ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

長期政権の土壌

2020-02-20 12:06:00 | 社会・政治・一般

長期政権は必ず腐敗する。

残念だが、安倍政権も歴史が証明する腐敗の法則からは逃れられない。一度首相の座から転落するといった苦杯を舐めた安倍総理自身は、腐敗からは逃れているかに見えるが、その取り巻きはそうではない。

長期政権が腐敗するのは、そこに驕りがあるからだ。もちろん奢った奴が悪いのは間違いない。しかし、問題の根底を見つめ直せば、何故に長期政権が可能となったのかを考える必要がある。

私は安倍政権の外交は高く評価するが、内政、特に経済政策に関しては低評価である。にもかかわらず、安倍政権が長期政権と化した大きな理由は、野党が駄目だからだ。

あれほど長い時間をかけて騒いだ森友問題は、結局詐欺師夫婦が逮捕されただけ。加計問題でも安倍政権は無傷で終わった。今、新型肺炎問題を放り出して騒いでいる桜の会の問題も、結局野党議員のパフォーマンスだけで、安倍政権には痛痒程度の結果である。

何故に日本の野党は、これほどダメなのか。

思うに野党政治家は、自分が正義の立場に立って政権を攻撃することしか頭にない。政権の腐敗を暴き出す正義の政治家の姿に酔い痴れて、自らを客観視することが出来ないのだろう。

民主主義においては、政治の評価は有権者たる国民が判断を下す。

ところが、野党政治家は正義の政治家に拘り過ぎて、国民のための政治家という視点が欠落している。国内政治において、あれほど失策を重ねる安倍政権の下で苦労する国民の姿は目に入っていない。

あくまで安倍政権の不正を糺さんと戦う正義の政治家の姿を鏡に映して満足するだけで、国民は自分を賛美していると思い込んでいる。実際には、冷たい目線で距離を置かれているだけだ。

国民は安倍政治に不満を抱きつつも、国民の為に働く気がない野党政治家を頼る気がない。だから選挙では勝てない。

おかしいのはマスコミも同様で、野党政治家を煽っている一方で、国民の冷たい視線を無視して済ませている。その結果が、新聞の購買部数の減少であり、TVの視聴率低下である。

マスコミが嫌悪するネトウヨ(ネット上に多くみられる右翼的言動)の巣窟だとインターネットを忌避する一方で、自分たちが賛美されるネット環境の構築には及び腰である。

そのせいか、インターネット上にはフェイク・ニュースが溢れ、まともな記事を探すのに苦労する。私がネット情報を素直に評価できないのは、あまりに杜撰な記事が多過ぎるからだ。

本来ならば報道のプロの厳選された報道が、ネット上にあるべきなのだが、多くの場合、新聞やTV報道の横流し的記事に留まっている。そのせいで、保守も革新も、怪しい報道が多くて閉口する。

仕方ないので、私はなるべく現場(シャッター通りや、外人が集まる観光地等)を見て、自分で判断するように努めている。でも、これは物理的、時間的に無理がある。

やはり信頼できる報道は、残念ながら新聞、雑誌、TV、ラジオを疑念を持ちつつ丁寧に判断するしかない。

敢えて野党議員に注文付けたい。マスコミの主張に乗る前に、自分の目で、自分の足で、自分の耳で現場から情報を得る努力をしてほしい。そこで得られる情報は、おそらくマスコミの主張とは違うはずだ。

面倒くさいのは分かるが、それこそがドブ板選挙である。有権者の生の声を真摯に聞かない限り、野党政治家に政権への道は開けないと思います。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする