Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

SPケーブル遍歴

2016年12月21日 | ピュアオーディオ
オーディオを始めた45年前は、本当の初心者で、SPケーブルには「赤黒平行線」を使っていた。現在ではホームセンターで良く売られている代物でした。精々数百円/セットの価格です。音質云々云わなければ「音は出る」訳で、初心者にはノイズなく「音が出る」だけで満足でした。

その後、アンプの入れ替え、カートリッジの入れ替え等で、音の質感やバランスが変わる事を知り「音質追求」を志すようになったと思います。しかし、あくまでも「機器のグレードアップ」ばかりでした。

そのうち、仕事に追われ、オーディオ機器も「お守り」をするのがやっとの状態が20年近く続きました。40歳頃には家を建てた借金も終わり、子育ても一段落し、少し余裕が出て来ました。その頃に思い切ってマッキントッシュの憧れのフラッグシップアンプ群を手に入れました。その時点でも少しは音質アップをしました。その頃、某社の7Nや8Nの無酸素銅のケーブルが有名になり、自分も音質アップの為、疑心暗鬼で全てのケーブルをそれらで揃えて見ました。しかし結果は「ほんの少し良くなった」程度で投資効果を十分に獲得は出来ませんでした。

その後、SPケーブルを色々変えて見ました。当時プロ用との事で有名であったベルデンの3種類のケーブルを試して見ましたが、全く効果を感じませんでした。次にWE 14GAや16GA線を試して見ましたが、今までで一番良かったように感じ、14GAのケーブルでSPケーブルを揃えて一通り落ち着きました。しかし、自分の目指す「明瞭度」や「音数」ではないと思いました。

以来、SPケーブルには非常に興味を持っていました。そんな中「スーナーケーブル」と出会いました。スーナーケーブルは私のケーブルに対する認識を一変させました。ハッキリ・スッキリ・クッキリとした音で、音の粒子感が全く違います。質感も繊細で有り、且つダイナミックです。

自分で開発した最初期型のケーブルでさえ、WE14GAや8Nケーブルを軽く超えます。ケーブルの開発も第1世代~現在では第7世代へと進化をして来ています。その度に、音数は「倍増」させています。当然、質感UPや周波数特性等も拡大させて、現在では機器への取り付けに制約されて、これ以上は難しい太さにまでなりました。

SPケーブルの開発は他のケーブルの開発にも繋がる訳で、「良いSPケーブルは、良い電源ケーブル、良いラインケーブルになり得る」事を確認しています。その為、全てのケーブルを「全く同じケーブル材」(使用する線材や本数の組合せ)で作って、「総入れ替え」を10数回実施して来て、現在のサウンドになりました。その手間や時間は一般の方にはまず真似できないものです。

現在のサウンドは一聴して誇張感のない自然に近い(リアル)サウンドです。「音数・質感・明瞭度・周波数特性」等特に不満を感じなくなりました。「ケーブルの原理」をかなりの部分理解していますので、これから先、もっと良くすることも可能であると思います。後は時間と資金との戦いです。

ピーキーな音?

2016年12月20日 | ピュアオーディオ
音楽を聴いていて「耳ざわりな」ピーキーな音を出す事が昔ありました。これはオーディオを始めたばかりの頃から20年近く出していたと思っています。

「ピーキーな音」は「音のバンスがおかしい?」と云う高尚なレベルの話ではない。「音数」が全く足りないと云う「劣悪な状態」である。例えばソプラノ歌手の歌などは、「カミソリで切られるような音」でとても5分と聴いていられない。声楽がダメなので器楽演奏ばかりにしても、「対症療法」なだけで根本対策ではない。器楽演奏(オーケストラ等)も結局ひどい音で聴いている訳で、気分的なごまかしでしかない。

この「ピーキーな音の原因」は、前に書いた様に絶対的な「音数」が不足している事を云ってる訳で、その対策は、電源や機器・ケーブル類にある。稀にSPが原因の場合も有るが、色々な機器が合わさって、システムとして評価すべきだと思う。

音数は電源性能や機器の性能・ケーブルの性能でほぼ決まってくる。SPユニット自体に問題は少ないと思う。単純にケーブルの対策だけででも効果は大きい。但し、どこか1か所だけではだめで、すべてのケーブルを性能の高いケーブルでそろえる必要が有る。

