光の分量、差し込み具合が実に秀逸で作中観に入り込みやすい演出が多かったですね。
「のんのんびより」は、ここ数年(再び)アニメシーンを席巻している所謂“日常系アニメ”の一角を担う存在だと思いますけど
それに加えて物凄く本気で“田舎”を描こうと頑張っているアニメの一つでもあります
もっと言えば“幼少時の原風景”の再現に尽力しているアニメでもあり
その辺の細部に注目や浸って観るとまた違った印象を持つかもしれません。
例えば、れんげが道端に落ちている棒っきれに愛着を持ってこだわっているシーンがとても象徴的でした
大人になった今ではあんなものゴミのような扱いでしかないですけれど、
でも子供の時は今で言う「ゴミのようなもの」こそ宝物だったんですよね
いつからあの日の棒っきれが宝物じゃなくなったんだろう
大事に取っておくものじゃなくなったんだろう
そこには明確な“境界線”があり、
今このアニメを観ている自分はもう随分昔にそこを飛び越えていたんだな、とちょっと当たり前ですけどしみじみ感じてしまいました
でも、子供の頃はあんなもので喜んだり楽しく遊んでたりしたんですよね
今ではもうその感覚を抱く事は出来ないけれど
だからこそちょっとした追体験のようでもあってその風景や仕草が愛おしくも感じられる
自分も地面に印つけて歩いてたなあ、とか、ちょっと長い棒見つけただけで勇者気取りだったなあ、とか
そういうもうすっかり忘れているような絶妙なポイントを突いてくれるシーンにまずは夢中になってしまいました
なんでかもう全然思い出せないんだけど、確かに棒を引き摺りながら歩くの楽しかったんですよねぇ・・・笑
このシーン、早朝の教室に光と混じってほこりが飛んでるんですよ(!)
これはもう個人的に感動してしまったというか、よく「あれ」を再現出来たな、と(笑
正直ああいう情景があった事すら忘れていて
木造の教室だと確かにああなるんですよね
凄く懐かしかったと同時に
もうああいうの観る事もないのかな?とか思うと物寂しくもなったりして。
れんちょんはめっちゃ可愛いし、ちょこんと座ってたり動いているだけでもそのキュートさに満足出来る仕上がりになってましたけど
そういう細部っちゅうか、仮にこういう演出がなかったとしても既に忘却の彼方ですから違和感すら受けなかったであろう情景等を、
いちいち描き出すある意味執拗なこだわりっぷりがとても観ていて心地良くて「ガチで作ってるんだなあ。」という印象を抱かせてくれました
所謂「キャラの可愛さ」と「写実性」をドッキングさせたようなバランス感覚が個人的にツボでした、という話ですね。
また、光の演出だけではなく朝は終始鳥のさえずりが鳴り響いている効果音の演出だったり
より牧歌的により神妙に仕上がっているBGMも作品に似合ってて凄く良いんですよね
そういう意味ではOPEDも更にカントリー臭を強めて一致団結している感覚もあります
美しい田舎の背景もたっぷりと映されていましたが、
この適度に折り曲がったミラーだとか
適度に汚れているローカル電車、
年季の入った遊具だったり
乗り捨てられた自転車やバイク
あぜ道を走るトラック
伐採作業に励むおじさんや
金具に留まっている小鳥たち
必要なのか不必要なのか、ちゃんと機能してるのか機能してないのか分からない水槽だったりと
凄く心をくすぐってくれる背景美とノスタルジーの塊のような初回に仕上がっていて
この一見なんでもないような風景の数々もまた確かに自分が生きて通って来た風景の一つなんだなあ・・・とこれまたしみじみ感じる事が出来ました
別にだからどう、とか押し付けがましい感じでもなく、「ただそこにある」って描き方をされてるのが尚素敵だと思います
キャラの可愛さだったりシュールなギャグを楽しめるアニメであると同時に、そういう“粋な演出”を楽しめるアニメにも仕上がっていると思います
そのこだわりのガチっぷりを確かに視聴者に見せ付ける意義と志の高さを感じた第1話でありました
