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楽しませ方は自由。 ゆらぎ荘の幽奈さん 第89話「湯煙温泉郷フェスの幽奈さん③」感想(週刊少年ジャンプ2017年52号)

2017-11-27 | ゆらぎ荘の幽奈さん
                           
                      さりげにサイン貰ってる兵藤に感動した。












まるで最終回のようなお話でしたね・・・笑
今まであまり触れてこなかったけど、もしアニメが2クールだったとしたら最後に来そうなお話だな~って思いました
個人的には結構「アニメ映え」を意識されて描かれたのかな?って感じちゃいましたが。

ただ、今回のお話は色々と考えさせられる深いお話でもありました
所謂硬派なロックバンド好き(笑)、若しくは意識高い系の音楽ファンは
まあその、ジャ〇ーズとか三代目とか湘南の風とかをやたら嫌っている(イメージ)が在りますけど、
このお話で描かれている通り真っ当に音楽性を追求するのもエンタメとして昇華させるのも
正直な話(趣味趣向の問題はあれど)方法論の違いでしかなくて
どんな手段を使ったとしても、
「お客を楽しませた時点で勝ち」なんですよね
そこが見えてないと安易な他ジャンルの批判に繋がってしまう訳ですが・・・。

いつしか人は「〇〇は〇〇じゃなきゃダメ」という自分内ルールを(勝手に)作ってしまい、
その狭いルールの中で意固地になってしまう悪癖が生まれてしまうのかもしれません
だけど、
結局は楽しめない人間よりも楽しめる人間の方がぶっちゃけ幸福かつ満たされるんだろうなあ、って思う
当然の如く何を選んで何を選ばないかは自由で例え狭いルールの下で生きていくのすら自由だとは感じてますが、
その分ちゃんとマナーは弁えるべきというか、自分の中にはないものを認める想像力が必要なんじゃないかって
(個人的には)このお話を読んでしみじみと感じたりもしました。






ただ、このお話が素晴らしいと思うのはそういう深いメッセージ性だけではなく、
棚ボタ的展開で掴み取った結果ではなく、日々の努力が実を結んだ結果の「成功」だった気がするからです
この日歌い踊ってたみんなは能力をフルに発揮してある種色モノ的な見せ方で乗り切った訳ですけど、
狭霧はんや雲雀、夜々にしても日々の鍛錬なしではきっとこういう結果も生まれなかったと思うんですよね
そういった意味ではある種「日常を頑張ってた故の幸運」とも形容出来るのが素晴らしく、
また間違いなく“彼女らだからこそ”の楽しませ方に仕上がってるのが(作劇として)ハイレベルだな~と感じました。

何より、
幽奈さんのコンプレックスである「幽霊」という事実を逆手にとって、
そんなコンプレックスですらプラスに変えてしまった顛末に実直に感動しましたね
確かに色モノかもしれないし、純粋な実力云々で楽しませたとは言えないのかもしれない
ただ、エンタメの一つの形(手段)としてはアリだと思うし、地元の素人集団である事を考えれば尚更
特にこのフェスは地域密着の観点が強いフェスだろうし、見せ場にこういう派手で地元主体の催しを見せる・・・のは、
共興としてもアリだと思うし、観ていた人たちも結構納得感はあったんじゃないかろうか
そういった意味合いでも実直に「素晴らしい」と思える傑作回に仕上がっていましたね
全三回とコンパクトにまとまっているのもテンポが良くて好手だったかと


今の世の中、
色々と発展し過ぎたが故に、
「楽しませ方」にすら文句が出てしまう窮屈な時代ですけれど、
こういう思慮深いお話を読んで何かが読者に伝わってくれたら・・・と個人的には思いました
当初意図していた方向性とは違ってしまったけど、それでも彼女らの全部を出して成功に導いたのは事実
そしてそんな成功も日々の鍛錬なしでは成し得なかった尊いものなんだ。。と考えると、
ある種異端だったからこその価値、も描けているのが秀逸なシリーズでした。









それにしても、
今週の作画随分気合入ってて良かったですね・・・
個人的には読んでて何だか(色々と)気付かされたフェス編でした
あんまり自分の興味ない/趣向ではないジャンルを(安易に)否定するのも“違う”よね?っていう
そういう投げかけのような気すらしてくるから不思議です。あくまで個人的な視点ですが。





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