ケーブルの話 つづき

2016年12月19日 | ピュアオーディオ
先日ケーブルに対する質問が有りましたので、基本的な原理的な事を書いていました。スピード感(低抵抗値)と音数(情報量・厚み)の関係は非常に密接で有るのですが、根本的な処に勘違いされる事が有ります。

スピード感が有れば音数は増えるのですが、それだけがすべてでは有りません。やはり「伝送量」=「断面積」が必要です。現在市販されているケーブル材は、SPケーブルに限らず大体1本のケーブルで出来ています。そうなると、その1本のケーブルの「性能」でほぼサウンドも制限されてしまいます。限界値が低くなると思います。

「材質」的に「銅線」の場合、周波数特性的にも「下にも伸びず・上にも伸びず」の傾向だ有ります。ただこの辺の性能は「メーカー」によっても大きな差が有る様に思います。ただ全体的な傾向として「周波数レンジ」は銀線に比べて狭く感じます。

「メーカー」による「性能の違い」は意外と大きいと感じています。同じ銅線でも某社の8N銅線やOFC線等材質で「音質対策」したように歌って販売している処が有りますが、それは単なる材料の話でサウンドが良く成る事とは無関係だと思う。それよりも、ケーブル材のメーカー間差の違いの方が大きい様に思う。

国産のケーブルメーカーは、「オーディオ用」と謳って販売していますが、海外の業務用ケーブル材の足元にも及びません。周波数レンジもさることながら、音数・質感を比べてみても、MILスペックのケーブル材には太刀打ちできないと感じる。NASA等で使われているケーブル材は「オーディオ用」ではないが、ケーブルの基本性能が高く、オーディオ用に活用できれば飛躍的な「音質改善」に寄与すると思う。

そんな海外メーカーのMILスペックのケーブルでも1本のケーブル材で「音質」(周波数特性・音数・音色等)を満足させることは難しい。出来れば同傾向の音色や質感のするものを「複数本」組み合わせて、「ケーブル」を完成させるのが私のたどり着いたところです。

大体において「ONの音」(音が前に出て来る)のケーブルは、生き残っているが、「OFFの音」(後ろ側に広がる音や力感のない音」のケーブルは生き残れない。しかし、音には「ONの音」と「OFFの音」が有って、二つ揃って初めてまともな音になる。この辺が一般の方には理解さえされていない。

毎日ブログを更新するのも大変になって来た

2016年12月18日 | ピュアオーディオ
現在、フェイスブック(写真)とこのブログの2つを書いています。このブログも3700項を過ぎました。10年以上毎日書いています。システムを作る為に、機器の入れ替えやSPの入れ替え、SPシステムのアセンブリー、ケーブルの開発、試作等の実務を実際にやっている時は、書くことに困りませんでしたが、それらが一通り終わり、「聴く事」がこれからの課題となって来ると、なかなか書く事に困って来ました。

以前書いた記事でも視点を変えて整理して見るとまた新しい発見が有ったりしますが、毎日同じような記事ではつまりません。オーディオを始めるきっかけは人それぞれに違うと思うが、大体大別すると以下の6つに分かれると思う。

1)音楽の創作から・・・作詞や作曲の勉強する為に
2)演奏のプレイバック・・・演奏した録音の確認(モニター用)
3)オーディオ機器の製作から・・・アンプやSPの製作と試聴から
4)好きな音楽を聴きたいから・・・純粋に音楽好きだから
5)コレクター・・・集めるのが好きだから
6)見栄から・・・形的に持っていたいから?