絵コンテ的にはれんちょんを背景の中にポツンと置くようなカットが多いな、って思ったんですけど
だからこそれんちょんがより可愛く映ったりちんまいあいくるしさが際立っていたりと
口癖や紅潮フェイスのキュートさ以外にも“可愛さ”を伝えようとする工夫が光ってました
こうして観ると本当に子供らしくて、色々と純粋でカワイイ女の子ですよね
基本自分が大好きな無表情系の女の子ですけど
携帯電話に興奮したり、
お姉ちゃんとの別れにちょっと強がったり、
嬉しい時は素直に嬉しそうな表情したりと実は観ていて飽きないような女の子だと思います
そんなれんちょんの魅力にも満ちていた回だと感じたので今回のツボカットチョイスはほぼれんげオンリーに致しました
本当は嬉しくも、内心ちょっと不安でもあったんだろうな、という印象の今回のれんげ
それでもたて笛を貰ったら凄く紅潮して喜んでいたりと最終的には笑顔で終われたのが良かったですね
恐らくたて笛っていうのが彼女にとっては「小学生の象徴」だったんだと思うんだけれど
そこに至るまでの、
無表情の内に確かに存在したであろうナイーブな心情があったからこそ、ラストのほっかほかの笑顔も光っていたと思います
そういった意味では子供は大人以上に繊細なのかもしれないですね。そこを上手く切り取ってる印象です。
今ではもう感じる事もない感覚だったり、
子供の目線から観た廊下の広さの感覚、不安も入り混じったワクワク感
れんちょんの可愛さを描きつつもこのアニメで「しか」観れないものもしっかり描いていた印象で、それがとても気持ち良かったですね
いつの間にか忘れてた事、もうすっかり飛び越えちゃって思い出す事も無いかつての境界線の中に帰る事が出来る効能のあるアニメだと再認識しました。
あと、お姉ちゃん先生(一穂)の距離感っていうか、適当なようでその実愛情も感じるセンスも好きだったり。
オートクチュール→「そだよー」のシーンは特にシュールで面白かったですね(笑
来週は蛍が合流するのでその点でも期待です。
ところでツイッターで慣れない実況なんかに初挑戦しました
実況っちゅうか、実況にもなってないかも、ですが(笑
あと浜野駅に貼ってあったポスターの写真もUPしてるのでお暇でしたら観てやって下さい。
2期もまた色々な部分に着眼して楽しめたらいいですよね。という訳で、〆。
「のんのんびより」は、ここ数年(再び)アニメシーンを席巻している所謂“日常系アニメ”の一角を担う存在だと思いますけど
それに加えて物凄く本気で“田舎”を描こうと頑張っているアニメの一つでもあります
もっと言えば“幼少時の原風景”の再現に尽力しているアニメでもあり
その辺の細部に注目や浸って観るとまた違った印象を持つかもしれません。
例えば、れんげが道端に落ちている棒っきれに愛着を持ってこだわっているシーンがとても象徴的でした
大人になった今ではあんなものゴミのような扱いでしかないですけれど、
でも子供の時は今で言う「ゴミのようなもの」こそ宝物だったんですよね
いつからあの日の棒っきれが宝物じゃなくなったんだろう
大事に取っておくものじゃなくなったんだろう
そこには明確な“境界線”があり、
今このアニメを観ている自分はもう随分昔にそこを飛び越えていたんだな、とちょっと当たり前ですけどしみじみ感じてしまいました
でも、子供の頃はあんなもので喜んだり楽しく遊んでたりしたんですよね
今ではもうその感覚を抱く事は出来ないけれど
だからこそちょっとした追体験のようでもあってその風景や仕草が愛おしくも感じられる
自分も地面に印つけて歩いてたなあ、とか、ちょっと長い棒見つけただけで勇者気取りだったなあ、とか
そういうもうすっかり忘れているような絶妙なポイントを突いてくれるシーンにまずは夢中になってしまいました
なんでかもう全然思い出せないんだけど、確かに棒を引き摺りながら歩くの楽しかったんですよねぇ・・・笑
このシーン、早朝の教室に光と混じってほこりが飛んでるんですよ(!)
