日暮らし通信


その日暮らしの生活でも、感謝しています

日頃、見た事・聞いた事・感じた事・そして言いたい事などを発信します

イギリス in 1977 (その14)

2022年10月06日 10時53分09秒 | 日暮らし通信

発信元:  赤とんぼ






● この項のタイトル: スロットル・レバーの油圧系統 ●

据え付けの殆どは英国人のメカニックが行ったが、ただ一つスロットル・レバー (車のアクセルペダルに相当する) の油圧系統だけは私が取り付け作業した。

これはアーデル式と呼ばれる油圧装置で計測室内からオペレーターがエンジンの FCU (Fuel Control Unit:燃料制御装置) を遠隔操作する大事な装置である。

計測室内にある制御装置とエンジン側に取り付くトランスミッターを二本の銅管で接続し、充填された作動油を加圧することによりオペレーターが操作するレバーの動きが同一角度でエンジン側に伝わるようになっている。

この装置については実績があるので作動についての心配は無かったが、高空性能試験なので大気条件35,000フィート、マイナス35度の試験の時に銅管も冷やされて中の作動油がどのように変化するのかが一つの懸念であった。


さて据え付けの終わりはエンジン入口ダクト内の点検である。

これは私の確認を求められたが、ここにも英国式のしきたりがあった。私が呼ばれて行ってみるとインスペクターのスタッフと中年の掃除人が待っていた。

この掃除の人もやっと出番なのである。その持ち物を見ると小さな箒とちり取りである。三人でダクト内へ。長いダクト内を丁寧に点検し、小さなゴミも掃除して貰った。日本なら私一人で充分なのにと思った。

因みにジェットエンジンは異物を吸い込むことが一番の弱点でもある。吸い込むとエンジン内部を損傷する。だからエンジン前方は念入りな掃除を行なってクリーンな状況を確認する。(この項終わり)

今日は黄色いベゴニアをアップしました。この公園の大温室ではいろいろなベゴニアと逢うことができます。







★ 写真の上でクリックすると拡大されます ★




 




 



      写真説明:  黄色いベゴニア

      撮影場所:  神代植物公園・大温室にて  (2018.1.18)