ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

参議院選前夜

2007-07-27 09:20:25 | 社会・政治・一般
毎日、選挙カーの宣伝がうるさい。

いい加減名前を連呼する選挙スタイルは止めたほうがいいと思う。うるささへの反感から投票する気が失せるゾ。それはともかくも、相変わらず気になるのが護憲派の主張。

本当に現行憲法を守りたいのか?

もし、本気で憲法を守りたいのなら、まず第一に自衛隊という軍隊を解散すべきだ。また、宗教法人が運営する学校への補助金(税金)の支出を廃止すべきだ。それが憲法を守ることだと思う。

憲法とは、政治権力者と統治される国民との間の約束事だ。聖徳太子の掲げたような、政治の理想を掲げるものではない。有権者たる国民が、必死の思いで権力者に認めさせた大事な約束が憲法だ。少なくとも欧米ではそうだ。

どうも、日本では違うらしい。

私は戦前の軍部の独走は、明治憲法の機能不全が原因だと考えている。具体的には統帥権の所在になる。法治国家であるならば、法に基づいて政治は行われるべきだが、明治憲法が現実に即さないゆえに、軍部に濫用され、政治が暴走したと考えている。

明治憲法は天皇に全権を委ねていたが、実際には政府が実権を握っていた。天皇は実権を握る気はなく、それが暗黙の了解でもあった。江戸幕府を唐オて支配権を握った薩長の実力者には、天皇を盾に実権を振るうことを可能にした、実に便利なものであった。

しかし、文民たる政府首脳が軍部を支配する器量が低下すると、軍部は天皇を盾に勝手を始めた。政府にはそれを十分抑制することが出来なかった。そして戦争への道を突き進んだ結果が敗戦だったはずだ。

憲法を侮ってはいけないと思う。現実社会の実態に合わぬ憲法は、法治を機能不全化させる。それが浮「。

日本という社会は空気(社会的雰囲気)が強い力を持つ。雰囲気に呑まれて、暴走しやすい傾向を有している。だからこそ、憲法をないがしろにしている今の現状は良くないと危惧する。

自衛のための軍備を認め、有事法制を整備して、文民統治を実用の域まで高めるべきだ。国連軍への派遣(というかアメリカ軍への協力)だって、付記して憲法上で認めねば、ますます憲法は空文化していく。

私は法治を信じたい。だからこそ、法を現実に適したものに改めるべきだと思う。
コメント (10)
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