これはもう個人的に感動してしまったというか、よく「あれ」を再現出来たな、と(笑
正直ああいう情景があった事すら忘れていて
木造の教室だと確かにああなるんですよね
凄く懐かしかったと同時に
もうああいうの観る事もないのかな?とか思うと物寂しくもなったりして。
れんちょんはめっちゃ可愛いし、ちょこんと座ってたり動いているだけでもそのキュートさに満足出来る仕上がりになってましたけど
そういう細部っちゅうか、仮にこういう演出がなかったとしても既に忘却の彼方ですから違和感すら受けなかったであろう情景等を、
いちいち描き出すある意味執拗なこだわりっぷりがとても観ていて心地良くて「ガチで作ってるんだなあ。」という印象を抱かせてくれました
所謂「キャラの可愛さ」と「写実性」をドッキングさせたようなバランス感覚が個人的にツボでした、という話ですね。
また、光の演出だけではなく朝は終始鳥のさえずりが鳴り響いている効果音の演出だったり
より牧歌的により神妙に仕上がっているBGMも作品に似合ってて凄く良いんですよね
そういう意味ではOPEDも更にカントリー臭を強めて一致団結している感覚もあります
美しい田舎の背景もたっぷりと映されていましたが、
この適度に折り曲がったミラーだとか
適度に汚れているローカル電車、
年季の入った遊具だったり
乗り捨てられた自転車やバイク
あぜ道を走るトラック
伐採作業に励むおじさんや
金具に留まっている小鳥たち
必要なのか不必要なのか、ちゃんと機能してるのか機能してないのか分からない水槽だったりと
凄く心をくすぐってくれる背景美とノスタルジーの塊のような初回に仕上がっていて
この一見なんでもないような風景の数々もまた確かに自分が生きて通って来た風景の一つなんだなあ・・・とこれまたしみじみ感じる事が出来ました
別にだからどう、とか押し付けがましい感じでもなく、「ただそこにある」って描き方をされてるのが尚素敵だと思います
キャラの可愛さだったりシュールなギャグを楽しめるアニメであると同時に、そういう“粋な演出”を楽しめるアニメにも仕上がっていると思います
そのこだわりのガチっぷりを確かに視聴者に見せ付ける意義と志の高さを感じた第1話でありました
絵コンテ的にはれんちょんを背景の中にポツンと置くようなカットが多いな、って思ったんですけど
だからこそれんちょんがより可愛く映ったりちんまいあいくるしさが際立っていたりと
口癖や紅潮フェイスのキュートさ以外にも“可愛さ”を伝えようとする工夫が光ってました
こうして観ると本当に子供らしくて、色々と純粋でカワイイ女の子ですよね
基本自分が大好きな無表情系の女の子ですけど
携帯電話に興奮したり、
お姉ちゃんとの別れにちょっと強がったり、
嬉しい時は素直に嬉しそうな表情したりと実は観ていて飽きないような女の子だと思います
そんなれんちょんの魅力にも満ちていた回だと感じたので今回のツボカットチョイスはほぼれんげオンリーに致しました
本当は嬉しくも、内心ちょっと不安でもあったんだろうな、という印象の今回のれんげ
それでもたて笛を貰ったら凄く紅潮して喜んでいたりと最終的には笑顔で終われたのが良かったですね
恐らくたて笛っていうのが彼女にとっては「小学生の象徴」だったんだと思うんだけれど
そこに至るまでの、
無表情の内に確かに存在したであろうナイーブな心情があったからこそ、ラストのほっかほかの笑顔も光っていたと思います
そういった意味では子供は大人以上に繊細なのかもしれないですね。そこを上手く切り取ってる印象です。
今ではもう感じる事もない感覚だったり、
子供の目線から観た廊下の広さの感覚、不安も入り混じったワクワク感
れんちょんの可愛さを描きつつもこのアニメで「しか」観れないものもしっかり描いていた印象で、それがとても気持ち良かったですね
いつの間にか忘れてた事、もうすっかり飛び越えちゃって思い出す事も無いかつての境界線の中に帰る事が出来る効能のあるアニメだと再認識しました。
あと、お姉ちゃん先生(一穂)の距離感っていうか、適当なようでその実愛情も感じるセンスも好きだったり。
オートクチュール→「そだよー」のシーンは特にシュールで面白かったですね(笑
来週は蛍が合流するのでその点でも期待です。
ところでツイッターで慣れない実況なんかに初挑戦しました
実況っちゅうか、実況にもなってないかも、ですが(笑
あと浜野駅に貼ってあったポスターの写真もUPしてるのでお暇でしたら観てやって下さい。
2期もまた色々な部分に着眼して楽しめたらいいですよね。という訳で、〆。