● この項のタイトル: 鍵 ●
このページ以降では 「エンジン高空性能試験」 時のエピソードを纏めてみよう。
英国へ来てから何とも不思議なこと (私たちの慣習と違うこと) をたくさん見聞きしたがこの研究所でもたくさんあった。その一つが何をするにしても鍵の出番が多いことだった。
私たちの日常生活を考えても鍵が無いわけではない。ただ、私たちが朝会社へ出勤しても早く来た人が配電盤を開け、電源を投入し、照明を付けるのが当たりまえなので配電盤には鍵など掛かっていないのが日本の現状でもある。
ところがこの英国の研究所では配電盤には鍵が掛かっていて誰もが電源の投入などできないのである。ではどうするのか?
朝、鍵束を持った品質管理スタッフがまずやって来る。その人が持つ鍵の数はおよそ80個以上あってガチャガチャ音を立てながらやって来る。
その人が自ら配電盤を開け、電源を投入するのである。この人の役職は判らないがおそらく高い役職の人かも知れない。万事がこの調子、誰でも自由にスイッチを入れたり切ったりはできないのである。
日本人から見ればいささか悠長でやりきれない感じがするが、他国の慣習を反古にする気など毛頭ない。どこの国にも独特のしきたりがあるのは致し方無いことである。 (この項終わり)
今日も黄色いベゴニアをアップしました。八重の黄色いベゴニアは近くで見ると優雅な雰囲気に満ち溢れていました。
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