サブカルチャーマシンガン

自分だけの「好き」を貫く為のブログ。

【選べ】Wake Up,Girls! 第4話「スキャンダル」 感想

2015-09-16 | Wake Up,Girls!(アニメ)
斜陽の果てに・・・まゆしぃの心情ともリンクした上手い演出でした。








所謂「同調」だとか「思考停止の末の加担」等は決して“選んだ”事にはなりません
“選んだ”ようでいてその実“選ばされている”だけで、もっと悪い言葉で書けば“流されている”だけです
一人きりじゃ声も挙げられないような奴らが「周りがやっている」「周りもそう思っている」事を武器にして
よってたかって「同調」や「加担」を繰り返すのが悲しい事に一つの“現実”なんですね
そういう流れっちゅうか、渦が出来ていると誰もそこで大手を振って(手前の意見を)主張したくはなくなる
そしてそういう人達が増えて行くので益々“断念”によってその渦が大きくなっていく・・・という悪循環が生まれる訳です

正直な話、「それ本人の前で言えるのか」「箱の中だから言えるんだろ?」的な何様だよ、って意見も多々存在しているわけで
やっぱり普通の感覚だったらそれを“正常”とは決して思いたくないんですよね
もうちょっと想像力、、、というか
そういうものを働かせないともうどんどん汚れて行って取り返しのつかない世界になっていくんじゃないかと
実際、現実でもそういう罵詈雑言があらぬトラブルに発展した例もちょくちょく聞きますし、誰もこういう事は描かないけれど
でも確かにこういう事をどっかの作品が、アニメが描かなきゃいけないんじゃないかなー、とも思うので
その意味では「よく描いたな!」と感心するような内容でしたし、
WUGがWUGである所以すら感じられた話数だった、とも個人的には感じています。





その意味だと太田さんはきっちりと“選んだ”んだと思います
周りにも、世間にも流されず自分が好きだから、自分が応援したいから、と
あくまで「自分」主体でまゆしぃ及びWUGを密かに応援して行く事を誓った太田
それは周りから見れば滑稽で大衆に馴染めない変な人かもしれない
だけど、「周り」主体で決めている自分がない人よりかはよっぽど立派で正しい選択だと思います
誰がどう言おうと、周りが何と言おうと。こういう人が結果的に「何か」を動かしていくのかもしれないですね
そもそも太田は最初から素直に「うわぁ」って喜びを露わにしていたし、その想いが作為的でない事は明白ですしね。
だから、「敢えて逆を往っている自分」に酔っているのとも違うんですよね。素直に、ただ、まゆしぃが好きでこれからのまゆしぃも応援したい、だけ。
誰に指示された訳でもなく、自分で選んで、応援する事を選んで、ファンで居続ける事も選んだ。
そこには第三者の介入や影響などは微塵もない。だからこそ、太田の存在はきっと美しく映るんだと思います。
下らないゴシップ、架空の罪、人間性すら侵害する誹謗中傷、面白がるという下賤な理由「だけ」で書かれた悪意や皮肉・・・
「それでも」自分は応援するよ、と堂々と書き込む太田さんの姿は正直格好良かったです
本当はああいう根性のひん曲がったような人種よりも、太田さんのような人が増えて行くべきなんでしょうけれど。
勿論、ちゃんと自分で考えて感じてその上で“選ぶ”事が重要になってくるわけですけどね。





でも、悲しいかな
有吉も言ってましたけど有名になるって事は「バカに見つかる」って事でもある
まだまだ駆け出しの状態でもこの有様って事はこの先もっとそういう見方や出会いは多くなる
世の中の全員が全員太田や磯川のおばあちゃんみたいな人間じゃない、って話ですね
むしろ全員が全員そうだったら、そっちの方がきっと嘘臭い訳で
そういう見方とも戦っていかなくちゃいけない
きちんと選ばなきゃいない、
ある意味世の中の縮図を描いている話数だなあ、とも感じる訳です
「島田真夢以外はオマケ」みたいな気にくわない見方をされる事だってある
まゆしぃの存在は確かに注目してもらう為には抜群の広告塔ではあるだろうけど
その分嫌な見方に直結する諸刃の剣でもあり、それに本人も自覚的だからこそ
迷ったり、
悩んだり・・・
そしてそれを心配するみゅーだったり。
WUGちゃんにとっては苦行、それも「正しき苦行」が課せられたお話でもありました
「正しき苦行」というのは「それは避けられないだろうな」って事柄という理由からです。





ただ、裏を返せば太田さんが一人で(ファン活動を)頑張っているようにも見える今回の話
それは決してネガティブな相様ではなく「でも、こういう人もいるよ。」っていうある種のメッセージにもなっていたのかもしれません
そりゃ、ちょっとアレな状況が続くと精神的には厳しいかもしれないけれど
それでも確かに応援してくれている人はいる
それを忘れないで、っていう。
確かに嫌な人も悲しい人も多いけれど
だからって何かもを不意にする必要なんてない
太田さんっていうのは世の中は絶対に一面的ではない。という主張に於けるメタファーのような存在なのかもしれません
「こういう人だって絶対にいるから。」っていうメッセージのように自分には感じられるんですよね
その意味でも秀逸でしたし、
まゆしぃの抱えている迷いや憂鬱、
自分たちよりもまゆしぃを心配してしまう優しいWUGちゃんの面々と
さり気にWUGのメンバーの心境を描いた話数としても秀逸だったと思います
きっとみんな真相が知りたい、ってよりは少しでも力になってあげたい。んだろうな。













