ウルトラマンギンガS 第16話（最終回）「明日を懸けた戦い」

ウルトラマンギンガS　第16話（最終回）「明日を懸けた戦い」

　マナを救うために最後の変身を遂げたヒカルとショウ。マナの活躍でシェパードンのスパークドールズが再びショウの手に戻り、シェパードンセイバーを持って忌まわしきビクトリウムキャノンの破壊にこそ成功したものの、直後に復活したダークルギエルにより窮地に追い込まれることに。
　ダークルギエルを復活させて完全に破壊することこそがビクトリウムコアの狙いだった模様。ここでビクトルギエルだけを倒しても、いつまたエクセラーのようにルギエルの力を狙う者が現われないとも限らないから……というのは理解出来ますが、それにしたって「復活させるんで、あとよろしく！」ってのは投げっぱなしにも程があるような気もしますね（汗。それだけ人間を、ウルトラマンを信じているんでしょうけども。

　ここまでボルストやマナ、怪獣たちの力を駒として扱い続けてきたエクセラーも、結局はルギエルの駒に過ぎませんでした。悔しがる間も与えられなかったのは、せめてもの慈悲なのか、あるいは無慈悲か。感極まっている最中のエクセラーが突然爆発したシーンは、一瞬でルギエルのヤバさを視聴者に伝える良いシーンだったと思います。

　ルギエルの脅威にさらされながらも、一人一人が手を取り合い、今自分に出来ることを精いっぱいやる。ウルトラマンに変身出来なくても、対抗する武器が無くても出来ることはある。UPGの車両を用いた避難所への電気供給や、深く知らない相手のために水晶の力を貸し与えるショウ、ライブで応援する千草と健太、そして和菓子で笑顔をもたらす美鈴……改めてギンガSが命の繋がりを描いてきた作品だったのだなと実感させられるシーンでした。タンバリンおじさんもすっかりお馴染みのようで何よりです（笑。

　成長・変化し、未来へ受け継がれていくのが永遠の命。スパークドールズにして時を止めようとしたルギエルでは、常に成長し続けるギンガやビクトリー、人間相手には敵わなかったのも道理です。
　神山長官も散々やらかしましたが、自分の責任を感じているだけマシな人物でしたね。そんな彼に「もっと素晴らしい街を作ります」と告げたアリサ。「元通り」ではなく「もっと素晴らしい」という点が、本作を象徴している言葉だなと。
　

　というわけで「ウルトラマンギンガS」全話視聴しました！
　いやー！当時見ておけば良かったですね！（汗。序盤はショウ＝ウルトラマンビクトリー登場！ギンガVSビクトリー！から少しずつ和解！ギンガストリウム！と、やることが目白押しだったがためか駆け足気味に感じられ、不安に思うところもしばしばありました。しかし、そこら辺が一旦落ち着き始めた第4話あたりから右肩上がりだったなーと。

　キャラクターに関しては、前作でも活躍が描かれたヒカルと友也は、それぞれショウとマナに影響を与える人物としての描かれ方が強かったかなと。
　ゴウキはヤプールに憑依される、妊婦さんとの交流で街を守る決意を固めるなどが印象に残ったキャラクターでしたね。彼と行動を共にすることが多かったアリサは、終盤登場した神山長官との一件で存在感こそ発揮していましたが、射撃の腕前を生かした主役回があれば尚良かったかなとも。
　その流れで行くと陣野隊長は……「隊長」としての責務は果たしているけど、もっと「陣野隊長」としての個性を前面に出しても良かったのではないかと。まぁ出来たばかりの防衛隊で指揮を執る人物が、個性的では困り者かもしれませんが。

　印象的なのはサドラを上手いこと話に絡めた第4話「強さの意味」、ファイブキングとの激闘が繰り広げられた第8話「朝焼けの死闘」、全16話と短い中で描かれたサイドストーリー的な第11話「ガンQの涙」、第12話「君に会うために」の4作品でした。

　繋がる命と成長。その過程を楽しく見させてもらいました。ありがとうございました！ウルトラファイトビクトリーは見た気がするけど、もう一回見ておこうか……その次はジードかな。