ヌマンタの書斎

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Jリーグの衰退

2013-10-03 12:12:00 | スポーツ

最近、冗長著しいと感じるのが日本サッカー協会である。

残念ながら今年もACLにおいてJリーグ勢は敗退した。ほんの十年ほど前までは、アジア最強リーグの名を欲しい侭にし、ACLを連覇していたことが嘘のようだ。

だが、ここ数年はいつも予選敗退。今回は柏レイソルのみが準決勝まで進んだが、先週の試合でシナのチームにホームで大敗。そして今朝の報道でアウェイでやはり大敗したそうだ。原因は分かっている。

まず第一は助っ人外国人の質の低下だ。レイソルは日本での監督経験豊富なネルシーニョ監督が、自ら呼び寄せたブラジル人選手こそが、チームの要だ。決して著名な選手ではないが、働き盛りの円熟した良い選手である。しかし、残念ながら年齢による衰えが目立つのも確か。

一方、シナのチームは現役バリバリの若手の外国人プレイヤーを揃え、彼らを活かす戦術に徹している。先日のレイソル戦では、この二人の黒人プレイヤーが活躍しての勝利である。金満チームとの非難もあるが、金の使いどころも間違っていないのは、むしろ称賛に値する。

これはレイソルに限らないが、Jリーグの各チームも助っ人外国人に大金を払うことを止めている。だから現在、各国の代表レギュラークラスの助っ人外国人は非常に少ない。

確かに日本人若手プレイヤーの質は上がっていることは認める。でも、優秀な外国人選手とのプレー経験は非常に大事であり、かつてのJリーグには現役代表クラスの助っ人外国人が数多くいたからこそ、そのプレーを観て育った若手が今の代表を支えている。

今現在、観るに値するだけの外国人プレイヤーは非常に少ない。観客はそれを分かっている。だからこそ入場者数が減少の一途を辿っているではないか。多分、それは各チームの首脳も分かっている。だが長引く不況から脱しえないスャ塔Tー企業の資金提供の減少に悩んでいるのであろう。

一方、そんなJリーグの苦悩を横目に代表の試合の収入で潤う日本サッカー協会の危機感は薄い。それがACLでの日本勢の敗退にも影響している。

実は韓国、サウジ、カタール、中国などはACLの試合開催期間は自国リーグを休みにしている。収入が減るのを覚悟の上で、選手を休ませて万全の態勢で自国のチームがACLで勝ち上がることを切望している。

つまり戦う前からJリーグのチームはハンデを背負わされているのが現在の実情なのだ。

ACLを勝ち上がるためには情報入手と調整期間を設けて、万全の態勢で挑まねば勝てない。これは数年前、ACLに挑むにあたって浦和レッズの首脳陣が語ったことだ。Jのチームもそれは分かっている。

分かっていながら出来ないのは、不況の影響もあるだろうが、なにより日本サッカー協会の支援不足が大きい。国内リーグ以上の厳しさが待ち受けるACLに挑むチームを支援するのは、リーグ全体の協力が必要不可欠だ。

それが分からないのが、アマチュア出身者ばかりで厳しい国際試合を戦い抜いた経験のない今の日本サッカー協会の幹部たちなのだ。つまるところ足を引っ張っているのは、他でもなく日本サッカー協会である。まさに敵は身内にあり、である。

日本のサッカーの強化を目指して作られたJリーグだが、肝心のトップがこの甘さでは世界の頂点を目指すのは、まだまだ早過ぎる。名波や高木たちが日本サッカー協会の幹部になるまで、当分は無理そうな気がするのが残念です。

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