こういうあからさまに
「根も葉も無い事書かれたら傷付くんだよ?」だとか
「ちゃんとその向こう側に血の通った人間がいる事を想像してる?」だとか
みんながあんまり触れたがらない、書きたがらない事柄を真っ向から描いたってだけで個人的にはツボな回でした
そりゃ落ち込むし、「何これ・・・」って思うだろうし、そんなん当たり前のことだから。
っていうのを堂々と描いたこの回は傑作な上にWUGがちょっと普通のアイドルアニメとは違う証明にも成り得ているかなあ、と。



それでも、健気に笑うまゆしぃが自分は大好きだ。




【本当は羨ましかった】Wake Up,Girls! 第3話「一番優しく」 感想

2015-09-15 | Wake Up,Girls!(アニメ)
その姿に励まされる。









磯川のおばあちゃんはみにゃみが側に居てくれる事よりも
みにゃみがTVの中で元気に歌って踊っている所を見る事を“望んだ”
自分の知り合いが頑張っている、懇意にしている人が活躍してる事が何よりの励みになる
それによって自分も頑張らなきゃ!と思える好循環が生まれる訳で
きっとみにゃみの進歩だったり躍動がおばあちゃん達の“楽しみ”や“希望”になりつつあるんじゃないかな、と思います
仮設住宅で苦しい中で必死におばあちゃんを元気づけていつでも一緒に居てくれるみにゃみ
そんな彼女が躍動している姿が嬉しい
夢を叶えている姿が嬉しい、
自慢できる事が嬉しい。
それはとても根本的な事だけど、だからこそ描く価値と必要性があるテーマのように自分は思えました
みにゃみが夢を叶えるって事は、同時におばあちゃん達の夢を叶えるって事でもある。
嬉しそうにみにゃみをナースさんに誇っている磯川のおばあちゃんの姿に胸が熱くなった第3話でした。





みにゃみは裏表のない純真な子だと思う
嬉しけりゃお日様のように笑うし、
悲しければ子供のように泣くし、
別に皮肉のつもりじゃないのに素直に松田の印象を語って松田を傷付けるし(笑
グルメリポートで「おいしい」を連発したのもお世辞ではなく全部本心からだった
そういう天然っちゅうか作為的な部分が全くないのがみにゃみの良さであり、彼女が好かれる所以なんでしょうね

グルメリポートでキャラを確立したのはきっと彼女にとってもプラスだったでしょうけど
同時に“本当においしいだけなのに”って感情も彼女にはあった
別にお世辞でいってるわけじゃない、
自分の素直な気持ちを表現しつづけた、だけ。
そういうところからもみにゃみの「嘘のなさ」が伝わって来ますし、
やっぱりどこか繊細というか色々と気にしぃな部分もあったりはするんでしょうね。
そういった一面的で終わらないキャラの魅力もまたWUGの好きなとこだったりもします。





また、そんなみにゃみ自身も本当は危篤状態の磯川のおばあちゃんに寄り添っててあげたかった
もう二度と会えないかもしれない、大丈夫って言ってるけどこの後ぽっくりの可能だってあるわけで。
でも、おばあちゃんの言う通り、「お日様みたい」って褒められた通り、
自分が頑張って元気づけてあげようって決心した
みにゃみもまた“選んだ”
それこそが彼女の成長でありまた「アイドルの本懐」でもあるんでしょうね
一生懸命歌って踊って、きちんとWake Up,Girls!している片山美波はとっても素敵な女の子でした。
思えば、ここまでみにゃみは何でもソツなくこなせていっつも元気な女の子ってイメージがありましたけど
本当は少しでも不安な事があると途端に崩れてしまう、実はか弱い女の子でもあるんだな。って観ていて感じました
みにゃみのおばあちゃんを想う気持ちが伊達じゃないって伝わって来てその意味でも良かった話数なんですが
そんな不安を乗り越えて、“もっと”おばあちゃんを元気にする為に頑張ったみにゃみは本当に偉いな~、と。
前回も今回も、そして太田の件でもそうですが、WUGは「支えてくれてる人達」の姿を真摯に描いているなあ、とつくづく思います。
支えてくれる人達がいるから、頑張れる。
当たり前のようですが、とっても大切な事。
いるのが当たり前なんかじゃない。
だから、頑張らなくちゃ。
元気にしなくちゃ。
アイドルの仕事を真っ当な意味合いで完遂する事が出来たみにゃみ、やっぱり大好きなキャラクターだなあ、って思いました。




