サブカルチャーマシンガン

自分だけの「好き」を貫く為のブログ。

ano 1st Album Release Tour「猫吐極楽つあー」@Zepp Haneda 24.2.22

2024-02-28 | LIVE












先週の木曜日、anoのライブをZepp Hanedaで観ました。









この日は、
兎に角めっちゃ寒かった。
多分この冬最も寒く感じたのがこの日だった上に、
小雨もずっと降ってて・・・ってだけだったら適当なお店に入ってればいい話なんだけど、
物販に並んでしまったお陰で最寄り駅よろしく天空の様な場所で延々と1時間半も並ぶ~という苦行を経験
ゼップ羽田は物販のスペースが狭いので他のライブハウスよりもどうしても物販に時間が掛かるのよね
今これを書いてるのは自室の温かい部屋なんで既に笑い話なんですけど、
当日はいつリタイアしてもおかしくなかった
ある意味、
勇者たちの大群と過ごした時間は忘れられない。。でも、一番欲しかったタオルは売り切れてた(ガクッ
そんで、整理番号もお世辞にもよろしくなかったのでようやっと物販購入しても
「待機時間」という第二の難関が発生
流石に、
極寒の中1時間半並んでその上待機する自信が無かったので
近くのコンビニに避難しイートインで軽く食事をした
この時の食事はマジで生の為の食事だった
適当に時間を潰した後で、
頃合いを見計らってライブハウスにIN
中に入ったら人口密度の所為もあって逆に暑いくらいだったが、それでも有り難かった
並んでる時はただただキツかったが、振り返ると逆にそれが自分を強くしたんじゃないか?とも思う
ある意味こんなに苦労して物販を購入する事も早々無いので思い出にはなりましたね(笑)。

すまん、
ただでさえ長いのに前置きだけでこんな文字数使ってしまった
Zepp Hanedaは印象深いハコの一つですけど去年は偶然行く機会がなくて1年半振りの来訪
多分国内のスタンディングのライブハウスの中では最もデカいハコだと思われる
運賃は掛かるものの、ここに来ると東京モノレールに乗れるのも楽しい。
anoのライブに関してはバンドI's(そういえば桂正和があのちゃんの絵描いてましたね)を観て以来
1年半ぶり
そしてソロの公演を観るのは今回が初めてでございました。
個人的に芸能活動からあのちゃんを知った訳ではなく、
NHK-FMの音楽番組に偶々出演してたのを聴いて好きになった~という経緯があるので
そういう意味では二年越しになっちゃったけどようやく衝撃を受けた曲も生で聴けて嬉しい一夜でした。
では、以下。














ソールドアウトしてた影響か、
大ハコとは思えないくらいのパンパンのゼップ羽田
スシ詰め状態でしたがファン層は結構バラけてた印象です
神聖かまってちゃんの「23才の夏休み」が開演前BGMとして流れる中、
お神輿にかつがれてあのちゃんが登場
その前に、
あのちゃんと猫のキャラクターのアニメーションが流れてたり大ハコを活かした演出が目立ちました
 一曲目は、「猫吐極楽音頭」
CDで聴いた時は随分前衛的な曲だなぁ。って思ったけど、
生で聴くとむしろ王道っていうかポップに聴こえるのが面白かった
のっけから「にゃんにゃんオエ~」のシンガロングが鳴り響く中、
初期の楽曲である「デリート」を披露
この曲では、
得意のデスボイスもかましたり早速会場のボルテージも最高潮気味になってゆきました
そこからの疾走感溢れる青春ロック「ンーィテンブセ」とただアナーキックではない部分も魅せていく
いつもよりもストレートな歌唱が沁みる中でoi!oi!コールも飛び出し流石のライブ番長っぷりでした

一転して、
ダークなオルタナティヴロック「Peek a boo」を投下
サビの透き通ったメロディと歌に気持ち良さを感じつつ、
そのヴィヴィッドな雰囲気もまた恍惚的でしたね
更に、
個人的に大好きな「アパシー」も披露
ぶっちゃけ、この辺のマニアックな曲は省かれるんじゃないか?と思ってただけに、
序盤で早々に繰り出されて結構ニンマリしてましたね
「今日まで一体どうやって生きてきたんだっけ
 無理したんだっけ
 今から一体どうやって生きてきゃいいんだろうね」
って大好きなフレーズを生で聴けたのは嬉しかった
ある種、2000年代の鬱ロックと呼ばれたバンド達の系譜にある楽曲だとも言える。
 MCでは、
「猫はめっちゃ好き」
「(猫の日に)完全に便乗しました。」
と語り、
またも一転してキラッキラのダンスナンバー「Tell Me Why」で観客を踊らせる。
さっきまで陰鬱なロックで魅せてたのに一気にディスコの様な雰囲気になったのが面白かった。


