ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

密約を嗤う

2010-03-29 17:14:00 | 社会・政治・一般
王様の耳はロバの耳。

いったい、誰が在日米軍に核兵器の配備がないなんて信じていたんだ?日本にある米軍基地は、アメリカ本土以外では、アメリカ軍最大の補給基地だ。

共産国との前線を間近に控えた軍事基地でもある。そこに核兵器がないわけがない。

ただ、ないとされていたのは、反核アレルギーを慮った日米両国政府の思惑にマスコミが便乗していただけ。あったに決まっている。だからこそ、日本に敵対的意向を持つ国々は、日本への武力侵攻を躊躇った。

核兵器を有するアメリカ軍があったからこそ、戦後の日本は平和を享受できた。おかげで軍事支出を大幅に減らして、国内産業育成に税金を投入して、経済大国へと成長できた。

核兵器を有するアメリカ軍の庇護下(コントロール下でもあるが)において、最も成功した国が日本であるのは、日本以外の世界の国々の共通認識だ。

少なくとも、日本以外で在日米軍基地に核兵器がないなどという戯言を信じていた国はないと思う。いや、当の日本人だって本当は知っていた。子供の時の私だって、当然に在日米軍基地には核兵器があると信じていた。

しかし、この国には自衛隊は軍隊ではないと強弁して事実を捻じ曲げる人がいる。散々、戦争で稼ぎ、兵站拠点としてアメリカ軍の軍事行動を支援しておきながら、戦後の日本は平和国家だと嘯く始末である。恥知らずにもほどがある。

核兵器により外国からの侵略を防いでいた現実を直視せず、脳内理想を現実と思い込んで、それを実際に口にする醜さ。この日本国内でしか通用しない妄想を真実を信じている善良なる愚者がいたからこその密約であった。

民主連立内閣となり、外務大臣の要職に就いた岡田氏は長年与党であった自民党を攻撃するためか、はたまた幼稚な正義感からかは知らないが、就任当初から密約暴きに奔走していた。

私は密約はあったと思うが、その密約を生み出した土壌は、なによりも日本の幼稚な現状認識にこそある。軍を否定すれば平和が叶うと決めつけ、核兵器は人道上の犯罪などと声高に叫ぶ愚かしさが密約を必要としただけだ。

つまるところ、岡田外務大臣のしたことは、日本の愚かさを露呈しただけだ。さすが、自虐大好き、民主党だ。

ただし、現時点で一点だけ評価してもいい。それは長年霞ヶ関や永田町が隠し続けた情報を、堂々と公開する道筋をつけたことだ。もちろん、隠し通すことが必要な情報もあるとは思うが、或る程度制限を設けて情報を公開し、そこから歴史上の闇を浮かび上がらせることも大事なことだ。

もし、私が今回の密約暴きで民主党を見直すとしたら、それは空想平和主義を自覚して、堂々と軍事条約の大切さを認識した時だ。

ま!今のところ在り得ないと思いますがね。いくら王様あなたの耳はロバの耳ですよと教えてあげても、聞く耳持ってませんから。それが今の民主党ですわい。
コメント (4)
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