しかしみにゃみはメンバーの中でも器用なタイプっちゅうか、
グルメリポートでも一番評価高かったしアドリブで決め台詞生み出しちゃうし
お色気系の仕事にも対応力高かったしこういう書き方もあれですけど使い勝手は一番ですな
可愛らしく悩んだり、
褒められて満面の笑みを見せたり、
涙のカットには色気があったり、
最後にはきれいに歌って踊ったり、
とっても表情豊かで人間くさくてそういう部分もまたこの3話で面白かったところですね
とっても健気で、健やかで、献身的な性格も光る素朴だけどすっごく可愛くて素敵な女の子。
本当に彼女の“素敵さ”が伝わって来る渾身のカットが多いのでその意味でもみにゃみファン、必見!って感じの回でしたね。




ただ、まゆしぃは母親と仲違いしている最中で
I-1を辞めた理由も表向きじゃあんまりよろしくない感じになっちゃってる訳ですから
みゅーやみにゃみのように“あったかいファン”“あったかい応援”には乏しいのがこの時点では現状ですよね
だから、2話3話と時折寂しそうに羨ましい表情をしているまゆしぃを見ていると、
本当は母親にもかつてのファンにも見て欲しい、応援して欲しいんだろうなー・・・と思えて
なんだかそういうセンチメンタルなカットもまたまゆしぃの心情がストレートに伝わって来てとても好きです
自分もあんな風に応援してもらえたら、
あんな風に支えてもらえたら・・・
かつては得ていたものだけに余計にその失った寂しさが募るんでしょうね。
そんなまゆしぃの姿と表情から伝わって来る心境にもカタルシスを感じられた第3話。
こういう口に出さずとも“寂しさ”が伝わって来る演出は正直好みでした。
でも、みにゃみも、まゆしぃも、ちゃんと頑張れてるよ。きっと。













しかし太田はミニライブに駆け付けた上にネットで書き込みなんかもして
男とは思えないくらいマメでいいヤツですなあ。
ああいう存在はWUGだけだと思うんで・・・
これからも大切に描いてあげて欲しいですな。おばあちゃんの「一番のおくすり」って言葉にもジーンと来ました。



か、可愛い・・・あと、おっぱい!(超笑顔)



【僕を呼ぶ声が聴こえる】Wake Up,Girls! 第2話「ステージを踏む少女たち」 感想

2015-09-14 | Wake Up,Girls!(アニメ)
                                    

                              松田さんに下着見えてるぞ問題(役得)                                   




  





今回の仕事で何が一番問題だったか、というと
水着になった事でも不相応な仕事をやらされた事でもない
一番ダメだったのはお客さんが「始めから真面目に見る気なんてない」人達だった事が問題なんですね
例えば、否定とか批評でもしっかりと見て考えてプラス面とマイナス面をしっかりと述べるなら印象も違いますけど
あの人たちは始めからバカにして、野次飛ばして、真面目に歌もダンスも吟味する気が更々なかったわけです
でもそれも彼らは本格派アイドルなんて求めちゃいない訳ですからそもそもが適材適所とは言い難い
だから、原因は言いくるめられた松田と「仕事だから・・・」という強迫観念の所為なんですね。





「始めから否定する気でいる人達」「興味がないのに面白半分で野次を飛ばす人達」は
時として受け手側にとっては恐ろしい脅威になり得るのです
頑張っても手応えがない
むしろ頑張ったら頑張った分だけ空しい感じがする
頑張って届いたら嬉しいだろうけど、
そもそも始めから「頑張っても届かない」って事が分かり切っているのにやらなくちゃいけない辛さ。
それは絶対に違う
これは絶対に違う、
世の中良い人ばかりではないし
そういう風に何かをバカにしたり野次ったり見下したりする事で満足感を得る人種だっている
始めからカラダだけで歌や踊りに興味ねえよ!って感じの酔っぱらったおじさん達は
まるで話の通じない宇宙人のように映ってたんだと思います
例え、水着でもちゃんとリスペクトされるんならいい
ちゃんと自分らのやってる事が認められるんならいい
でも現実は散々バカにされて、色物にされてしまったのがオチでしたから
まだ年端もいってない少女にとっては大分きつい洗礼ですよね。
まあ切羽詰まってた状況だからコネのない松田にとってはわらにもすがる思いだったんでしょうけどね。その代わり心に傷を負う危険性があった。






そもそも、人は褒められたり嬉しかった事を経験したとしても
実はバカにされたり蔑まれたり笑われたり見下されたりした経験の方が後に残ってしまうもの
酷い人だと別にそこまで考えないでもいいのに「それがすべて」だと思い込んじゃったりするのです
だから、今回のような直にコケにされてバカにされるって事は泣き虫のみゅーにとっては人一倍辛かったはずなのです
なんで、誰も攻撃する人のいないホームに逃げ帰った
負け犬でいる事を“選んだ”
それはある種の「情けなさ」も付きまとうんですけど
でも、そうでもしなきゃ精神的に厳しかったんでしょうね
特に“ちょっとおだてられていた”って背景もあった訳ですから余計にそんな現実を直視出来なかったんでしょう。
もっと気にされると思っていた、
もっと評価されると思っていた。
そんな幻想が見事に崩れ去ってしまった、わけだけど・・・





