● この項のタイトル: コンコルド ●
研究所内の通路を職長のジャクソンにエスコートされながら歩いていたら突然上空でバリッ~バリッ~と音がした。
「ハリー、コンコルドだ!!」 とジャクソンが叫んだ。
見上げるとコンコルドだ。ヒースロー空港に向かっているのだろうが、コンコルド特有の機首を下げて低高度で飛行している。名の通り "怪鳥" がランディングの体勢に入っていた。
ジャクソンは 「見たか、英国の誇り "コンコルド" だ」 と言いたげに見上げている。
私は初めてコンコルドが飛んでいる姿を見た。民間機で音速を超えた飛行で商業ベースにのったのはコンコルドだけである。
英国人はかなりこの飛行機を自慢しているようだ。しかし私の感想は 「何とうるさい飛行機であろうか?」 であった。
この騒音問題がネックとなって日本の航空会社も採用しなかったほどである。しかし、その時は就航してからまだ一年目。目新しい斬新なデザインは当時では持てはやされていた。
その後、フランスのドゴール空港で駐機中のコンコルドを見た。
比較的小さな機体だが音速を超えた時にどのような衝撃を受けるのか?、などと思いながらしばし釘付けになってしまった。
だが2000年7月25日、エールフランスのコンコルド機がパリのシャルル・ド・ゴール国際空港を離陸時に、滑走路上に落ちていた部品により主脚のタイヤが破裂し、そのまま炎上墜落し、113人が死亡するという大惨事になった。
そのコンコルドも2003年10月24日、ニューヨークのケネディ空港から英国ヒースロー空港までの飛行を最後に "二十世紀で最も美しく、最も速い旅客機コンコルド" はその27年間の仕事を終えた。 (この項終わり)
今日も熱帯スイレンをアップしました。
私はスイレンを見ると何故か仏教的な雰囲気を想ってしまいます。
このスイレン、きりっと咲いている姿からは逞しさを感じました。
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