サブカルチャーマシンガン

自分だけの「好き」を貫く為のブログ。

【アルバムレビュー】ノスタルジック/ほたる日和

2020-08-13 | アルバム感想
                    






1.リンゴアメ
2.天の川
3.小さな羽
4.恋と魔物
5.ショートボブ
6.Raining(bootleg)






大切な思い出も風化していくもの
時の中でその輪郭もぼやけてしまう (リンゴアメ)






このミニアルバムは今から12年前に出たもの・・・ですかね
ですかねっていうのは正確に覚えてないからなんですけど、
裏ジャケに書いてあるのできっとそう、だと思います
でも、
買ったのは本当最近のことで
ふとこの作品に入ってる「リンゴアメ」って曲が強烈に聴きたくなって・・・
この曲はNHK-FM「ミュージックスクエア」のOP曲だったんですけど、
いきなり切なげなサビから始まる曲なのでインパクトあったんです
あったんですが、
当時はオルタナ・轟音系のバンドが全盛期だったんでそこまで浸透はしてなかった気はする
今は逆に歌を大切にするバンドがヒットしてるイメージなんで正直タイミングの問題ですかね。

特徴としては歌が上手い、歌詞が日本語のきれいな響きにこだわっている、
そして何よりこのバンド名が示すように和風のエッセンスに拘ってる・・・というトコでしょうか
もう曲名からしてTHE和風って感じがしますもんね 
音自体も瑞々しいサウンドが際立っていて格好良いんですが、
質の高いポップ・ミュージックを紡いでいるバンドで
正直もうちょっと売れてても良かったのでは・・・と思うバンドの一つです
日本人的なわびさびだったり風情を大切にしていて、
多分、
当時の自分も正直分かりやすく激しい音楽の方に行ってたので
12年経ってようやく「あ、聴きたい。」って強く思って音源を買った、
というのもちょっと申し訳ないですけどね(笑



好きな曲は、
やっぱり先述の「リンゴアメ」という曲が大好きですね
この曲のメロディーは本当素晴らしくて往年のヒット曲と比べても遜色ないレベルです
そして、この曲の歌詞がまた意味深で儚くて恋の切なさを凝縮させたような・・・
結構、
過去の、その・・・
恋愛に関して未練があればあるほど響くような楽曲に仕上がっていて
そういう意味でこういう曲が強烈に響くようになったという事は
12年前と比べて自分も大人になったのかな、という気もする
メロディはポップだし、
歌声も爽やかなんですけど、
この曲に宿っている「重さ」がまたギャップがあって印象に残るというか、
凄くバンド名にも似合っていて代名詞と言えるような切ないポップ・ソングに仕上がってると思う
特にBメロの素晴らしさは何度聴いても唸ってしまうほど洗練されてて実に最高です。

疾走感のある曲だけど、メロディは純和風に仕上がっている「小さな羽根」、
跳ねるようなメロディとビビッドな演奏が小気味良い「ショートボブ」もまた良質な楽曲
何気に、
一番最初に物凄く切ない曲から始まって、
「天の川」でちょっと報われモード?になって
最後は男子的な妄想を歌ってる曲で終わる~というのは構成的にも素晴らしい気がする
イメージ的に一番似合ってるのは多分「リンゴアメ」で、
実際この曲がこの作品の中で最も好きな曲ですが、
結構思ったより曲の振れ幅が広い
切ない曲だけじゃなく、
「小さな羽根」みたいな恋愛関係ない情熱的なロックも出来るんだ、っていう
そういう新鮮な喜びも感じられたのがまた秀逸な作品でした
曲数も6曲だし、
時間も短めなので、
シンプルに入門編にも相応しい作品
あと、夏の時期に聴くのにかなり似合ってるのもあって今回敢えて取り上げてみました。







そうそう、
「リンゴアメ」に関して言えば、
先述の通りいきなりサビから始まるんですよ
しかも和風メロディの切なげなものなんで、
余計にインパクトがあったというか、
未だに頭から離れないような衝撃があったのが凄いな、と
憶えてなきゃ12年経ってCD買わないですからね(笑
恋愛に関して言えば、
思う事ばっかりなんで、
この曲の歌詞は個人的に凄いグッと来てしまいますね
でも、別に重ね合わせなくても、情緒溢れる素晴らしい歌だと感じる名曲、です。

ちなみにまだ全然活動してるので、最近の曲もまた気になりますね。