サブカルチャーマシンガン

自分だけの「好き」を貫く為のブログ。

ZAZEN BOYS「MATSURI SESSION」@日本武道館 24.10.27

2024-11-08 | LIVE












先月の27日、九段下でZAZEN BOYSを観ました。










ZAZEN BOYSが…というか、
向井秀徳が武道館に立ってるの初めて観たかも
向井秀徳のソロ公演で九段会館に来たことはあります
前のブログの頃にね・・・
それだけでも、
もう
25年来の向井ファンとしては感慨深い1日でした。

そもそも、
自分が向井さんの音楽を知ったのは、
まずイノマー氏が編集長の頃のオリコン誌で名前だけを見たのかな?
その後レコード店で偶然新聞風のライブアルバムを見かけて興味本位で購入して、
よくよく考えたら「このバンド前にオリコンのレビューで載ってたな。」みたいな感じだったと思う
そのライブアルバム「シブヤROCKTRANSFORMED状態」を聴いた時はぶっとんだけどね
結構、
ルーツとしてTHE BOOMが大好きだったから
まず音楽に関しては最初から何でもアリな状態に仕上がってて、
NUMBER GIRLやeastern youth、bloodthirsty butchersに出会って、
益々何でもアリな状態になったんですよね
それはデカかった、何でも自由に感じて聴けるようになったのはね。
 そういう意味では、
自分の音楽人生に於ける大切な出会いだったのは間違いないし、
幅が広がるってことは元々ポップな音楽の中にある切実さとかにも気づけるようになったし、
決してロック方面にだけ懐が深くなったという事でもないので、
今でも自分の大事な礎の一つである。と言い切れますね
敢えて、
こういう言葉を使わせて頂くのなら、
ZAZEN BOYSの"晴れ舞台"を生で観れて本当に幸せでした。

















物販に並ぶ事も考えたけど、
前日大阪までライブ観に行ってたので
流石に身体が持たなくてギリギリでの到着と相成った
んでも、この日は席がかなり良くて、
今まで参加した武道館ライブの中で最も良いアリーナの中の上くらいの位置だった
平たく言うと表情がちゃんと見えるくらいの位置ですよ
ラッキー!!!!!!!!
と、
感激しつつ、
ライブは向井さんが缶ビールを開けるとこから始まりました。
ちなみに武道館だからか、着席スタイルからの始まりだった。

「あのー、マツリスタジオからやってまいりました、ザセンボーイズです。」
いつもの挨拶から始めると、「You make me feel so bad」から演奏がスタートしました
座席がステージからかなり近いせいか、
あんまり武道館武道館してないカンジだった
偉人の言葉を借りると、
ホントに「ライブハウス武道館」だな。と。
MIYAさんのドクドクいってるベースラインも格好良い。
 アンサンブルの一体感が凄まじかった「MABOROSHI IN MY BLOOD」
重たい岩が客席に向かって転がってくるかのような大迫力のアンサンブルだった
多分、
久々だったと思うんだけど、
まるでいつも演奏してる定番曲みたいな仕上がりだった。
「笑うエロティックマガジン」ってフレーズのキレが尋常じゃなかったですね。
性急なビートと転調が楽しい「IKASAMA LOVE」
向井さんが威勢よく「イカサマイカサマ!」と叫んでるのもカッコ良かった
 MCでは、
「一つだけ言わせて頂きますね…マツリスタジオからやってまいりましたザゼンボーイズです。」
と、
早くもまた同じ挨拶(笑
からの、ポストロックの匂いも感じた「HIMITSU GIRL’S TOP SECRET」もまた超絶カッコヨイ
デカ箱で聴くバッキバキのアンサンブルたまんねぇ!みたいな気持ちで観ていました。
この曲は松下さんの緩急の効いたドラムが特に快感だった。
間髪入れず、
ハード・ロッキンな「RIFF MAN」
ステージの頭上に国旗が掲げられている中、
昇り龍!と豪快に鳴らされるロックは素晴らしかった。
誤解を恐れずに言うなら、これが和ロックの一つの頂点だとも思った
勿論、「一つの」という事は他の山々もあるって事だけど。
身体振り乱して弾くMIYAさんの獰猛なベースがまたスゴい
鋼っぽさ満載のギターサウンドも堪らなかったし、
その音像に心酔してヘドバンしながら完全にサウンドに酔い痴れた一幕でした。
武道館で聴く「RIFF MAN」は今まででも最上級の仕上がりでした…!