自分の場合は1)の創作の為にオーディオ機器を揃えたのだが、五線紙に音符を記して行く作業(記譜)が大変になって辞めた。どうせ書いても誰に聞かせるわけでもないし、実際のサウンドそのものが聴けない事の方がストレスになった。その後は聴く方に傾いているが、時々楽譜を見ながら演奏を聴いたりしていた。ブルックナーの交響曲の総譜(スコア)を20歳頃、西独から取り寄せて今でも持っている。

最近は、作曲ソフトが良くなって、記譜したら音となって聴けるようなものが出て来た。非常に興味が高くなって来た。中学・高校生の頃に書いた曲を音に出して聴ける事に興味が移りつつある。作曲ソフトが使いこなせるようになれば、オリジナルの曲がいろいろ作れそうだと思う。コツコツ努力を積み上げて行く事が大事だと思う。ただ才能が有りませんし、楽器も出来ませんので非常に低いレベルの「自己満足」の為です。

NHK-FM放送に望む事

2016年12月17日 | ピュアオーディオ


FM放送を楽しんでいます。地方ですので聴けるのは(内容的に)NHK-FMぐらいしか有りません。この1局だけでも十分なのですが、残念なことは「古い録音の放送」が多いという事。

MD機を使って「FMエアーチェック」をしているのですが、「クラシックカフェ」等で使われるソースの「録音」が古すぎるのです。1950年代~1970年代の録音等、ステレオ録音で有っても、既に50年以上前の録音です。「音数」や「音質」の面で2000年以降の録音のモノとは格段に少ないのです。

エアーチェックでは番組欄から曲名と演奏者、時間が判りますが、録音の時期については記して有りません。演奏者の活躍した時代が判っているものは避けることが出来ますが、曲目優先で行くと当てが外れてしまいます。

中学生の時も、カラヤンやバーンスタインの時代でしたが、フルトベングラーやメンゲルベルクの演奏が多かった様に記憶しています。(一世代から二世代前の録音)著作権の問題で古いモノしか流せないのかも知れませんが、過去の名演奏は殆どCDでも持っているので、あまり聴いた事のない最新の演奏者の名演を聴きたいものだと思う。せめて2000年以降に録音された演奏を聴きたいものだ。


倉庫の片付け

2016年12月16日 | ピュアオーディオ
10年間お店を開いて事業をして来た時の「残骸」を倉庫に溜め込んでいた。それを現在片付けている。片付けているととうに忘れてしまっていたものが沢山出て来る。一つ一つ思い返しながら、処分するものと使えるものを分けて行く。大きな荷物も有り、運ぶのがなかなか大変だ。

5年振り位に倉庫の中身を点検した。当初の予想に反して商品に出来なかった材料が沢山残っている。これらを使って何かほかの用途に使えないか?と色々思案して見る。旧型になってしまったケーブルの残骸が多い。今年中に倉庫を片付けてしまわないと迷惑をかけるのでチョッと急がねばならない。しかし、すべてを今の音楽部屋には置けないので大部分は処分することになりそうだ。

ケーブルのグレードアップの考え方

2016年12月15日 | ピュアオーディオ
ある方から以下のような質問を受けました。それについての当方の回答を記して見ます。

<線材の太さに適正な長さがあるようですが、仮に1mで使用した場合、音質はどのように変化するものでしょうか。>

当方の経験では、
(1)線抵抗値は低い方が良い(スピード感・SN比) 
(2)線の断面積=伝送量(音数)
(3)材質(音数・音色)
が重要と思います。

線材の太さに適正な長さなどないと断言します。出来れば太く(断面積大)なるほど音のエネルギー感や音の厚みが出て来ます。前述(1)(2)(3)は相互に絡んで来ます。

もっと詳しく説明すると、
1)線抵抗値は低いほど良い・・・ケーブルの両端にテスターの端子を当て、抵抗値を測定して置く。線抵抗値は短いほど有利になる。 
2)断面積は大きいほど良い・・・1本のケーブルより、3~5本のケーブルを束ねて使う。1本ケーブルでは断面積を稼げない。 
3)材質・・・銅線より銀線の方が伝送容量大やスピードが速い。しかし、銅線には銅線にしか出ない質感が有り、銀線も又然り。2)の項で云った様に組み合わせるのが良い。 
4)最後は自分の好みの音に仕上げる事。
5)すべてのケーブルを揃えて初めてそのケーブルの真価が判る。 