個人的に、
ハイライトに感じたのが「スマイルあげない」という曲。
元々音源で聴いた時からキャッチーで良い曲だなあ、と感じていたんですが
ライブで聴くと音源の数倍踊れる...し、踊ってるあのちゃんも視覚的に楽しいし、そう、
兎に角・・・
「楽しいっ!!」って感情で脳が支配されてましたね。
加えて、
誰にでも笑顔にはならない~とアンチ八方美人を告げるサビのフレーズ等
共感度指数の高い歌詞も相俟って自分でもビックリするくらいノリノリになってしまった
今は気軽に馴れ合い出来ないけど、
それでも自分の世界は自分で動かす・・・という意図を感じるこの曲
大ハコで聴いたのも影響してかドリーミーでもあって明確にこのライブでもっと好きになった楽曲だと言える
実際、このライブ後通勤時によくこの曲をヘビロテするようになりました
こういうのもライブの醍醐味ではありますよね。
はみ出し者を肯定してくれた気がした。

ボートに乗って観客の上をサーフィンしながら歌唱した「イート・スリープ・エスケープ」
こういうのは眉村ちあきさんのライブに行った時以来の演出だったので、
耐性自体はあったんだけど(笑
ただ、
本当に自分の目の前にも来たんで素晴らしい体験でした
疾走感のあるポップネスが心地良かった。
 そう言えば、
この曲が終わった辺りに熱狂的な女の子のファンが「世界一可愛いよ~!!」と大絶叫していた
あまりにもその声がデカすぎて笑いも起こってたが、女性のファンもかなり多いみたいだった
 ここで、
趣を変えてアコギを持ちバラードナンバー「SWEETSIDE SUICIDE」を歌唱
「死にたい」という直接的な歌詞も飛び出す中、ナチュラルなメロディラインもまた美しかった
MCでは
「(自分らしくいて良いねと言われるが)自分らしくいられない時もあって~」
「(でも)歌でみんなと繋がれる。」
と素直な心境を吐露
続けて感情的なバラッド「AIDA」を熱唱
このライブに行って感じたんですが、
anoはバラードシンガーでもあるんだな。って沁みながら感じていました
凛とした歌にただただ単純に「いい歌」だと思える作中観。
「できるよ~」の部分のエモーショナルな歌唱も素晴らしかった。


ここで、
衣装チェンジ
その間に味のあるタッチでのあのちゃんのアニメーションが流れる
そして、出て来てビックリまるで花嫁みたいなドレス姿にチェンジして再登場!!
ここで、
管理人が一番最初に聴いたanoの曲である「絶対小悪魔コーデ」が放たれライブは後半に突入。
ノリノリの歌唱に「ヴォイ!」のデスボイスの応酬と盛り上がらない訳がないレベルのステージングでした
個人的に、
「普通じゃないとか押し付けないでね」
「誰かと違うなんて気にしない 天才!」
って歌詞が好き過ぎるので、
そこに特に感情移入しながら聴いてたし、音源よりも「バカ~」の言い方が拡がりあったのも面白かった
更に、
アイドルポップみたいに鳴っていた「コミュ賞センセーション」と多彩な表現で魅せていく
裏声は綺麗だったし生で「あげる 僕だけの一等賞」って歌われると嬉しかった。
そして、
ミュージックステーションでも披露した名曲「涙くん、今日もおはようっ」と畳み掛けるあのちゃん
キラッキラのポップスターっぷりを披露しつつ間奏のゴリゴリのロックサウンドも堪らなかった
何より、
最後にセンチメンタルに「涙が今日も流れてく」って歌唱した部分で少し泣きそうになった。
この曲の最も良いトコロは最後まで報われずに終わっていくリアルさだと思うから。
これを聴けたのもこの日の財産の一つでした。