ただ、「そういう人達“も”いる」って事は
「そうじゃない人達“も”いる」って事なんですよ
全部が全部敵に見えても、確かに見てくれている人もいるんですよね
あれが「すべて」ではないんですよ
ちょっと嫌な事があったら、バカにされたら、見ているすべての人が恐ろしく感じちゃう時もあるでしょうけど
みゅーには「頑張れ」「応援してるよ」って温かく声を掛けてくれる人もいるんですよ
そういう人達の事を忘れちゃダメなんですよね。
 先述のように、人はやっぱり嘲笑だったり否定された記憶がいつまでも頭に残ってしまうけれど
でも確かに頑張ったら頑張った分だけきちんと見てくれてる人もいる、逆に言えばああいう人達もまた一つの「例」に過ぎないんです
それを忘れなければ、応援してくれる気にしてくれる人達の声を忘れなければ・・・
人はいつだって頑張れる、前を向いて歩けるのだと思います

確かに始めからまともに見る気のない人も、野次を飛ばしたりするような人もいるけれど
でもみゅーには人気アイドルと比べれば少ないけれど、確かに彼女の頑張りに呼応してくれる人だってこんなにいる―
それが観ていて嬉しかったですし、
この感想を書く為観返していたらちょっと涙が出てしまいました
確かに、見てくれている人だって存在している―
そんなみゅーの心情に感情移入してしまって初めてWUGで泣けたのかもしれません
私にだって、応援してくれる人がいるんだ
好きだって、言ってくれる人がいるんだ。
逃げ帰ったのは一時的に見れば周りを困らせたかもしれないですけど
結果的には逃げたからこそそんな“声”に改めて気付けた訳で
そう考えるとある意味正しい選択だったのかもしれませんね。
始めからまともに見る気のない嫌な人、
誰かを嘲笑して気分を良くする人は存在する
でもそれが“世界のすべて”だとは思い込まないで
きっとどこかで誰かが、あなたの頑張る姿を見て勇気をもらっているはずだから・・・
要するに、嘲笑も応援も数ある側面の中の一つに過ぎないんだよ、っていう話に自分は感じました。
ちゃんと見てくれる人も、ちゃんと応援してくれてる人もいる。そんなみゅーの嬉し涙にこっちまでつられて涙してしまった2話目でした。
辛い時には、振り返って足元を見るべきなんでしょうね。きっと。















細かいんですが、みゅーだけを切り取ったカットと連れ戻しに来た3人を切り取ったカットを敢えてバラして映す事で
「気持ちが離れている」って事を間接的に表現しているコンテになっててそこも良かったです。





しかし夏夜はメンバーのお姉さん役みたいだと思ってたんですが
意外と性関係に関しては誰よりもウブでちょっと可愛いですよね(笑
一方でみにゃみは割と動じてない素直さがあったり、
「松田さんだから」とナチュラルに皮肉言ったりとすっごい面白いキャラ造詣だなあ、と(笑)。
須藤に関してはぶっちゃけ色モノだと勘違いしてたんでしょうな。
そして松田と丹下社長の夫婦漫才にも笑いました。
でも丹下社長早速コネで仕事取って来るんだから大したもんだ。

まゆしぃのみゅーとファンの関係を羨ましそうに見つめる姿は
やっぱり長年の冷徹の下で動いて来たトラウマからの反動なんでしょうか。
まゆしぃの目指す形で、WUGなりのやり方で大きくなっていければいいな。



【どん底から夢を見る】Wake Up,Girls! 第1話「静かなる始動」 感想

2015-09-13 | Wake Up,Girls!(アニメ)
                                     








菜々美が言ったセリフでとても象徴的なものがあります
みゅーが「やめるの?」って訊いた時「うん。」と真顔で即答したセリフですね
まだこのWUGという生命体にさほど愛着のないメンバーがいて、事務所に対する疑いの目もあって・・・
とてもじゃないけど、まあ当たり前っちゃあ当たり前なんだけどまだ“まとまってる”とは言い難い
それどころかいつ空中分解してもおかしくないオーラがまだこの1話ではプンプン匂ってるんですよね
でもその足並み揃ってない感じも面白いっちゅうか、
全員が全員やる気マンマンなわけではなく
一部に懐疑的な目線を向けてるメンバーがいるリアリティが個人的に好きなんですね
「様子見」と断言されるのも頷ける“これまで”ですから、単純に手放しで「わーい!」って展開にならない所にWUGの良さが詰まってるなあ。と思う訳です