どこか自分では関係ない部分と思っている所でも、1か所でもグレードが違うとその低いグレードの音に引きづられ、グレードが下がってしまう。

私は現在特殊な線材を自己開発し、可能な限り太くして(プラグ類に制約が出る)、特殊構造の鋼材入り銀線材を使っています。10~20mぐらいでは一般のテスターでは測定不能の低抵抗値です。それで電源ケーブル・ラインケーブル・SPケーブル・SP箱内配線・アンプ内配線・電源トランス付タップ内配線・クロック配線等、すべてのケーブルを同じ線材で統一して揃えて使っています。今までにケーブル類の総入れ替えを10回以上して来ました。ケーブルは奥が深いです。

DN-991Rで再度録音挑戦

2016年12月14日 | ピュアオーディオ


まだ散らかっていますが、炬燵を出した状態のオリンパスシステムです。



懸案であったDN-991Rでも録音に再トライして見ました。録音動作は正常に行えるようです。レベルメーターも反応し、カウンターも回っています。RECの赤のインジケーターも点灯しています。

しかし、再生して見ると「ブランクディスク」のままです。録音動作には入るが、実際には「記録できない」状態の様です。前回はMDディスクを受け付けてくれなかったので、今回はその部分はクリアして前に進んでいます。しかし、「記録出来ない」とは?・・・。まだ当分は再生専用で使うしかないですね。



オリンパスシステムのプリアンプに直接接続するソース機器は最高級ケーブルで武装しています。電源プラグ一つにもこだわりが有ります。

ソースの良し悪しは機器のグレードを変える

2016年12月13日 | ピュアオーディオ


最近は、午前中はサブのD208システムを鳴らしっ放しにして、午後からメインのオリンパスシステムを鳴らす様にしている。DN-H4600NはMD機(DN-980FP・DN-991)に音質で負けているので、電源ONのみで殆ど聴いていない。まだ未録音のMOディスクやCFカードが100時間分ほどストックが残っている。



メインシステムの部屋もテーブルは取り去って炬燵を出している。コーヒーとケーキも有るので、ゆっくりと3時のおやつを楽しみながら至福の時を過ごしている。相変わらずMDの録音を続けている。

FM放送で流れてくる音楽にも録音の古い物も有り、2000年以降のモノとは音数がまるで違う。出来れば最新のものだけに絞って録音する様になってきた。少しは進化してきたのかな?

ソースの良し悪しで機器を2倍・3倍の高価格のモノに変えた様なサウンドに変身する。ソースの重要性が判るが、聴いて見ないとその判断が出来ない。昔LPを買っていた時期も、CDの時も10枚買って気に入ったものが1枚手に入れば良いぐらいの気持ちで買っていた。(本心は10枚全部が気に入ったモノであって欲しいと願っていたが・・・)ソースの録音の質は非常に重要だと再認識している。

自分の人生はいつまであるだろうか?

2016年12月12日 | ピュアオーディオ
以前、「オーディオシステムは60歳までに完成させたい」と書いた事が有ります。60歳は一般の会社人なら「定年」の年齢です。現役のうちにオーディオシステムを完成させて置かないと、収入のない状態ではオーディオどころでは有りません。

自分の人生は「中学生」の時に大枠を想定し設計していました。当時の平均寿命が60歳台の頃です。せめて「古希」(70歳)までは生きていれば「本懐」だと想定していました。60歳過ぎの人生は「晴耕雨読」の様なものを夢見ていましたが、20歳頃に部分修正し、その部分に「オーディオ=音楽」を入れて、晩年は「音楽三昧」で終わりたいと思っていました。

現在その夢は現実に変わり、人生を謳歌していると感じています。しかし、現在、健康な生活をしていますが何時何処で人生の終わりを迎えるのかは全く予測が尽きません。早く来るのかそれともずっと長く生きられるのか?健康な生活を続けられるのか?家族の事は?・・・等、60歳を過ぎると色々と考えることが多くなります。

仮に設計通り、70歳までの人生だとすれば、残りは10年を切っている訳で、「のんびりしている場合ではない・・・」という気持ちになります。でも「何かをしたい」と云う目標が無ければ時間の浪費だけになります。

50代までは考えなかった命題が60歳代以降には出て来ます。体力・気力の衰えも感じます。個人的には何としてでも「本懐」は遂げたいし、その先の余命は健康で四季を感じて過ごしたいと思う。その中に好きな「音楽」も有る。