「お集まり頂きましてありがとうございます。」と礼を言う向井さん
「言い忘れておりました・・・
マツリスタジオからやってまいりましたザゼンボーイズです。」
と3度目の自己紹介(笑)を済ませ
ハンドクラップも巻き起こった「Weekend」とまだまだ終わらない狂騒は続いていく。
ベースの振動が足にまでビリビリ来た「八方美人」
シリアスに「愛してくれよ 寂しいんだよ」と歌唱するこの曲もまた聴いてて沁みた
ライブで聴くと音源よりも疾走感があったり・・・中年男性には効く歌だね。
アッパーなベースとギターの重なりが気持ち良い「杉並の少年」
歌詞の中で執拗に歌われる「笑っている」というフレーズを笑顔で歌う向井さんが印象的だった
この曲はライブで聴くと陽のビートという感じで心が温まる雰囲気がまた大好きでした。
 向井さんのギターの音色の美しさにも惹かれた「チャイコフスキーでよろしく」
どこか懐かしく、
そして昔の向井さんの音楽にも通じる
そんな音世界に夢中になったひと時でした
「俺は泥まみれ」というフレーズも聴いてて心の琴線に触れてくれました。
続く「ブルーサンダー」もサビメロにどこか切ない印象があって、
向井さんの音楽は変わった様で変わらない胸キュン要素が今でも地続きなのかな。とか思ったりもした
「それは儚い夏の夢」ってフレーズが個人的に聴いてて胸に来ました。。


あ、
このライブは2部構成だったんですが、
第1部のクライマックスに入っていきました
まずは、
個人的に大好きな「サンドペーパーざらざら」!!
この曲、ずっとまたライブで聴きたいって思ってたから本当に嬉しかった
しかも、武道館で・・・!って事で武道館の音響大好きな自分は幸福でしかない選曲だった
常に畳み掛けるようなドラミング、音源よりも更にスピーディで切り刻む様なバンド演奏、
聴いてたら興奮してヘドバン不可避なくらい自分の中で熱く熱く盛り上がりました
また、
この曲は歌詞が良い
「やっぱいつも いらいら」ってトコと
「血を流して妙にさわやか」って部分がこの世の不条理の中で生きてるカンジがして本当アガった。
この様に、
この夜は普段あまり演らない曲も大盤振る舞いで演りまくってましたね。

「ポテトサラダ」では、
珍しく後ろのビジョンが映り、
伸びる人形を曲中に伸ばす向井さんが映し出される
そこ一番映したかったんかい!!と振り返って思うけど笑
鋭い目で「しっぽりしけこみてえ」とか
カニポーズで「カニが食いてえ」とか色々アゲ要素てんこ盛りでこれも良かった
 エキゾチックな雰囲気で「はあとぶれいく」.
ポケットに手を入れながらクールに歌ってたと思ったら、
まるで昭和のアイドルみたいに両手でマイク持って歌唱したり、
様々な分野へのリスペクトを込めて展開していく 
この曲は、
カシオマンのギターが妖艶で気持ち良いのと
昔の歌謡曲へのオマージュみたいな雰囲気がとても聴いてて好きだなぁ、と。
大舞台で聴く「いつまでたってもやめられないのね」は余計に沁みた。
 情景的なロックナンバー「ブッカツ帰りのハイスクールボーイ」
以前弾き語りで聴いた時も感じたけど、
「冷めたからあげ」の部分の情感とノスタルジーが堪らない
どこか、物寂しい雰囲気が素晴らしい一曲
バンドだと、
「どしゃぶり」の部分が本当に激しめの演奏に変化してて
それもまた芸術的で聴いてて陶酔した部分でした。
 黄金色のアンサンブルが鳴り響く「破裂音の朝」
イントロの凄まじい格好良さから、
向井さんの感情の籠った歌、
そして、
サビの「俺たち」というフレーズが
これまた観客と共に各々の人生を讃えてるかの様でグッと来たりもした
昔も今もこれからも泥まみれで行くぞ!みたいな。
最近よく感じるんだけど、
この曲は向井さん版のeastern youthの「夜明けの歌」なのかもしれない・・・とか思ったり。

MIYAの超ゴリッゴリのベースが痛快に鳴り響き、
人力ダンスビートを創り出していた「I Don’t Wanna Be With You」
武道館を一気にダンスホールに変えてしまったこの曲は最高だった。
この曲もかなり久々に生で聴いた気がするね…
この曲の時の神聖な感じの照明がまた美しくて、
儚くもカタルシス満点のディスコ空間を創造出来てた気がしました
 更に、
これまたかなり久々の「Sabaku」
この曲はかなり昔に日比谷野音で聴いたのが一番印象深いけど、
この日はとにかく歌!歌!歌!な印象で向井さんの丁寧な歌がとても良かった
特に、
「終末思想ずっと漂う街の気配 
 でも終わりはぜんぜんやってこないみたい」

