今週はセンターカラーだよ!(歓喜)
この日本という国では「周りと同じであること」「和を乱さないこと」が何よりも重要視される
少しでも周りと違った趣向や生き方を見せるとまるで化け物を見るかのように冷徹な視線に晒されるこの国は
ある種・・・ゾッとするくらいの異常さを持っている世界でも類を見ないレベルで生きにくい国だと言える
(いや、日本出たことないですけど笑)、
修斗は自分の愛するお母さんの為に一生懸命頑張ってて、尚且つ自分の想いに嘘をつかなかっただけだ
ただ、そういう「周りの目線」という闇を抱えているこの国の現状を考えると、
「みんなと同じように育って欲しかった。」という母親の気持ちも理解出来なくもない
なんだかんだで、自分の息子が社会通念というレールから外れてしまったら悲しいはずですからね。
でも、だとしたら修斗はどうすれば良かったんだろう?
女の子が好きじゃないのに、自分の心に嘘をついて虚構の「男らしさ」で身を包めば良かったのか?
「みんなと同じ」という安心感の為に、自分を偽り擦り減らしながら我慢して慎ましやかに生きれば良かったんだろうか
それはそれで・・・母親のエゴが働いている気が(あくまで個人的に)しなくもない
「誰かに冷徹な目線を向けられない為に」健全に生きようとするのは
はっきり言わせてもらえば「誰の為の人生?」って俺は思う
他人に許してもらう為の人生
自分を押し殺して和の中でひっそりと生きる人生・・・それって果たして幸福って言えるんでしょうか
とはいえ、「みんなと同じありふれた人生を歩まなかった」ことで母親を傷付けたのもまた事実なんですよね
そして、どっちに転んでも修斗にとって辛い道になっていた事も揺ぎ無い事実なんです・・・
・・・そりゃ辛いよな
「まとも」を選んでも自分を殺さなきゃいけないし、
「異常」を選んだら誰かを傷付けてしまう
あの子は、一体どれだけの苦悩を抱えていたんだろう、、、と考えると
今週もまた涙が少し出てしまいました なんて恐ろしい漫画なんだ・・・(笑)。
あの夜に修斗が堪え切れずに、弟の前で強がれずに子供の様にポロポロ流した涙に
そんな修斗の「悲しみ」が全部詰まってたんだよな。。って今回の話数で改めて感じました
「お兄ちゃんみたいにならないわよね・・・?」
このセリフはあまりにも重い、が
凜ちゃんにとっては正直残酷なセリフだとも思った
幼い頃から誰よりも優しくて、他人想いなにいちゃんに憧れてきた凛太郎にとっては
何よりも厳しい言葉だったろうに、と思う 凛太郎が心から報われて欲しい、そこまで絶対に見届けたい。。
そんな想いを新たにさせる話数でもあって今までで一番心が震えるお話だったかも分かりません。
ただ、この漫画はどちらかを一方的に悪役にしている訳でもない
母親だって息子が性同一障害で家を出て行ってしまった事に対してやつれるぐらい神経すり減らして
今だって凛太郎が同じ道に走らないかどうか心の底から怯えてたりする
だけど、そんな母親に対しても凜ちゃんは普段通り接している
表面的には責めず恨まず「今まで通り」を貫いている
そういう・・・
白と黒では到底解決しない“グレーゾーン”をしっかりと描いているのが実に素晴らしいと断言出来ます
修斗や凛ちゃんだって苦しんだけど、母親だって母親なりに苦しんでいる。でも、
本当は誰も悪くない。ただそれだけ。
その「ただそれだけ」が特に読んでいて惚れ惚れしてしまうというか、
最近は青年誌でも少年誌っぽいテンションの作品が増えて来ているだけに、
ただ単純に「誰が悪い云々」で済まされない事柄をきれいに描いているこの漫画は本当に凄いと思いますし
個人的にはこういうのこそ青年誌で大きく展開していく作品なんじゃないか?とすら感じます
修斗も傷付いたし、母親も傷付いたし、間に入っている凛太郎はきっと一番苦しい立場で・・・・・
だけど、誰かが致命的な悪徳を働いた訳でもない・・・という絶妙なさじ加減。
この漫画の良さは心からヤンジャン読者に伝わって欲しい。気付いて欲しい。
全力で応援しますよ。文字通りすべての力を込めて!!
