● この項のタイトル: 高空性能試験 ●
この研究所の如何なる設備で高空条件を設定しているのかは判らないが、その装置を動かすためには膨大な電力を使用するとのことである。
ここではチャンバー後方より空気を抜いて減圧しているのかも知れない。また入口空気温度を下げるのはアンモニアを用いている。
しかし、リクエストされた高空状態にシュミレートするのは意外と時間が掛かるようであった。まして複数のチャンバーで同時に試験することも可能であろうから、短時間で設定することは難しいことだろう。
私たちは地上運転場のみでのエンジン試験 (大気圧状態での運転) の経験しか無かったのでここでの試験は非常に興味深いものがあった。
エンジン後方から空気を抜くと当然エンジン入口では空気が流れ込むことになる。そのためエンジンは風車のような状態になって回転を始める。この事象をウインドミル (WM) と呼んでいる。
いわばエンジンが飛行中のような状態になる。エンジン回転数は徐々に上昇する。着火していない状態でエンジンが回転することは問題無いことなのだが、前述したように高空条件が設定するまでには時間を要する場合もあり、低速での潤滑油ポンプの性能などが未知数のためオイルレベルの減少が心配であったがそれも杞憂に終わりホッとした。
予定された高空条件が整うとそこでエンジン・スタートする。WM により回転数は上昇していたが当然スタータのアシストは必要であり、スタートはスムーズで問題無くアイドルに到達したことは感動すら覚えた。
このような状況の中で幾つもの想定したスケジュールで性能試験を終えることができた。 (この項終わり)
この温室を訪れてベゴニアにも多くの種類があるのを知りましたが、このような薄いピンク系のベゴニアは如何でしょうか?
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