淡々としつつも熱を帯びてる歌唱はかなり叙情的なものを感じた
そして、血の色みたいに真っ赤な照明がまたこの曲を引き立てていて素晴らしかった。。
 ちなみに、
最後、
歌詞を「とても楽しい。」に変えていて、そこも無性にグッと来る感じで印象に残りました。
この曲は真っ向からの名曲だと思うので、またちょくちょく演奏して欲しいですなぁ。








「公園には誰もいない」を、
佐内征史さんの写真と合わせて流して休憩タイムを作ってました
この時間にトイレに行く事も可能だったんですが、
NUMBER GIRLのぴあアリーナの時と同じくなんか勿体なくてさ笑
結局最後まで観ちゃったよね〜わはは。
 2部は、
セッション風のイントロから粘っこいグルーヴを放っていた「DANBIRA」からスタート
そこから最早20年前の曲(!)である最初のリード曲であった「USODARAKE」を久々に披露
この曲もすげぇ久々に聴いた気がするけど…
ただ、
肉感的だった原曲からアレンジを大幅に変えていて
どちらかと言うと妖艶な・・・それでいてスリリングなアレンジに変わっていて
これはかなり面白かったし新鮮でしたね
あんまり言語化しにくいけど、
洗練されてる感じがした
 そこから、
学生時代に聴きまくったダンサブルでもある「安眠棒」で踊ったり、
リズム隊のタイトさと向井さんのギターが渋い音出してた「黄泉の国」へ
この曲の終末感みたいなものが凄く好き。
更に、
必殺曲「COLD BEAT」と2部もキレッキレに進行
この曲はMIYAさんのドス黒いベースも最高だった
MIYAさんは楽器弾く際のアクションも激しいので視覚的にもアガります
MIYAさんがバンドにロック感を強めに授けてる感じもする。
そして、
よりテクニカルに、
よりダイナミックに叩き付けるドラムがまた凄かった
やっぱりZAZEN BOYSって達人の集まりなんだなぁ・・・と実感
最中に、
これまたお馴染みの「泥沼」も挿入してました
「泥沼」の時、演奏がスロウになる部分があって
その時にフロントマン3人が同じポーズで左右を行き来する演出がありました
普段は鬼の形相でベース弾いてるMIYAさんもこの時ばかりは満面の笑みでした(笑)。
最後、
また「COLD BEAT」に戻った時のマシンガンみたいなアンサンブルの凄みもまた強烈でした。
まさに無敵艦隊。。

まだまだ感想は続きます、
まあでもこのライブは30曲以上演奏したんで
長いのも許して下さい(切実)
「HARD LIQUOR」のスピード感と一体感に酔い痴れ、
ブルース風味のアレンジにも感じた「6本の狂ったハガネの振動」
更に、
お馴染みの「Honnouji」に関しては
想像以上にデカ箱が似合っていて痛快な一幕だった
また、この曲のドラムがタム多め?のじらす感じのドラミングでそれもかなり気持ち良かった
そんでギターリフが異様にキラキラしてるのも素晴らしく美しかったな〜
普段は盛り上がり系の楽曲なんだけども、
上から
煌めく様なリフの雨が降ってくるのでウットリもしてしまったよね
一体感も凄かったし、向井さんのボーカルも熱を帯びてて興奮が止まらなかった。
激しさと、流麗さと、情念と…様々なものが絡み合って唯一無二の「Honnouji」を作り上げていました。

で、
大好きな「半透明少女関係」。
思わず、立ち上がって観ちゃったよね。
この段階になると結構立ち上がってる人も目立ってたんで、
流石に耐え切れずに立ち上がって観てしまった
切れ味抜群のリフが、
大好きな音響で
自由に走り回ってる様は至高の刻でした。

まるでナイフのように滑らかな切れ味のリフに
完全に五感を支配されて無我夢中で聴き込んでいました
最高に気持ち良かった。。
向井さんの鋭角なリフでしか得られないカタルシスは確実に存在する。って思った
リフだけで音楽的オルガスムに達する事もあんまり無いな〜と…..
そして「だれかと繋がっとかんと自分の存在が消えて〜」の辺りの歌詞にも感化されてしまった
う〜む、
やっぱり名曲だしやっぱり大好きな曲だわ。
 ガチンコのHIP HOPスタイルでの「CRAZY DAYS CRAZY FEELING」も良かった
ミラーボールも回ってたし、
「生の実感を持っとくタイプですね。」という冷静で何故か敬語なボーカルがまた粋でした笑