このカット、最高ですね(笑 パッと見だけで「やりたいんでしょ?」「・・・・・。」っていう。


だけど、そんな懐疑的なメンバーの中の一人であるよしのは何気に「タチアガレ!」をイヤフォンでずっと聴いてたり
未練がましく事務所の側をうろついてたり、やっぱり心のどこかでアイドルを、WUGをやりたい気持ちが残ってるようにも見える
自分たち“だけ”の曲をもらえて嬉しい気持ちだったり
ちょっと進展を期待してる感情だったり、
あとは自分たちの力で「アンコール」をもらえた、自力で掴み取った達成感をきっと忘れられないんじゃないかな、と観ていて感じます
太田さんはまゆしぃの名前きっかけで観たわけだけど、悪けりゃアンコールなんて送らないわけで。
それもきっと松田がステージを用意したからであってさり気に彼は彼で(この後を考えれば)良い仕事してたりするんだけど(笑
まだまとまってるとは言い難い、
だけど、それぞれに掴み取った想いや
満たされてない感情があったりするわけで・・・
完全に冷徹になり切れてないところなんかも実に「いいなあ。」って思いますし
個人的に人間くさくて好きですね。特に先述のよしのの未練がましいシーンは大好きです(笑  





でも、一見まだバラバラのように見えても
外だけ見るとそう見えても
実は結構メンバー間の“想い遣り”なんかも感じられるんです
未練タラタラなよしのの心中を察して素直になれるように語りかけてくれる夏夜(彼女はつくづくWUGのマザーですなー。)だったり、
なんだかんだ嬉しいみんなの心を代弁して「よかったよね また活動出来るんだもん」と率直な言葉を投げてくれるみにゃみ、
そしてよしのが悪気なくまゆしぃの過去を訊いてしまった時、場の雰囲気が凍っていた瞬間に
とっさに自己紹介ネタでその空気を変えようと頑張ったみゅー・・・
まだバラバラなりにも、
想い遣りや愛情を感じられるシーンは改めて観返すと結構あるなあ、と
みゅーとみにゃみは素直に松田の言葉に喜んでてちょろさも感じましたけど(笑
でも一部疑いを拭えないメンバーがいる中でさり気にメンバーのモチベを支える仕事をしていたなあ、って思います
よしのを後押しした夏夜なんかもそうで、この初期の段階でも後の団結の片鱗が垣間見れるのが素敵だなあ。と
何だかんだいって基本みんな良い娘なんですよねえ。





まゆしぃは、きっとこういう原始的なアイドルユニットがやりたかったんでしょうね
統制下に置かれた飼い犬のようなアイドルユニットなどではなく
みんなで悩んだり、
みんなで支え合って、
みんなで一歩ずつ進んで行くような、
それは元々居た場所から比べるとあまりにも規模は小さくなったんだけど
それでも、重圧から解き放たれてみゅーの自己紹介を和やかな表情で聴いている彼女からは“些細な幸せ”を感じました
ちょっと不意に過去の事を訊かれて(先述のように悪気はない)少しトーンが暗くなっちゃった彼女を
必死にフォローするかのように場のテンションを変えてくれたみゅー、そんな“優しさ”
まゆしぃが「欲しかった場所」の片鱗に思わず彼女もにこやかになったんじゃないかな・・・って思いつつ
おばあちゃんの言う通りにやっぱり歌う事が、踊る事が好き。と徐々に素直になりつつあるまゆしぃ
松田に対しては懐疑的でも手放しでもなく中立的な目線でしたが、
でも心の中ではきっと嬉しい気持ちもあったんだと思います。
それはまだみんなでWUGをやれる。という想いも含めて。





一方で、そんな松田はダメ人間街道驀進中でした(笑)。
ただ・・・元はと言えば彼も彼で被害者な訳で、目の前に借金を返済出来る事案があったら
わらにもすがる思いでのってしまうのも仕方がないのかなあ、って思いました
切羽詰まっている人間の失敗パターンとして“思慮が足りない”というのがあります
「とにかくやらなくちゃ」という思いが強くて
「なんとかなるだろう。」って取り合えずキープしちゃうんですね
特に松田にとってこのままでは借金まみれになってしまう現状があった訳で、解散の危機もあった訳で
冷静な判断が出来なくなるのも道理・・・と思いつつ、だからこそダメなんだなあ、、、とも同時に思います(笑
そりゃメンバーにも「空回りしなきゃいいんだけど」とか心配されるわな。
しかも、見事に的中しちゃってるし。
でも、頼りないけど、自分もダメ人間なので正直彼の気持ちが分かる部分もあります
自分もしょっちゅう空回りしてますからね(笑 それとみにゃみに皮肉言われてるのに笑いました。
まあ、間違うのも立派な経験ですから。そうそう人生は上手くは行かない、って話ですね。
そういう「そうそう人生は上手くは行かない」っていうのもWUGらしさだと思います。













あの日のライブ映像を、みんなで楽しそうに観ているシーンは凄く青春っぽくて大好きです
なんだかんだいってみんなWUGの事がある程度は好きなんですよね。
それがよく伝わって来る名シーンでした。
それとOPはさり気にみんながどの歌声かを(絵で)提示している上にサビのダンスがきれいでこちらも大好きですね
最初ずっとくもり空なのはWUGちゃんの状況のメタファーですし、
まゆしぃが仙台で活動している事を「流刑」とかいう言葉で表現する書き込みの下品さなんかもリアルでいいですね
その言葉自体が東京が“中心”或いは“すべて”だと思ってる馬鹿さ加減がよく出てるなあ、と。
最後は地上げ屋さんみたいのが出て来ましたが、負けずに頑張れWake Up,Girls! 




