ただでさえ若い時に副作用の強い薬をいっぱい飲んでいる。ステロイドを中心に、免疫抑制剤を何種類も飲んでいる。副作用で身体はボロボロだ。
それでも20代、30代は乗り切れた。ところが40を過ぎてから、めっきり体力の衰えを感じるようになった。嫌だなあ、困ったなあと慨嘆していたら、面白い一文を目にした。
なになに、人間40を過ぎると、ミトコンドリアが異常をきたす(大雑把な理解です)!? 嗚呼、そうなのか。ミトコンドリアが悪いのか。そりゃ仕方ねえな。んじゃあ、怠けるべ。
そんな訳で、私が怠けているのはミトコンドリアが悪い。・・・んな訳ないわな。
アホな私の戯言はともかく、ミトコンドリアって奴は本当に不思議。以前からそう思っていた。
私たち人間は、酸素を呼吸して、それをエネルギーに変えている。地球上の生物の99%は酸素で生きている。これって実は大変なことなのだと知ったのは20代の頃だった。今から30億年くらい昔の地球上の生物は、皆酸素が苦手だった。酸素って奴は猛毒に等しく、全ての物質を酸化させる有害なものだった。
ところがだ、この酸素をエネルギーに転換できる生き物がいた。それがミトコンドリアだった。このミトコンドリアを体内(正確には細胞内)に取り込むことにより、酸素をエネルギーとして活用できる生き物が現れた。酸素は「酸化」という有害な能力を有するが、毒を薬として活用することで従来にはない猛烈なエネルギーを生み出すことが出来た。
太古の地球の原初の生き物たち(嫌気性バクテリアなど)は、あっという間に絶滅に追い込まれ、今や深海の海底火山やマグマ火口の周辺にほそぼそと生きているだけだ。そして酸素をエネルギーと出来る新世代の生物が地球を占有した。我々はこの子孫になる。
この話を最初に聞いた時、私の脳裏に浮んだ言葉は「原罪」だった。子供の頃から聖書に慣れ親しんだが故の発想だと思う。原罪は、いつかは償われねばならない。ならば、その償いはミトコンドリアの反乱といった形で現れても不思議ではあるまい。
作者の瀬名英明氏がキリスト教徒かどうかは知らない。ただ、瀬名氏がミトコンドリアとの共生がある以上、反乱も有り得ると考えたことは極めて興味深いと思っている。
私が20代で患った難病は、免疫システムの異常に原因があるとされている。本来、体外からの異物を排除するための仕組みであるのが免疫システムだ。ところが、その免疫システムが、なにを勘違いしたのか、自らの身体(の一部)を異物とみなして攻撃を始めてしまった。これを自己免疫疾患という。
残念ながら現在の医学では、完治は難しいとされている。が、実はよくある病気でもある。温泉に行くと、その効用としてリウマチに効くなどと書かれていることが多い。実はリウマチも、典型的な自己免疫疾患の一つだ。免疫システムが関節部分を攻撃することから起こるとされている。もちろん温泉では治らない。ただ、痛みを和らげるだけだ。
免疫システムが現実に反乱を起こしている以上、ミトコンドリアが反乱を起こしても不思議じゃあるまい。別に反乱を起こして欲しいわけではないが、作者のアイディアに妙に共感してしまった私です。
それでも20代、30代は乗り切れた。ところが40を過ぎてから、めっきり体力の衰えを感じるようになった。嫌だなあ、困ったなあと慨嘆していたら、面白い一文を目にした。
なになに、人間40を過ぎると、ミトコンドリアが異常をきたす(大雑把な理解です)!? 嗚呼、そうなのか。ミトコンドリアが悪いのか。そりゃ仕方ねえな。んじゃあ、怠けるべ。
そんな訳で、私が怠けているのはミトコンドリアが悪い。・・・んな訳ないわな。
アホな私の戯言はともかく、ミトコンドリアって奴は本当に不思議。以前からそう思っていた。
私たち人間は、酸素を呼吸して、それをエネルギーに変えている。地球上の生物の99%は酸素で生きている。これって実は大変なことなのだと知ったのは20代の頃だった。今から30億年くらい昔の地球上の生物は、皆酸素が苦手だった。酸素って奴は猛毒に等しく、全ての物質を酸化させる有害なものだった。
ところがだ、この酸素をエネルギーに転換できる生き物がいた。それがミトコンドリアだった。このミトコンドリアを体内(正確には細胞内)に取り込むことにより、酸素をエネルギーとして活用できる生き物が現れた。酸素は「酸化」という有害な能力を有するが、毒を薬として活用することで従来にはない猛烈なエネルギーを生み出すことが出来た。
太古の地球の原初の生き物たち(嫌気性バクテリアなど)は、あっという間に絶滅に追い込まれ、今や深海の海底火山やマグマ火口の周辺にほそぼそと生きているだけだ。そして酸素をエネルギーと出来る新世代の生物が地球を占有した。我々はこの子孫になる。
この話を最初に聞いた時、私の脳裏に浮んだ言葉は「原罪」だった。子供の頃から聖書に慣れ親しんだが故の発想だと思う。原罪は、いつかは償われねばならない。ならば、その償いはミトコンドリアの反乱といった形で現れても不思議ではあるまい。
作者の瀬名英明氏がキリスト教徒かどうかは知らない。ただ、瀬名氏がミトコンドリアとの共生がある以上、反乱も有り得ると考えたことは極めて興味深いと思っている。
私が20代で患った難病は、免疫システムの異常に原因があるとされている。本来、体外からの異物を排除するための仕組みであるのが免疫システムだ。ところが、その免疫システムが、なにを勘違いしたのか、自らの身体(の一部)を異物とみなして攻撃を始めてしまった。これを自己免疫疾患という。
残念ながら現在の医学では、完治は難しいとされている。が、実はよくある病気でもある。温泉に行くと、その効用としてリウマチに効くなどと書かれていることが多い。実はリウマチも、典型的な自己免疫疾患の一つだ。免疫システムが関節部分を攻撃することから起こるとされている。もちろん温泉では治らない。ただ、痛みを和らげるだけだ。
免疫システムが現実に反乱を起こしている以上、ミトコンドリアが反乱を起こしても不思議じゃあるまい。別に反乱を起こして欲しいわけではないが、作者のアイディアに妙に共感してしまった私です。