いよいよ、ライブもクライマックス。
子供の頃の風景が蘇る「YAKIIMO」
向井さんの「いしや〜きいも〜」の言い方がまたそれっぽい。
そこから、
MIYAさんの感情の籠ったドスドスベースラインにもグッと来た「永遠少女」
ビジョンに映し出された写真と共に、
「探せ探せ探せ!!」とエモーショナルに畳み掛ける歌唱も素晴らしかった
そして、
個人的に大好きな「乱土」
「乱土 ここは乱土!」ってアッパーなビートと共に歌われると
自然にジャンプして盛り上がりたくなってしまう

しかも、
日本武道館で鳴らされてる訳ですから、
もう底抜けに気持ち良かったっす。
本当に(現実は)乱土だと思うし、
その中で思い切り跳ねられて良い思い出になった。
また、この曲のドラムが攻め攻めなカンジでそれも刺激的だった。
 本編最後は、
「胸焼けうどんの作り方」でフィニッシュ
旧譜の楽曲を惜しみなく注ぎながらも、
新譜の世界観で本編を完結させる辺りも格好良かったですね


さて、
いよいよオーラスです 
アンコールは一曲だけ演ってくれました
その前のMC、
向井さんがおもむろに
「深刻な話があります・・・」とシリアスに告げる
そして、
「マツリスタジオからやってまいりましたザゼンボーイズです。」と告白
いやいや、それ今日4〜5回くらい聞いてるから笑
そうそう、
ライブの曲間の途中、
急に観客に「Are you まさみ長澤?」とか質問してましたね
 で、
最後の最後は「KIMOCHI」でした
昔、「僕らの音楽」とかで披露した時は原曲に忠実にソウル色強めだったんですが、
今の「KIMOCHI」は急に大爆音を大爆裂で決める転調がキョーレツにあるんで
実はかなりの爆アゲヘドバン推奨曲になっているという…..
この日も堪らなかったです。
勿論、
ソウルっぽく歌う部分もそのままなんで
歌とのギャップがえげつなくてとんでもない一曲に進化していますね
 ラスト、
アルファベット読みで、
会場全員で「ケーアイエムオーシーエイチアイ〜」とシンガロング
締めには演奏を止めて集まってその様を見守るメンバー
フィニッシュで向井さんがガッツポーズをし、
バックにZAZEN BOYSのロゴがでっかく表示されたエンディングには震えた。

格好良すぎだろ・・・
最後の最後に「気持ち」という普遍的なテーマを掲げてイカせるセンスがあまりにも秀逸過ぎた
最高にクールで温かみのある落としドコロにいたく感動を覚えて胸いっぱいになって武道館を後にしたのでした
平和という言葉を一切使わずに誰よりもピースフルな瞬間を演出出来るのは天才的としか言いようが無い。
どこを切ってもおいしい最高のロックショーでございました
ありがとうございました!!!!


















1.You make me feel so bad
2.SUGAR MAN
3.MABOROSHI IN MY BLOOD
4.IKASAMA LOVE
5.HIMITSU GIRL’S TOP SECRET
6.RIFF MAN
7.Weekend
8.バラクーダ
9.八方美人
10.This is NORANEKO
11.杉並の少年
12.チャイコフスキーでよろしく
13.ブルーサンダー
14.サンドペーパーざらざら
15.ポテトサラダ
16.はあとぶれいく
17.ブッカツ帰りのハイスクールボーイ
18.破裂音の朝
19.I Don’t Wanna Be With You
20.Sabaku
21.(公園には誰もいない/音源&写真)
22.DANBIRA
23.USODARAKE
24.安眠棒
25.黄泉の国
26.COLD BEAT
27.泥沼
28.HARD LIQUOR
29.6本の狂ったハガネの振動
30.Honnouji
31.半透明少女関係
32.CRAZY DAYS CRAZY FEELING
33.YAKIIMO
34.永遠少女
35.乱土
36.胸焼けうどんの作り方

37.KIMOCHI


















しかし、
37曲も演奏したのに、
体感的にはあっという間というか、
多分、
久々の曲も多くて「楽しい!楽しい!」で時間が過ぎて行ったんだろうなぁ
単純にでっかい箱でZAZENのビートをサイコーに気持ち良く聴く。みたいな公演でもあり、
 でも、
セトリを見れば分かる通り
これまでのZAZENの歴史を紐解き感じさせる様な、
現時点での金字塔を打ち建てた様な意義深い一夜でもありました
ZAZENは、
向井さんは、
今が一番格好良い。
そう思わされてしまうくらいに、
バンドマンとしての煌めきばかりが目に耳に付いたただただシンプルに最高だった一夜でしたね。
向井秀徳ファンとしても永遠に忘れられない大切な一日になりました。
 また、
来年もZAZEN BOYSは生で観に行くかんね!
その時もライブレポ書くので是非よろしくお願いしますね。