で、泣いたのはこのシーンでした
にいちゃんの大好きだった花を見て、本当は切なくて悲しい気分になっていたはずなのに
それでも不意に来た沙穂先輩に優しく微笑みかける凜ちゃんの笑顔を見ていたら
正直涙が少し出てしまいました
辛い時でも笑顔で、
嫌な時だって優しく・・・
そんな凛太郎の所作を見てるだけで「この子はもう・・・!」って感情になってしまうのが個人的な本音ですね
自分が悲しくても、決して泣かない、いつだって笑顔で、笑顔であろうとして・・・・・。
そんな凛太郎は本当にナチュラルボーンチアリーダーだとすら思いました
悲しい時は悲しい表情をするべきだと思うけど、
凛太郎に関しては兄との約束、、、というか、一方的な誓いが初回で語られてるので
逆に「頑張ってるなあ。。」と気持ち泣けちゃうのが素直な感想ですね
凜ちゃんが心から憧れてお手本としていた修斗は、
今でも凜ちゃんの中でしっかりと残っている、息づいている。
あの日向けてもらった優しい笑顔を、
今度は凛太郎から沙穂先輩に向けている様子を見ちゃったら
ちょっと嗚咽漏らしそうなくらいの勢いで涙が出てしまいましたね
この子は兄とも母親ともまた違った類の「痛み」を一人でずっと抱えてきた
だからこそ、この子の明日が素敵なものであって欲しい・・・個人的にはそれぐらい感情移入して読んじゃってます
勿論、ある意味凜ちゃん以上に今どこで何してるか読者全員が気になっている(笑)修斗も
沙穂先輩も、そして、母親だって最終的には幸福になって欲しいと思ってる
みんな本当ははち切れそうなくらい弱い人間なのに、
誰かに対して優しくあろうとする
それこそが今作の最も尊い魅力であり、
個人的にストレートに伝わって欲しいストロングポイントだな、と・・・そんな風に感じた第5回でした。
でも正直、「男らしく」「女らしく」って価値観は理不尽ですよね・・・。
それを強要するような社会構造自体がどうかと思います・・・。
やつれて苦しそうに眠っている母さんも、
苦しくて逃げだしてしまった修斗も、
そして、そんな状況でも言い訳一つせず毎日を頑張っている凜ちゃんも・・・
家族のそれぞれのドラマがこの1話だけでめちゃくちゃ浮き彫りになっていた最高の話数だったかと
個人的には凜ちゃんに修斗を会わせてあげたくて仕方がありません(笑
修斗を(結果的に)追い詰めた母親に対しても優しく接する凛太郎が良い子過ぎて逆に堪らない・・・笑
今週の感想は鼻すすりながら書きましたよ。超個人的な感想ですが、「何か」が伝ってくれたら嬉しいです。はい。
それでいて、沙穂先輩が天使だったのも素晴らしかったです(超笑顔)
シリアスとラブコメを違和感なく1話の中で両立させているだなんて・・・山田シロ彦さんは本当に新人なのでしょうか
正直構成力がズバ抜けてるように感じます。あとは、この複雑な題材がきちんと受け入れられるかどうか、ですね
その為に今後もアンケに感想に全力で奔走するぞー。専用カテゴリも作ったんで過去感想もよろしく!
当ブログが少しでもこの作品の力になれたら嬉しいです。同士の方、一緒に頑張りましょう。
この度の感想記事を読んでいる途中で涙が出ました。
全く読んでいない私がそうなるんですもの。
伝わってますよ。
「何か」が。
確かに。(^^)
自分の書いた記事で泣いてくれるのは正直嬉しい・・・胸いっぱいになりますね
やっぱり、折角時間を割いて記事を書いている以上は「何か」が伝わって欲しい。って気持ちも少なからずあるので
そういう言葉を頂けると本当に遣り甲斐がありますし、自信にも繋がります
いつも本当にありがとうございます。
自分がブログやってる目的は自分の「好き」を躊躇いなく伝える事・・・ただそれだけなので
これからもそういった有難い言葉を胸に頑張っていきたいですね。
感謝です。