諸行無常なる日々。或いは鬼渡神と神々の源流。

呪われた家系を生きる私の人生観や日常。それに立ち向かう為の神道的な考え。そして因縁の鬼渡神、神々の源流について考えます。

瀬織津姫はウナギの女神。 その1

2013年12月14日 12時07分52秒 | 瀬織津姫

私の故郷は福島県いわき市です。いわき市好間町で新聞販売業をしていました。

この好間町ですが、常磐炭鉱の町でした。そして炭鉱が閉鎖。失業者の町になってしまいました。

詳しくは「フラガール」と言う映画を見ていただければお分かりになるかと思います。

まあ、そんなこんなで好間町では暮らしていけなくなったので、宮城県仙台市に引っ越し。仙台市の中心にある肴町、今の大町で新聞販売業を営む事になりました。

この肴町は住みやすい街でした。゛仙台市の中心に位置していながら、近くには西公園、広瀬川、スポーツセンター等々、遊べる場所が多かったです。

中でも私のお気に入りは「交通公園」です。足で漕ぐゴーカート??が好きで、よく通っていました。

この交通公園は広瀬川に面した場所にあり、隣は瀧を本尊とする「三居澤不動尊」と、日本で最初に建設された水力発電所があります。水がキーワードの場所です。

そしてある日、何時もの様に交通公園にで遊んだ帰り、三居澤不動尊の瀧の水が流れている小川を何気なく見たら、異常に太っているウナギを発見しました。長さは精々70センチ程度だと思いますが、太さは大人の腕位あります。最初はナマズかと思うほどの太さです。ビビッと来る位ビックリしました。

そのウナギは小さい淵の底に動かずに居ました。まるで落ちている様にです。最初、死んでいるのかと思いましたが、死んでいたら白い腹を見せている筈ですし、流される筈です。動かない事は生きている証拠とも言えます。一先ず安心しました。

しかし、このウナギ、このままではマズイと思いました。何んせ太くて美味しそうなウナギです。しかも動かないから、人に網で簡単にすくわれてしまいそうです。

目の良い鷲や鷹、鳶にも狙われそうです。ウナギの命は風前の灯火ではないかと思います。

小川は広瀬川に注いでいますので、石を投げてウナギを下させようかとも考えましたが、ウナギにぶつけてしまったら可哀想ですし、見守るしか無かったです。

その後、数日間、ウナギの安否を確かめに通っていました。ずっーと同じ淵に居ましたが、暫くして姿を消しました。

私もその後、肴町を離れ、仙台のベッドタウンに引越し。勿論、そこで新聞販売店を続けてます。

そしてバブル時代の到来。人手不足で苦労してました。そこで私考えました。

古い下宿の家を所有していたもんで、そこに新聞配達するだけでタダで住まわせたんです。

それで入ってきた男が居ました。宮城県では名門の古川高校出身の三浪の男です。どうしても東北大学に入りたくて浪人続けているそうです。実際、古川高校ではトップクラスの成績で、偏差値では合格圏内に居るそうですが、何故か不合格で浪人のままだそうです。

その男の家は農家で、親も家業を継げと言っているのですが、本人はどうしても東北大に入りたいし、入れる筈だと思っている様です。

まっ、それは良いのですが、その浪人男は今までウナギを食べた事無いといいます。ウナギは神様、もしくは神様の使いと言うことで、その土地の出の者は、絶対ウナギを食べないそうです。

ウナギは食べないそうですが、不思議な事に同じ仲間のハモ・穴子は食べて良いそうです。

私、その浪人男にハモ・穴子と比べてウナギの味はどうなのか尋ねられましたが、ウナギの方が数倍旨いとしか言えませんよね。ハモも寿司屋で食べると美味しいですが、丼だとウナギには遠く及ばないと思います。

その説明では納得できない様でしたが、ウナギの味をどう表現していいのか判らんですよね。魚の中で一番美味しいと思いますが、私もウナギが神様なら食べません。

未練が残るでしょうが、運命と思って諦めるしかないでしょうね。

 

つづく。

コメント
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