先週末は、風邪のせいで一日中家でゴロゴロしていた。何気なくTVを付けたら、カーペンターズの歌が流れてきた。懐かしくなって、思わず最後まで観てしまった。
番組は、NHKのプライム10だ。驚いたのは、兄のリチャード・カーペンターが随分と渋みがかった壮年の男性としてインタビューに答えていたことだった。
私は少し複雑な気持ちで、彼のインタビューを聞いていた。ご存知の方も多かろうと思うが、カーーペンターズは、元々兄のリチャードを中心に結成された。幼い頃からピアノの演奏に長け、作詞作曲にも才能のあった兄は、周囲から嘱望される才能あふれる若者だった。
一方、兄を追うように音楽の世界に身を置いた妹のカレンは、ドラムを叩きながら唄うといった控えめな性格であったようだ。皮肉なことに、この控えめなカレンは天性のボーカリストであり、彼女をメインに据えてカーペンターズは世界的大スターとなった。彼女の深みのある、暖かな声に惹かれた人は多いと思う。
私が複雑な気持ちなのは、兄の立場を考えざるえないからだ。カレンのボーカルの才能を見抜き、それを活かすためにドラムを止めさせて、ボーカルに集中させたのは兄リチャードの慧眼だと思う。思うが、兄には別の想いがあったのだと想像していた。
やはり私の想像は当たっていた。兄リチャードは、自分で歌いたかったのだ。そうではないかと、昔から思っていた。インタビューで、リチャードはそのことを率直に語っていた。なんとなく、気持ちが晴れた。もちろん、率直に語れるようになるまで、相当な葛藤はあったと思う。
私にも妹がいる。何時の頃からか、妹のほうが優れていると感じていた。人当たりがよく、運動神経が良く、活発で人気者の妹を持つ兄は、少々複雑な想いを抱かざる得なかった。理由は不明だが、カーペンターズを知るようになると、カレンの素晴らしいボーカルに惹かれる一方、兄リチャードの隠された想いを想像せずにはいられなかった。
幸か不幸か、私と妹はまったく違う世界で生きるようになり、お互いを比較したりして妙な感慨を抱く必要がなくなった。特に仲がいいわけでもないが、適度な距離を置いていることが、結果的に良かったのだと思う。
一方、カーペンターズは同じ音楽の世界に身を置き、兄が妹を補佐する形で成功を収めた。主役は、あくまで妹だった。まわりはなんと言おうと、兄は妹の存在を複雑な想いで見ていたに違いないと感じていた。それが拒食症による死という形で終わったことは、決して幸せなことだとは言わない。言わないが、多分その時リチャードは妹から完全に解放されたのだと思う。
兄弟が同じ世界に身を置けば、実力差や運、不運などにより立場が逆転することになることは珍しくないと思う。実際、兄よりも弟のほうが優れた実績を出している事例は多くある。実力の世界なのだから、それは当然であるのだが、気持ちの上で割り切れぬ思いはあるのではないか。
私は税理士として、多くの同族会社を見てきている。中小企業にとって、父親である社長が、子供達に会社を譲りたいと願うケースはかなり多い。問題は子供が複数いる時だ。私は経験上、兄弟が仲良く経営を出来るのは、親が健在な時が普通で、親の死後は仲違いすることが珍しくないのを知っている。仲の良い兄弟でも、その子たちの代になると、まず間違いなく割れてしまう。
だから、経営者から会社の引継ぎ問題の相談を受けると、必ず兄弟を分けるようなプランを提示している。親としては、兄弟に助け合って経営をして欲しいはずだが、それは難しいと説得している。長子相続でも末子相続でもよいが、やはりトップの席は一つだけなのだ。
さて、クライアントは納得していただけるのだろうか。いつもながら難しい問題だと痛感しています。
番組は、NHKのプライム10だ。驚いたのは、兄のリチャード・カーペンターが随分と渋みがかった壮年の男性としてインタビューに答えていたことだった。
私は少し複雑な気持ちで、彼のインタビューを聞いていた。ご存知の方も多かろうと思うが、カーーペンターズは、元々兄のリチャードを中心に結成された。幼い頃からピアノの演奏に長け、作詞作曲にも才能のあった兄は、周囲から嘱望される才能あふれる若者だった。
一方、兄を追うように音楽の世界に身を置いた妹のカレンは、ドラムを叩きながら唄うといった控えめな性格であったようだ。皮肉なことに、この控えめなカレンは天性のボーカリストであり、彼女をメインに据えてカーペンターズは世界的大スターとなった。彼女の深みのある、暖かな声に惹かれた人は多いと思う。
私が複雑な気持ちなのは、兄の立場を考えざるえないからだ。カレンのボーカルの才能を見抜き、それを活かすためにドラムを止めさせて、ボーカルに集中させたのは兄リチャードの慧眼だと思う。思うが、兄には別の想いがあったのだと想像していた。
やはり私の想像は当たっていた。兄リチャードは、自分で歌いたかったのだ。そうではないかと、昔から思っていた。インタビューで、リチャードはそのことを率直に語っていた。なんとなく、気持ちが晴れた。もちろん、率直に語れるようになるまで、相当な葛藤はあったと思う。
私にも妹がいる。何時の頃からか、妹のほうが優れていると感じていた。人当たりがよく、運動神経が良く、活発で人気者の妹を持つ兄は、少々複雑な想いを抱かざる得なかった。理由は不明だが、カーペンターズを知るようになると、カレンの素晴らしいボーカルに惹かれる一方、兄リチャードの隠された想いを想像せずにはいられなかった。
幸か不幸か、私と妹はまったく違う世界で生きるようになり、お互いを比較したりして妙な感慨を抱く必要がなくなった。特に仲がいいわけでもないが、適度な距離を置いていることが、結果的に良かったのだと思う。
一方、カーペンターズは同じ音楽の世界に身を置き、兄が妹を補佐する形で成功を収めた。主役は、あくまで妹だった。まわりはなんと言おうと、兄は妹の存在を複雑な想いで見ていたに違いないと感じていた。それが拒食症による死という形で終わったことは、決して幸せなことだとは言わない。言わないが、多分その時リチャードは妹から完全に解放されたのだと思う。
兄弟が同じ世界に身を置けば、実力差や運、不運などにより立場が逆転することになることは珍しくないと思う。実際、兄よりも弟のほうが優れた実績を出している事例は多くある。実力の世界なのだから、それは当然であるのだが、気持ちの上で割り切れぬ思いはあるのではないか。
私は税理士として、多くの同族会社を見てきている。中小企業にとって、父親である社長が、子供達に会社を譲りたいと願うケースはかなり多い。問題は子供が複数いる時だ。私は経験上、兄弟が仲良く経営を出来るのは、親が健在な時が普通で、親の死後は仲違いすることが珍しくないのを知っている。仲の良い兄弟でも、その子たちの代になると、まず間違いなく割れてしまう。
だから、経営者から会社の引継ぎ問題の相談を受けると、必ず兄弟を分けるようなプランを提示している。親としては、兄弟に助け合って経営をして欲しいはずだが、それは難しいと説得している。長子相続でも末子相続でもよいが、やはりトップの席は一つだけなのだ。
さて、クライアントは納得していただけるのだろうか。いつもながら難しい問題だと痛感しています。