【君を救いたい】Wake Up,Girls! 七人のアイドル 感想

2015-09-12 | Wake Up,Girls!(アニメ)
                                    








島田真夢ことまゆしぃが所属していたI-1 clubが夢の東京ドーム公演を成功させている一方で
WUGのメンバーはといえば、学生が企画したメタルバンドのイベントに一曲オンリーで参加
当然まともに聴いてる人なんてほぼいない・・・っていう、そこでこの映画は終わってしまうんですね
正に月とスッポン、あまりにも残酷な対比とまゆしぃが“失ったもの”の大きさが如実に描かれる顛末でもある訳ですが
不思議と悲壮感はなく、
それは何故かと言えば挫折して燻っていたまゆしぃがもう一度アイドルとしてステージに立った
あまりにもあまりにも小規模ではあるけれど、確かにもう一度スタートする事が出来た
「一歩踏み出せた」からこそ対比されてても悲壮感は全くなく
むしろここからが新しい始まり、
伝説の幕開けなんだと。
そういう風に思えるようなエンディングの余韻が素敵で
また誰もが「何かが足りない」状態の中で、一致団結してスタートを切る事が出来た
その“小さな一歩”こそがこの映画を観ていて一番感慨深く思える部分であり
WUGのメンバー全員が一番始めに生み出した“結晶”なんだと思います
何だかんだいって、何かを「やり切る」事が最も難しい。
あのめまいがするような状況の中で
それでもなんとか夢を叶える為に一生懸命みんなが頑張っていたからこそ最後のダンスシーンも映える
それ相応の覚悟を持って臨んだからこそ、何も気にせずただただ歌い踊るメンバーの姿がしなやかで、尚且つ逞しく見えたのだと思います。
これがWUGちゃんが一番最初に成し遂げた事なのは疑いようもないでしょうね。



事務所のゴタゴタだったり松田は松田で色々な工面に追われてたりで
見せパン、つまり見せてもいいパンツすら用意出来なかった
というか、それどころじゃなくて
彼はきっと皆を踊らせるステージを探したり必死にチラシ作って配ったりで多分そこまで頭が回らなかったんでしょうね
ステージに立たせて尚且つ観てもらう事しか頭になかったような状態、だからこのままじゃステージに立てない状況に陥った訳だけど
折角用意してもらったステージ、アイドルとして歌い踊るのが夢だった、だったらもう腹括って立とう!と
そういう事よりもある意味プロとしてお客さんの期待を裏切らない方を“選んだ”訳ですね
それとここまで散々酷い目にあって紆余曲折あった過程があったのでもう腹括るしかなかったんでしょうね
つまりは、あそこでパンツを気にせず踊る、やり切るって行為そのものが
どういう状況になってもWUGとしてデビューステージをやり切ろう、っていう
彼女たちの覚悟の象徴だったんだと思います
貫く、勇気
言い訳しない、根性。
図らずもある種のプロ意識の芽生えとなっているのが何とも秀逸だなあ、とか思う訳ですが
設定だけで「パンツのまま」とか言われても、それを全く映さないんじゃ正直意味はないと思います
「こういう風に見えてます」「それでも美しくしなやかに、ただひたすらに踊っています。」っていうのが重要な訳で
そこから考えるとある種必然的な絵コンテだったとも言えます 覚悟の価値が下がりますからね。



まゆしぃは、決して本当はアイドルをやりたかった、本当は歌って踊る事が大好きな自分に気付いただけではないと思います
それ以上に、デビューステージがおじゃんになってアイドルが出来なくなって号泣しているあいりを見た時に
恐らくはかつての同じように不条理でアイドルが出来なくなってしまった自分と重ねたんだと思います
この子を救ってあげたい
かつての自分と同じ道を歩ませたくない
そしてそれは同時にかつての自分を救う事にも繋がる―、と
彼女が再び新しい一歩を踏み出した背景にはそんな感情もあったんじゃないかなー、なんて個人的には感じました
もうアイドル関係で泣く女の子を見たくなかったし、ここで自分が踏み出せば夢半ばだったかつての自分を救って自分を幸せにする事にも繋がるし。
本当は、みんなで一緒に頑張ってみんなで一緒に誰かの為に一生懸命になる、そんな輪の中に憧れてた。
そんなWUGちゃん立ち消えの危機に力になれるのはきっと自分しかいないって分かってた
その上で“本当の気持ち”を確認する作業こそ松田に貰ったDVDを観る事だったんでしょうね
本当の気持ち、
本当に自分が好きなこと・・・
背水の陣で、もう言い訳もしなくなったまゆしぃの姿は勇ましかったですし
ちゃんと自分で“選んで”グリーンリーブスの事務所にやって来たまゆしぃのシーンはその後の盛り上がりを含めて名シーンだったと思います
入るべき人が入った、もう一度WUGという生命体が息を吹き返した瞬間。素晴らしかったと思います。



