Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

SPケーブルのつづき

2016年12月25日 | ピュアオーディオ
ケーブルの種類には構造的にいくつかの種類が有る。その構造と音の特徴を調べておく必要が有る。個人的に調べた結果を以下に列記して見る。

A)構造的な特徴

①単線・・・線材の太さ(断面積)にもよるが、音数は少ない傾向で、カチッとしたしっかりした低音(エネルギー感・力感)を出す傾向が有る。周波数特性的に低域に偏った特徴がある。
②撚線・・・こちらも断面積で差は有るが、音数が多く多彩な音の傾向。音のバランス的に良い。エネルギー感・力感は単線に及ばない。周波数帯域的にはバランスが取れている。
③同軸線・・・芯線は単線や撚線になっている。傾向は上述と同じ傾向。外線(シールドメッシュ)は力のない柔らかな音の傾向。
④多線構造・・・1本のケーブルの中に独立した単線や撚線が複数本入っているもの。・・・①②の構造で有ればその傾向になる。基本的な音の傾向は「単線」か「撚線」である。

B)「材質」的な問題

A)銅線の「撚線」は音のバランス的には良いが、低域端~高域端の周波数特性が狭い。周波数レンジが狭い傾向にある。
B)銀線の撚線も音のバランスが良い。周波数レンジは広い傾向にある。特に低域端・高域端のレンジ拡大に重要。
C)銀メッキ・錫メッキ等のメッキ線・・・メッキの材質の音と下地の銅線の音が組み合わさって出て来る。音のバランスが良いケーブルが多い。

C)物性的な音の傾向

銅線は「曲げやすい」・・・曲がりやすい柔らかな材質なので、サウンドも「しなやか」な傾向になる。
銀線は「やや硬い」・・・硬い為、曲げ難い。その分カチッとした質感が出る。抵抗値が低いので音数が多い傾向にある。

「硬い」、「曲げやすい」は「物性」の事で、音にもそれが表れて来る。求めるサウンドに対してこの「物性の音」(硬軟)を適度に調整する必要が有る。基本的に「硬い」ぐらいがしっかりした力のあるサウンドになる。

単線と撚線、銅線と銀線、あるいは銀メッキ線等の使い分けや組み合わせをして、1本のケーブルを仕上げると良い。と云うのが私の長年の「音質追求」の結論である。