付いていけなかった。
そう感じざるを得なかったのが表題の漫画である。感性が老化したのかと思ったぐらい衝撃的であった。どこで笑ったらイイのさ、と悩んでしまうほどであった。
一応ストーリーはある不条理系ギャグ漫画である。なんでも人々から毛髪を奪うマルハーゲ帝国の横暴に戦う主人公ボーボボとその仲間たちであるそうだが、この漫画を読んでいてストーリーでさえギャグの添え物でしかない。。
要は笑いを取れれば何でもOK? みたいなノリなのである。私はそもそも不条理系の漫画はあまり好まないが、読めないことはない。実際、この漫画のノリは、かつて一世を風靡した「マカロニほうれん荘」を想起させるような勢いを感じ取れたのも確かだ。だからこそ興味は一応持てた。
しかし、私の感性はこの漫画のノリを楽しむことを拒否してしまった。パロディが不快だったわけではなく、ギャグの質に拒否感を感じたわけでもない。ただ、このノリというか、リズムに興じることが出来なかった。
ちなみにこの漫画はアニメ化もされたようだし、子供たちの間ではけっこう人気があったらしい。つまりギャグ漫画としては成功したと云える。そうなると、この作品を楽しめなかったのは、私自身の感性の問題であるようだ。
やっぱり頭が固くなってきたのか?それとも老化とも云うべきなのか?
まァ、もともと不条理系の漫画を好まないのは20代の頃からだから、自然な流れかもしれない。また、付いていけないと言いつつ、雑誌に連載されていた時は、ときおり目を通していたのも事実。それほど嫌ってはいなかった。
実を言えば、もっと駄目というか、まったく付いていけない漫画は他にもけっこうある。ただ、読んだことのない作品をとやかく言うのはマナー違反だと思うので、取り上げていないだけ。
嫌いなものを取り上げるのは楽しくないので、敢えて取り上げないだけ。やっぱり楽しい方がいい。
嗚呼、こうして人は頭が固くなり、感受性を失っていくのだろうか。でも、なんでも食べなければいけなかった子供の頃とは違うから、こんな程度の我が侭くらい、イイさとも思っている。
無理して楽しむのも、気持ちよくないしね。