松田は松田で、ある意味まゆしぃと同じく夢半ばで挫折しちゃった人に見えます
会話から察するに元々バンドマンっぽかったんですけど、恐らく何かのきっかけで諦めて
特にしたいこともないまま宙ぶらりん・・・という印象を受けるんですね
(最初は)仕事も事務的ですし
やりたい、っていうよりは
やらされてる、って感じなんですよね
でも、昔の仲間のライブを観に行かないのはきっと辞めてしまった後ろめたさもあるでしょうし
きっと彼自身も燃え尽き症候群にもなれずに何を目標にして生きていいのかが分からないんでしょうね
やりたいからやっている、よりも仕方なく自分が出来る仕事を淡々とこなしてる感じ
 芸能プロダクションに在籍してるのに芸能人に詳しい訳でもなければ
そういう雑誌をチェックしている訳でもない(よしのが表紙なのにまるで覚えてない、気にしてないザルっぷり 笑)
そういう部分に関しては丹下社長の言う通りにまだまだ未熟、頑張れない「足りなさ」そのものなんでしょう
アイドルグループを作ろうっていうのに1人スカウトして来ただけで満足しているダメっぷりや
そんなみゅーの素質云々っていうよりずっとみゅーのおっぱいを見ているスケベっぷり
多分、意図的に情けなく描いてるんでしょうが(笑
こういう部分はまだ「夢見る少年」の甘さが抜けてないんでしょうね
 ただ、元々バンドマンだったからか、恐らくは色々な人を見て来て「こういう人は良い、こういう人はダメ」だとか
オーラのある/なし、には敏感だったんでしょうね
初見で知識ないのにまゆしぃの素質、魅力的であるという事を見抜き
その場で誘った行動力は松田は松田である意味光るものもある、という証拠なのだと思います
夢を捨て燻っているまゆしぃを見て、自分とは違って才能があって人を魅せられるまゆしぃを見て
懸命に説得する姿と言葉はきっと彼からしか生まれなかったんだろうし、結果的にまゆしぃを立ち直させるきっかけを作ったのも始めは松田なんだろうなと
あんまり彼の心境には触れられてない印象ですが、きっと「もったいない」って気持ちもあったんじゃないかなあ。
それは下世話な感想ではなく、自身がそういう場所に行けなかったからこそ、っていう。想像ですけどね。
そんな松田が、今後、どういう風な変遷を辿ってどういう風に自身への想いに決着を付けるのか・・・にも注目です
 でも、丹下社長との漫才も好きですけどね(笑
紛う事なき引き抜きをやらされる所と喫煙の罪を押し付けられる所なんかは彼の幸薄っぷりが良く出てて好きです
最終的には松田さんも自身の夢の落とし所を見つけられるといいんだけどな。そこまで描いて欲しい、っていう希望も込めつつ。



これが「初ライブ」ってどう考えても酷過ぎる(笑  でも、すべてはゼロから始まる。


それにしてもまゆしぃ以外のメンバーは見事に「足りない」女の子ばかりですよね
正直最初から完成されている、とはとても言い難いメンバー達
どこか楽観的過ぎるきらいがあったり
かと思えばストイック過ぎて他と合って無かったり
所謂・・・厳選したメンバーとかではなく全員合格の超ゆるゆるの関門だった訳ですから
ある意味ああなるのも当たり前なんですけど、だからこそ“等身大”で素晴らしいなあ。という印象があって
WUGの、この劇場版でのメンバーはもう無作為に夢見る地方都市の女の子そのまんまなんですよね
だからこそ現実を思い知らされる一面も今後出て来るわけなんですが
そのやけに夢見ちゃってる感じだとか
出来たてほやほやの時の根拠ゼロのはしゃぎっぷりとか
のれんに腕押しの状況に対して些細な喧嘩を繰り広げたりする未熟さだとか
「私たちこれからどーなるんだろ・・・」って当たり前の不安が滲んで行く感じだとか
この6人の描写自体がとっても“WUGらしい”っちゅうか今作の本質そのものなんじゃないか、とも思いました
いわば等身大の女の子たちが、等身大の問題にぶつかって、一つ一つ衝突しながらも一生懸命に壁を乗り越えて行く
それは【最底辺からのレジスタンス】、
足りない人同士が力を合わせて進んで行く様こそWUGちゃんらしさなのかな、と、この劇場版を何度も観返して改めて思いました
その空気感だったり、本当にゼロの状態から始まる手探り感覚から味わいたい方に向いてるんじゃないか、とも思いました
始めからキラキラ光っている訳じゃなく、原石を磨いたり自ら磨こうとする旅というか・・・。



