ひびレビ

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「ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?」を見て

2016-07-02 08:18:14 | 2016年アニメ
2016年の春アニメ「ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?」を全話視聴しました。

 高校生の西村英騎は、ネトゲ内でギルド「アレイキャッツ」のメンバー・ルシアンとして、マスター、シュヴァイン、アコと一緒にプレイを楽しんでいたが、ある日マスターの発案でオフ会をすることに。するとオフ会に現われたマスターは生徒会長の後聖院杏、シュヴァインはキツい態度のクラスメイト瀬川茜、アコは別のクラスの玉置亜子だと判明する。
 中でも亜子はゲームとリアルの区別がついておらず、ネトゲ上でルシアンと結婚しているからとリアルでも英騎を夫だと思い込んでしまっていた。そんな亜子にゲームと別物だと教えるべく、杏はネトゲ部を校内に立ち上げる。
 顧問探しに難航したり、茜が友人の秋山奈々子にネトゲプレイヤーだとばれてしまったり、英騎がアカウントを乗っ取られたりしつつ、より一層親密になっていくアレイキャッツの面々は、文化祭の出し物として攻城戦で成果を上げることを目標にする・・・


 といった全12話の物語が繰り広げられました。ネトゲがテーマとなると、その世界に飛び込んでてんやわんや・・・というのが主かと思ってましたが、あくまでもネトゲはネトゲとして、リアルメインで描かれていました。
 基本的に私の感想って「メインヒロイン可愛い!」とか言ってますが、この作品に関してはメインヒロインの亜子の可愛さもさることながら、主人公の英騎のかっこよさも光っていたと感じます。ゲームとリアルの区別が出来ていない亜子に振り回されつつも、彼女の思いにきちんと向き合って自分から告白しようとしたり、アカウント乗っ取り被害の際には嫁を泣かせたことへの怒りを爆発させたりと、いい感じに主人公をしていましたね。英騎がかっこよかったからこそ、亜子があれだけベタ惚れなのも納得というものです。

 亜子はちょくちょく「確定的に明らか」「寿命がストレスでマッハ」などのネタ発言があったり、リアルで全裸待機してみたりと残念な子の一面もありますが、いちいち仕草が可愛らしかったり、英騎への一途っぷりが印象的な子でした。引きこもりがちで嫌なことから逃げていた彼女が、英騎たちと付き合っていくうちに変わっていき、攻城戦では何も出来なかったことを後悔するようになっていました。そんな彼女の成長を英騎もしっかりと認識しており、旦那からの励ましを受けた亜子も「後悔するかもしれないですけど、頑張って後悔してみます!」と一言。
 元々亜子にゲームとリアルの違いを教えるために始めたネトゲ部でしたが、亜子の成長はリアルのみならず、ネトゲを通じて得たものでもあります。ゲームとリアルは別物ではあるものの、全く関係ないというわけではなく、ネトゲを通じて成長できることもあるということが描かれていたように感じました。
 何だかんだで嫌がっていたメイド喫茶もこなしていましたし、もし続きがあるとすればより成長した彼女を見てみたいですね。

 茜はいずれ英騎に惚れたりするのかなぁ・・・と思ってましたが、アニメでは最後までそういった感じは見られませんでした。英騎との関係は、英騎が文化祭で彼女に告げた「相棒」という言葉が似合うと思います。ネトゲを通じて培った、男と女の友情。亜子に振り回されがちな2人でもありますし、部員4人の中では比較的常識人枠かつツッコミ担当でもありましたから、あーだこーだ言いつつもいい関係を築いていると思います。

 杏は基本的に堂々とした雰囲気を漂わせていましたが、彼女もまた亜子に振り回されることに変わりは無く。お泊り会の際、亜子の「リアルで結婚していて、同じネトゲで結婚していないのをどう思うか」について問われた時の狼狽っぷりは新鮮でした(笑。
 また「信頼と敬愛を込めて杏と呼び捨てにしても構わんのだぞ?」と言ったら英騎からサラッと「杏」と呼ばれて真っ赤になる杏が非常に可愛らしかったです。

 その他、猫姫さんにセッテなどのキャラクターも登場します。セッテは名前で正体が分かったっけなぁ・・・ありがとうなのは3期のナンバーズ。ただ、ちょこっとだけ英騎の妹が出てきましたが、目立った活躍は無く。いずれ亜子が英騎のうちに行った際に出会うイベントでもあるんですかね?


 主なストーリーは一番上のあらすじで書いたとおりで、明確に「悪人」と呼べる相手が出てきたのはアカウントを乗っ取られた時ぐらいだったかなーと。攻城戦で対人戦最強のギルドが出てきて、彼らに裏切られたりもしましたが、彼らを「悪人」と呼ぶのは何か違う気がします。確かに裏切りそのものは好ましくないものですが、腹を割って話してみると根っからの悪人ではないようですし、「悪人」というか英騎が言うとおり「変な人」でした。
 そんな時に助けてくれたのが、かつて英騎が入団を希望したギルドの「†黒の魔術師†」さんでした。彼のギルドは入団条件がかなり厳しいもので、英騎も入団を諦めたものの、同じネトゲをプレイする仲間として手を差し伸べてくれました。猫姫親衛隊の人々も同様です。1人の力ではどうしようもない時に、周りに助けを求める。文化祭でも似たようなことがありましたが、そうした点ではゲームとリアルも似ているのかもしれませんね。

 ゲームとリアルは別物。確かにそうかもしれませんが、一概に切り離しすぎるのも考え物です。ゲームにだってその人の人柄というものは反映されるでしょうし、英騎=ルシアンは初心者であったアコやセッテにも優しく指導していました。特にセッテの場合は不慣れだと言いつつも、一生懸命説明していましたし、そうした優しさや真摯さが彼の魅力で、そうしたころに亜子も魅かれるのでしょうね。


 毎度毎度、亜子やアコが様々な場所を旅するアイキャッチも印象的なアニメでした。英騎のツッコミとかっこよさ、亜子の可愛らしさを堪能させてもらいました。ありがとうございました!
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