続きです。
その後、三浪男は四度目の東北大受験に見事に失敗。もう四浪は出来ぬと第二志望の筑波大に入学しました。
筑波大学も良い大学ですが、現役の時も筑波大は受験して合格していたそうです。
まぁ、本番に弱い性格なんでしょうね。三年間を無駄にしたと落胆してましたわ。今頃サラリーマンやっているのか判りませんが、私なら農家の方が良いですね。農家の方が性分にも合ってますし。
三浪男ももしかしたら今、農家やっているかも知れませんが、中途半端に頭が良いのも問題です。頭の悪い私も無理に大学に入って、無理に大変な会社に入り、自分の不運と実力の無さを嘆いたものですが、人間、無理をせず生きるのが一番幸せと思う今日この頃です。
そんな話はどうでも良いのですが、ウナギが神様でウナギを食べない地域は何処にあるのでしょうか。旧・古川市の農家出身の知人にウナギへの信仰に付いて聞いた事がありますが、全然知らないと言っていました。
だとするともっと県北の可能性が高いと思います。三浪男は古川高校卒なので、旧・古川市、つまり現在の大崎市です。農家ですから大崎市でも県北の可能性が高い。そうすると鳴子町付近か。
鳴子付近と言ったら瀬織津姫を祀る荒雄川神社・里宮、大物忌主を祀る荒雄川神社・奥宮辺りがウナギを食べないのかも。
荒雄川の「荒」、つまり「アラ」は本来は産鉄を示す言葉です。暴れ川の意味合いの「荒」はずっと時代が下っての意味です。
荒金と書くと思いますが、「アラカネ」は鉄の意味ですし、古代朝鮮の地名に「安羅」と呼ばれていた地域がありましたが、ここも産鉄の地です。産鉄と川はイコールと考えて良いですから、荒雄川は産鉄の川であり、産鉄族、つまりアラハバキ神信仰の地だと思いますね。
そして荒雄川神社には瀬織津姫が祀られている。大物忌主も瀬織津姫と考えて良いでしょう。そんなとこからも「瀬織津姫=アラハバキ神」とされる説の一つだと思います。
話をウナギに戻します。
ウナギは虚空菩薩の使いと言う話も有ります。そして虚空菩薩は白山信仰との関連も指摘されます。大崎市は信仰の地であり、蝦夷の血の色濃い土地です。何かしら関連がある様に思えます。
その後、そんな事は全然忘れていました。そして先日「越佐物語 近江雅和・著」と言う本を読んでいてピクッと来ました。
話はこうです。
「昔、あるに炭焼きの男が居た。何時ものように炭焼きをしてると大蛇が現れた。男は力に自信があり、鉈を持って大蛇と格闘し大蛇を殺す。男は大蛇を解体し、美味しそうな部位を桶中に漬け、洞穴に保管し、炭焼きの仕事に戻る。炭焼きの男にはオシマと言う美しい娘が居て、桶の中の蛇肉を発見。焼いて食べたら美味しかったので全部たべた。オシマは何故か喉が渇き、裏の荒川に行き水を飲んだ。そして水に写った自分の姿を見てビックリ。娘の姿は大蛇になっていた」。
つづく。