかりだ。
(2)今、世界は富の再配分が機能せずに比較安定した経済国と財政、金融危機破たん国家との経済金融「格差」拡大が顕著で、日本をみても大企業、都市部中心の業績堅調、賃上げ企業に円安のしわ寄せに苦しむ中小、地方企業、それにともなう都市部集中と地方過疎の生活2極化が進み、格差社会の拡大を確実に生んでいる。
(3)トマ・ピケティさんが論理展開するように格差は資本主義の富の構図(共産主義の中国経済も極端な格差社会を生んでいるが、10億人以上の人口超過密問題もあり)とはいえ、この政治、経済状況を生みだした安倍政権、安倍首相の施政方針演説に対する野党各党の代表質問が始まった。
各党が幹事長、党首を代表質問にたてて、安倍首相の政治姿勢を質(ただ)した。民主党の岡田代表は「格差」を問題にして「格差が近年拡大している事実を認めるか」(報道)と安倍首相に質したが、安倍首相はこちらはこちらで都合のいい傾向を持ち出して「一概に言えない。税や社会保障による再分配後の所得の格差はおおむね横ばいで推移している」(同)として政策上問題はないとの認識を示して、いつものように話はかみ合わなかった(it doesn't bite with each other)。
(4)国会代表質問は概論に終始して言いっぱなしの表面的な論戦となったが、安倍首相は少子高年令化社会の全体的な所得を問題にしたのに対して、岡田代表は視点を変えて若者の貧困問題を取り上げて格差社会を問題にした。
話は当然のようにかみ合わなかったが、岡田代表は実質審議の予算委員会で追求する構えをみせている。代表質問のように概論ではなく「豊富なデータ」(a great store of data)にもとづいた論理的で核心的なロジック展開でぜひ政府政策の問題点を質してほしいものだ。
(5)本ブログでも書いたが自民党、当時社会党の与野党の政治思想対立時代の国会は、理念、思想にもとづいて入念に調査、収集した資料、証拠、データを提示して政府の政治姿勢、問題点を厳しく追求して国会審議が止まることも度々あった緊張した国会審議だった。
(6)民主党岡田代表をはじめ野党各党は、ピケティさんまでとは言わないが「豊富な調査データ」にもとづいた証明力、実証力のある政治ロジック展開で安倍政権の施政方針を追求して、安倍首相がないというしかし国民が実感する「格差」是正の社会実現に向けて問題提起することが政治復活の第一歩だ。
資本主義では富(wealth)は富裕層に集中し格差社会が拡大するので世界的に富裕層への課税が必要だ(報道趣旨を解釈)というもので、本書の内容的には専門家からは「富」はゼロから築きあげた「もの」と代々受け継いできた「もの」とは違うとか視点の違いの指摘、反論もみられるが、しかしその膨大な経済データにもとづいたロジック(logic)展開には実証性(positivity)があり感心させられるばかりだ。
(2)今、世界は富の再配分が機能せずに比較安定した経済国と財政、金融危機破たん国家との経済金融「格差」拡大が顕著で、日本をみても大企業、都市部中心の業績堅調、賃上げ企業に円安のしわ寄せに苦しむ中小、地方企業、それにともなう都市部集中と地方過疎の生活2極化が進み、格差社会の拡大を確実に生んでいる。
(3)トマ・ピケティさんが論理展開するように格差は資本主義の富の構図(共産主義の中国経済も極端な格差社会を生んでいるが、10億人以上の人口超過密問題もあり)とはいえ、この政治、経済状況を生みだした安倍政権、安倍首相の施政方針演説に対する野党各党の代表質問が始まった。
各党が幹事長、党首を代表質問にたてて、安倍首相の政治姿勢を質(ただ)した。民主党の岡田代表は「格差」を問題にして「格差が近年拡大している事実を認めるか」(報道)と安倍首相に質したが、安倍首相はこちらはこちらで都合のいい傾向を持ち出して「一概に言えない。税や社会保障による再分配後の所得の格差はおおむね横ばいで推移している」(同)として政策上問題はないとの認識を示して、いつものように話はかみ合わなかった(it doesn't bite with each other)。
(4)国会代表質問は概論に終始して言いっぱなしの表面的な論戦となったが、安倍首相は少子高年令化社会の全体的な所得を問題にしたのに対して、岡田代表は視点を変えて若者の貧困問題を取り上げて格差社会を問題にした。
話は当然のようにかみ合わなかったが、岡田代表は実質審議の予算委員会で追求する構えをみせている。代表質問のように概論ではなく「豊富なデータ」(a great store of data)にもとづいた論理的で核心的なロジック展開でぜひ政府政策の問題点を質してほしいものだ。
(5)本ブログでも書いたが自民党、当時社会党の与野党の政治思想対立時代の国会は、理念、思想にもとづいて入念に調査、収集した資料、証拠、データを提示して政府の政治姿勢、問題点を厳しく追求して国会審議が止まることも度々あった緊張した国会審議だった。
(6)民主党岡田代表をはじめ野党各党は、ピケティさんまでとは言わないが「豊富な調査データ」にもとづいた証明力、実証力のある政治ロジック展開で安倍政権の施政方針を追求して、安倍首相がないというしかし国民が実感する「格差」是正の社会実現に向けて問題提起することが政治復活の第一歩だ。