日本SF御三家のトリを飾るは、筒井康隆。三人の中で一番、才気溢れる人であったと思う。
その作品は、多種多彩であり、読者の意表をつき、急所をつき、鋭くえぐる。笑いながら読み終え、後でじっくり思い返すと、その辛辣さに唖然とする。表題の作品など、当時の日本列島改造論(田中角栄著)に煽られ、土地成金が続出した世情をネタに書かれたものだ。爆笑しながら読み終えたが、その辛辣で手厳しい視線には感服せざるえない。
当時から、SFという枠に囚われずとも、十分小説を書ける人だと思っていたが、本人には強いこだわりがあったらしい。実はけっこう取り扱い注意の作家でもある。70年代までは、必ず後書きを単行本に書いていたが、この後書きが面白かった。それを後輩のSF作家の平井和正が「本文よりも後書きが面白い」と書いてしまい、それが癇に障り、その後は後書きを書くのを止めてしまった。正直、実に残念に思う。
この性格が、後の断筆宣言にも顕れていると思う。鋭い知性を持つ人だけに、その知性を傷つけるものに対する拒絶反応は凄まじい。或る意味、毒にも薬にもなる才能の持ち主である。
現在、本屋の店頭にも、図書館の書棚にも、わざわざSFコーナーが設けられることは少ない。読者も、読む本がSFかどうかなんて考えもしない時代である。実際問題、SFとホラー、伝奇とSF、ミステリーとSFとの境界が曖昧になり、区別すること自体が難しくなっている。
かつては、SF小説を読むこと自体が、奇異の目で見られたことを思うと隔世の感に堪えない。日本のSF小説の普及に大きく貢献した御三家だが、今読んでみても面白いのだから、その実力は本物だと思う。実に楽しい再読でした。
その作品は、多種多彩であり、読者の意表をつき、急所をつき、鋭くえぐる。笑いながら読み終え、後でじっくり思い返すと、その辛辣さに唖然とする。表題の作品など、当時の日本列島改造論(田中角栄著)に煽られ、土地成金が続出した世情をネタに書かれたものだ。爆笑しながら読み終えたが、その辛辣で手厳しい視線には感服せざるえない。
当時から、SFという枠に囚われずとも、十分小説を書ける人だと思っていたが、本人には強いこだわりがあったらしい。実はけっこう取り扱い注意の作家でもある。70年代までは、必ず後書きを単行本に書いていたが、この後書きが面白かった。それを後輩のSF作家の平井和正が「本文よりも後書きが面白い」と書いてしまい、それが癇に障り、その後は後書きを書くのを止めてしまった。正直、実に残念に思う。
この性格が、後の断筆宣言にも顕れていると思う。鋭い知性を持つ人だけに、その知性を傷つけるものに対する拒絶反応は凄まじい。或る意味、毒にも薬にもなる才能の持ち主である。
現在、本屋の店頭にも、図書館の書棚にも、わざわざSFコーナーが設けられることは少ない。読者も、読む本がSFかどうかなんて考えもしない時代である。実際問題、SFとホラー、伝奇とSF、ミステリーとSFとの境界が曖昧になり、区別すること自体が難しくなっている。
かつては、SF小説を読むこと自体が、奇異の目で見られたことを思うと隔世の感に堪えない。日本のSF小説の普及に大きく貢献した御三家だが、今読んでみても面白いのだから、その実力は本物だと思う。実に楽しい再読でした。