不思議なことだが、ホラー小説は好きなのだが、ホラー映画はそれほど好きなわけではない。
マキャモンは「ホラー小説は、映像には勝てない」とホラー小説を止めてしまったが、私は疑問に思っている。マキャモンの才を惜しむだけでなく、小説という形式による魅力を信じているからだ。
映像の魅力を否定しているわけではない。最新のSFXを駆使した驚愕の映像の魅力は、分かり易く惹きつけられずにはいられない。夢にまで出てくるような浮「映像は、ホラー映画の面白さを世に広めた。
それでもホラー小説の面白さを、断固として支持したい。やはり文章から想起される想像こそ、最も恐ろしくもあり、楽しくもある魅力だと信じているからだ。
ホラー小説好きの私だが、当初から素直に好きとは言い辛いのが、いわゆる「スプラッタ」という奴だった。飛び散る血と臓物は、たしかに恐怖を呼び起こすが、あまりに生々しくて、露骨に過ぎると思っていた。だからスプラッタ映画は、ほとんど観ていない。第一観たら、その後で肉料理を美味しく食べられないではないか。
映像ものが主流だったスプラッタを、小説の世界に持ち込んだのが表題の著者クライブ・パーカーだ。スプラッタのイメージ濃厚な表紙のイラストが嫌で、どうも積極的に読もうと思わなかった。食べ物に関しては好き嫌い無しの私だが、案外読書に関しては食わず嫌いが多い。その典型がハーレクイン・ロマンス系だったり、スプラッタ系だったりする。
ところが、気の迷いというか、たまたま古本屋で5冊百円のバーゲン本のなかに混ざっていたパーカーの本を買ってしまった。表紙がない状態だったので、スプラッタのパーカーだということを失念していたためでもある。
スプラッタを意識せずに、単なるホラーとして読んだパーカーの作品は、食わず嫌いを後悔するほど面白かった。ホラーとしての基本を押さえて、なおかつ現代風の味付けが新鮮だった。うん、やっぱり食わず嫌いは良くないな。でも、読後のお肉料理は遠慮しておきます。
マキャモンは「ホラー小説は、映像には勝てない」とホラー小説を止めてしまったが、私は疑問に思っている。マキャモンの才を惜しむだけでなく、小説という形式による魅力を信じているからだ。
映像の魅力を否定しているわけではない。最新のSFXを駆使した驚愕の映像の魅力は、分かり易く惹きつけられずにはいられない。夢にまで出てくるような浮「映像は、ホラー映画の面白さを世に広めた。
それでもホラー小説の面白さを、断固として支持したい。やはり文章から想起される想像こそ、最も恐ろしくもあり、楽しくもある魅力だと信じているからだ。
ホラー小説好きの私だが、当初から素直に好きとは言い辛いのが、いわゆる「スプラッタ」という奴だった。飛び散る血と臓物は、たしかに恐怖を呼び起こすが、あまりに生々しくて、露骨に過ぎると思っていた。だからスプラッタ映画は、ほとんど観ていない。第一観たら、その後で肉料理を美味しく食べられないではないか。
映像ものが主流だったスプラッタを、小説の世界に持ち込んだのが表題の著者クライブ・パーカーだ。スプラッタのイメージ濃厚な表紙のイラストが嫌で、どうも積極的に読もうと思わなかった。食べ物に関しては好き嫌い無しの私だが、案外読書に関しては食わず嫌いが多い。その典型がハーレクイン・ロマンス系だったり、スプラッタ系だったりする。
ところが、気の迷いというか、たまたま古本屋で5冊百円のバーゲン本のなかに混ざっていたパーカーの本を買ってしまった。表紙がない状態だったので、スプラッタのパーカーだということを失念していたためでもある。
スプラッタを意識せずに、単なるホラーとして読んだパーカーの作品は、食わず嫌いを後悔するほど面白かった。ホラーとしての基本を押さえて、なおかつ現代風の味付けが新鮮だった。うん、やっぱり食わず嫌いは良くないな。でも、読後のお肉料理は遠慮しておきます。