ライブもいよいよクライマックス、
攻撃的なギターリフがものっそい気持ち良かった「普変」
ステージのビジョンにあのちゃんのアンチコメントを映しながらの歌唱
「ムカーっつく!!」の生歌唱もインパクトあったんですが、
それ以上に、
冷徹なテンションで「別に普通」って歌う箇所の❝強さ❞がまた素敵でした
この曲でもoi!oi!コールが沸き起こってファンのノリの良さも感じた。
 紅白でも披露した名刺代わりの代表曲「ちゅ、多様性。」
キャッチーさと、
その中に内在している官能性にカタルシスを感じつつ、
この曲をドレス姿でダンサー達と一緒に歌い踊ってる姿もまた新鮮かつ美しさもあって非常に良かった
ホントに絵になるな~っていうか・・・・・正直TVで観た時以上の良さだったかもしれない。
TVはTVで良いんですけども。。
 暗黒ディスコっぷりを発揮したクレイジーなダンスナンバー「F Wonderful World」、
深い想いが伝わって来る深淵なるバラード「鯨の骨」を披露して本編は終了。
気が付けば、
2枚組の1stアルバムの楽曲全曲叩き付けて終わった訳で、
本当の意味で出し惜しみのない持ち曲全曲披露した現時点の金字塔的な公演でした。

そして、
アンコールでは勿論この曲
今年の元旦に配信リリースされた最新曲「YOU&愛 Heaven」をアコギを弾きながら歌唱
その前のMCであのちゃんは感極まって泣いていました
内容は結構長かったんで正確には憶えてませんが、
「誠実に生きたい」
「汚い事がまかり通っているこの世界はクソ」
「みんなの存在が崖から落ちそうな時のストッパーだったし、
 みんなも崖から落ちそうな時に僕の事をストッパーにして欲しい。」

涙を流しながら語っていました
このMCを聴いて、
自分も...
大人だから飲み込んで我慢して来たけど、本当は理不尽な仕打ちいっぱい受けて来たよなあ
でもそれを平気な振りして受け入れているのは正しい事なのかな、、、

聞いてるこっちも過去の経験と照らし合わせて感情がグシャっとなってました
その流れで、
サビで「天国が欲しい。」と歌いかける「YOU&愛 Heaven」が来たんで物凄く感情移入しました
グッドメロディに乗せて切々とした心情が歌われるミドルチューンに心奪われ、
ここが個人的には後半のハイライトであった様にも感じられた

目頭も熱くなった。
様々な哀愁が込められたこの曲は、
今後のライブでも重要な一曲として響いていく予感がしました
そんな、最後の最後でジーンと沁みる様な空間を創り出して終わった最高のライブ
ここに来て今まで味わった事があんまりない感触のライブを体験出来たのはとても尊い経験でした。
自分の想像以上にanoというシンガー及びソングライターの多彩で豊かな世界に浸れてホント良かったです
同調圧力や「そういう空気」に負けずに踏ん張って自分らしく生きる事、
それを伝えて行く事がanoの本質の様にも感じましたね。
ありがとうございました!













1.猫吐極楽音頭
2.デリート
3.ンーィテンブセ
4.Peek a boo
5.アパシー
6.Tell Me Why
7.スマイルあげない
8.イート・スリープ・エスケープ
9.SWEETSIDE SUICIDE
10.AIDA
11.絶対小悪魔コーデ
12.コミュ賞センセーション
13.涙くん、今日もおはようっ
14.普変
15.ちゅ、多様性。
16.F Wonderful World
17.鯨の骨

18.YOU&愛 Heaven













苦労して購入した物販。なんか既に愛着が...笑
そう言えば終演後のBGMはthe pillowsの「Funny Bunny」が流れててそれもイイ感じでした。。



しかし、
ソロとしてのレパートリーは新曲含めて全曲歌唱&演奏した訳で、
そうなると「この曲聴きたかった」みたいなのが全員無いであろう稀有なライブでもありました
っていうか、
持ち曲余す事なく全部歌うってライブ自体ほぼ未経験だったので
そういう意味でもレアリティの高い公演でした。
ツアーは元々ここでファイナルだったんですが、
追加公演で3月にZepp Shinjukuでもやることが決定しています
ソロとしてもバンドとしても精力的に活動しているanoことあのちゃん
集大成後の次のアクションも気になりますし、今後のライブにも期待!!ですね。
また、行きます。