自身の実力に自覚的だからこそ話にならない営業とプロデュースに不満タラタラの菜々美、
彼女の場合夢見てた、というよりも下手に実力がある分「このままでいいのか」という焦燥があるんでしょう
それに自尊心もメンバーの中ではトップクラスに高い
よしのも似た性格ではありますが、
菜々美に比べていまいち自信を持ち切れてない“弱さ”があります
スタイルも華やかさもありますが、その辺でもたついてしまう感じはまだ垢抜けてない証拠なんでしょうね
夏夜は逆にあんまりプライドがなく「取り敢えず、やってみよう」と割と前向きっちゃあ前向きな性格で
初ライブがスーパーの荷物置き場、しかも荷物は置きっぱなしというクソみたいな状況の中でも
自ら率先して荷物を運んだり出来るポジティブさと行動力が光るキャラですね
覚悟を持って来たまゆしぃにタオルを渡したり「やろうよ!」って声出したりある意味影のリーダーは夏夜かもしれません
実際お互いプライドの高い菜々美とよしのがぶつかりそうな場面でなだめたりする事もありました
ただ、その分燃えるような野心にはちょっと欠けてるのかもしれません
あいりは本当に普通の女の子
あまりにも普通過ぎて逆にそこが可愛いっていう
その弊害で飛び抜けた部分はあまりない・・・のがやはり欠点(でも時折勇気凄いけど)
みにゃみは、天然と言えば天然っぽいけど、その一方で泣いてるみゅーを優しくなだめる一言があったり
場の雰囲気を良くするギャグや極端にノリが良い部分とかもあって割と多面的なキャラクターですね
何でもそつなくこなすタイプだとは思うけどメンバーをグイグイ引っ張って行くタイプ、とはまたちょっと違うかもしれません
みゅーは、結成しただけで浮かれ気分だったり、根拠のないワクワクがあったり
多分WUGちゃんの楽観性を一人でグーンと上げちゃってるキャラですね
でもその分ムードメイカーな節もあったり
自身の事を「泣き虫天使」とかキャラ付けしてるけど、実際本当にメソメソしまくるリアルではただの泣き虫だったり(笑
作られているようで、実はそのまんまっていうのが逆に面白くて大好きなキャラクターです
身長はメンバーの中でもトップクラスに高いけど、ある意味妹分的な存在でもありますね



そうやって観ると、
意外と細かい部分でキャラがきっちり立ってるな、というか
それも記号的な立て方でなく割とリアルに近いタイプの立て方だと(個人的には)思います
そういう細かな性格の違いなども是非感じて楽しんで欲しいですし
「きっちりと“人間”を描く」
それこそ「Wake Up,Girls!」が目指しているものというか、本懐なんじゃないかな・・・って思うので。
個人的に、みんながバラバラである事実の象徴のような駅前のフリーライブのシーンが凄く好きです
一人一人の向いている方向性があまりにも違うこのシーン、まだまだ強い個性がぶつかり合ってる状態ですけど
でもこういうシーンだったりスーパーの荷物置き場(しかも荷物どかしてない、客も聴いてない野球少年二人)のシーンだったり、
そういうシーンがあるからこそ「それでも」頑張るみんなの姿が健気に映りますし
「ここから始まったんだなあ・・・」と思うとちょっと感慨深い気持ちにもなるんですよね(まだまだ大成功を収めたわけではないけれど 笑)
そうやって“下積み時代の苦労”を描く方向性もまたとってもWUGらしくて素敵だと思えるから好きです
先が見えない中でも頑張ってるからロマンがある。
例え客が誰もいなくても、
例えいても誰も聴いてなくても、
バンドがメインのイベントでアウェイだったとしても
みんなで結束を合わせて頑張ろうとする健気さこそWUGちゃんの最高の良さ。
何も約束されてない中で、誰も期待してない中でも自分たちなりに努力して貫き通し可憐で力強いステージを見せたWUGちゃん
それこそが一番の感動ポイントであり、彼女らのポテンシャルを表していたのでは、なんて思いました。
得たものは、たった一人のファンでしかなかったけれど、それも“過程”を考えれば大きな進歩。
マイナスからゼロへ、ゼロからプラス、それも「1」になる・・・というのが
この作品のエッセンスであり、美しい部分なんじゃないかな、と。
たった1、
されど1。
本人たちも、松田も、踏み出した小さな「1」歩。
諦めなかったから、もう一度立ち上がったからこそ生まれた「1」・・・という事で
非常に美意識とメッセージ性の高い初代劇場版だったんじゃないかと思います
何度観返しても笑えるし、
ほっこりするし、
個人的には胸も熱くなりますね。
最後のダンスシーンはもう振付がかっこかわいい感じで個人的にはツボど真ん中でございます
特に笑顔の夏夜と決まっているみにゃみが好きですね
あれ観てると、
やっぱみにゃみはそつなくこなせるタイプなんだなあ・・・ってつくづく感じます
でももうちょっと「みんなを引っ張って行くぞ」って自覚があってもいいかもね(笑
まあそんな出過ぎないところもみにゃみのいいところなんですけどね。












思い入れが強すぎたのかやたら長くなってしまいました
でもなんか、こういう上手く行く事の方が少ない、
まだ先が見えない感じこそ
「はじまり」って印象で
自分はとても好きな劇場版だったりします。可憐さ、美しさの中にも“憂い”が漂っているバランス感覚も非常に好みですね
その上で漂っている等身大の物語、って感覚こそが一番の強みなんじゃないかと思います。