ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

バンクーバー・オリンピックに思うこと

2010-03-16 09:29:00 | スポーツ
金メダルはなし。当然とは言わないが、予測された必然の結果だと思う。

冬の競技は金がかかる。スキー、スケート、スノーボードその他いろいろあるが、強くなるには相当な資金が必要な競技ばかりだ。まず、トレーニング設備、環境の整備に金がかかる。

またアマチュアであるが故に、選手、コーチその他サポート要員の生活を賄うだけの資金も当然に必要だ。聞くところによれば、バイトに追われて碌に練習が出来なかった選手は珍しくないとか。

以前は、企業、自治体などがスポンサーとなって支えていた。スキー場はもちろん、スケートリンクなどは個人の資金で賄えるはずもなく、これらの支援団体の資金援助が必要不可欠だった。

しかし、バブル崩壊以降、企業のスポーツへの支援は減る一方だ。税収が落ち込んだ地方自治体も当然に支援を減らさざる得ない。閉鎖されたスキー場、スケートリンクは増える一方だ。

なかでも痛かったのは、西武(国土というべきか?)の堤義昭氏が社会的に葬られたことだ。堤氏の個人的意向を汲んでのウィンタースポーツ振興といった面は、たしかにあったと思う。

現在ではあまり積極的に報道されていないが、堤氏には批難されるだけ不法の行為はあったと思われる。しかし、その一方でウィンタースポーツの支援者であったのも事実だ。

財界に影響の大きな彼の旗振りもあって、ウィンタースポーツは大いに賑わった。だが、バブル崩壊と平成ダラダラ不況がウィンタースポーツへの支援を削ることとなった。

元々スキーやスケートは、欧米の上流階級の娯楽であった。それゆえ、必然的に金のかかる競技となっている。北欧の国々は国家政策として軍などを通じて強化している。アメリカでは民間の寄付が盛んであり、企業も関心が強くそれが強化につながっている。

経済発展が著しいシナや韓国は、国策として強化に奔走する。生活のために仕事、バイトに追われる日本の選手たちとは大違いの練習環境が選手を強くする。シナにいたっては、勝てそうなマイナー競技に集中してメダル確保に血眼だ。韓国は徴兵免除などの特典をつけて選手の意欲を掻き立てる。

で、一方わが国ときたら競技に参加しない役員を多数派遣しての遊行三昧。企業のサポートは広告効果が見込まれる人気競技に集中している。これではかつての冬のオリンピックの実績に遠く及ばないのは当然すぎる必然だ。

で、現在の政権は国威の掲揚には消極的な民主党。2位でなにがいけないのと開き直る。予算を削った税金を大衆にばらまいて、人心を堕落させることで人気取りを図る醜態ぶり。

スメ[ツに限りませんが、努力に対する評価を貶め、怠惰な国民を養成しようとする国が栄えることはないでしょうね。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする