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THE NOVEMBERS「Hallelujah」全曲レビューその5「愛はなけなし」

2017-10-22 | THE NOVEMBERS「Hallelujah」全曲レビュー










誰かより何か足りない
誰かより何かが余計で
悲しくなる
悔しくなる
虚しくなる
誰かの何かが十字架











この曲は去年の9月にアルバムがリリースされるその半年ぐらい前から?(多分)やってた曲です
その時は美しいメロディの曲だな~と思いながら聴いていたんですが、
いざ実際に音源で聴いてみると想像以上に歌詞が沁みるナンバーに仕上がっているな。。と感じてましたね。

例えば、
自分も他人と俺自身を比べて
自分の「持ってなさ」に悲しみ、
途方に暮れ奇跡を願ってしまう瞬間が多々ありますが、
そんな自分ですらどっかの誰かにそういう目で見られているかもしれない・・・と思うと
ぶっちゃけキリがなくて、
最終的には誰もが誰も「あいつより下」っていう十字架を持たされるハメになると思うんですよね。



誰かより何かがはやい
誰かより何かがおそくても
どうでもいい
どうでもいい
どうでもいい
俺は俺だけが十字架




ただ、なんというか・・・
ありとあらゆる物事に常に比較対象を置いて
それらを過剰に意識しながら「足りない、足りない」って
そんな風に生きる人生が本当に面白いのか?と言えば疑問が残る
大体、それを繰り返して行きつく先って何??という単純な空虚感もあって
それを考えると、
結局のところ“自分は自分”、
ただそれだけでしかなくて
比較対象なんて昨日の自分だとかさっきまでの自分だとか、そんなもんで十分なのかもしれません
他人は他人の手応えで、俺は俺の手応えで。それを意識すれば、きっともっと豊かに生きれるはず・・・
という想いを聴いていて実直に感じられるアルバムを代表する名曲に仕上がっていますね
正直前半部分に大いにシンパシーを感じつつ、
でも後半部分にも頷ける余地もある・・・という
ある種ネガポジの極みのような曲になっていて、そこも非常にロックバンド的で優れている一曲です
淡々としたAメロから一気にスケール感を増す美しいサビへの変化もまた聴きどころ。









このアルバムの前半は、
歌詞というよりもサウンドの美しさ、格好良さが際立つ曲が目立ってたんですが、
この曲は本作の中でも恐らく随一に歌詞に耳が行ってしまう楽曲に仕上がっているなあ、と思います
それほどまでにこの曲の歌詞は「ああ、そうだよなあ・・・。」と実直に沁みてしまうものになっているかと。
たまには“自分基準”で自分のことを評価して見たら?って話ですね。





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