日暮らし通信


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イギリス in 1977 (その19)

2022年10月11日 14時21分15秒 | 日暮らし通信

発信元:  赤とんぼ






● この項のタイトル: 再着火試験 ●

ジェットエンジンは如何なる場合でも連続燃焼しているが、それでも飛行中に火が消えることは想定しておかなければならない。

火が消えることは当然推力の減少を招くから機長は再着火を試みる。しかしながらどんな高空条件下でも再着火が可能と言う訳でもない。

その再着火エンベローブを探るのも今回の試験目的でもあった。即ち横軸を機体速度 (機速)、縦軸を高度のグラフを想定するならば機速に対して如何なる高度で着火可能なのかを確認し、その点を結んだ範囲が再着火可能なエンベローブなのである。

飛行中に4発のエンジンの火が消えたのは現実に起こった。

年代は忘れたがインドシナ半島上空を飛行していたイギリス BA 航空のジャンボジェット機の全てのエンジン4基が停止した。

幸い高度が充分にあったため機長は急降下しながら再着火始動を試みた。

20分以上も掛けてやっと4基のエンジンの再着火に成功し推力を得ることができた。

火が消えた原因は火山噴火により空中に飛散した火山灰をエンジンが多量に吸い込んで、燃焼が止まったためだった。

おそらくは火山噴火を知っていても航路には異常は無いだろうとの判断から飛行したのだろうが、それ以後は噴火情報は航空機の運航に欠かせない情報となった。

以上の文中で推力 (すいりょく) との言葉があったが、ジェットエンジンの場合、出力を現わすのは馬力ではなく、推力またはスラストを用いる。
その単位はポンドだが、日本で開発されたエンジンはキログラムが使われることもある。

因みにボーイング B747 に搭載されているエンジンは PW-4000-94 だが、その推力は 56,750 ポンド (25,765 Kg) と表示される。    (この項終わり)

今日は赤系統のベゴニアをアップしました。







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      写真説明:  赤系統のベゴニア

      撮影場所:  神代植物公園・大温室にて  (2018.1.18)