ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

コンビニ店の廃業

2020-06-05 13:00:00 | 経済・金融・税制

理屈では分かるのだが、感情的にどうも嫌。

それがコンビニエンス事業だ。日本のコンビニは世界的にも有名で、アメリカ発祥のセブンイレブンではあるが、アメリカ人で来日して日本のセブンイレブンを訪れた人は、間違いなく日本のほうが上だと述べている。

オンライン端末を使ったサービスも凄いが、なにより商品のラインナップが凄い。から揚げなども人気だが、おでんもコンビニあってこその人気ではないかと思っている。コンビニでおでんが扱われるようになって、おでんの屋台が激減したかのような印象さえある。

まァ屋台の減少は、どちらかといえば警察の嫌がら・・・もとい、指導の賜物みたいですけどね。

今や日本人の生活に必要不可欠なコンビニである。しかし、それは消費者サイドの視点であり、経営サイドで見直すと、実に厭らしい経営をしていると私は考えている。

コンビニエンス事業本部にとって、一番稼げるのは新店舗開店である。それは分かるが、だからといって既に開業して地元に馴染んでいる店の近辺に、わざわざ新店舗を開業するのは如何かと思う。

よほど立地条件がよければともかく、多くの場合新店舗が既存の店舗を廃業に追い込む。そんな事例をいくつも見てきたので、FC事業としてフランチャイズのコンビニを開業することを私は薦めない。

最低でも土地は自前であり、配偶者や家族の協力が得られないのならば諦めたほうが良いと思っている。実際、複数のコンビニ店を経営している方も知っているが、ラーメン屋を同数持って経営している方のほうが羽振りが良い。

コンビニエンス事業では利益の過半を本部に持っていかれてしまうので、オーナー店主に残る利益はそう多くない。更に付け加えるのならば、オーナー店主で長期の休暇を取れる人は少ない。

決して不可能ではないが、いくら本部から応援が来るといっても、自分の店を他人任せにするのはやはり心配なのだろう。おまけにアルバイトが集まりにくい深夜の時間帯は、オーナーが臨時に入ることが多く、健康面でも苛酷であることが少なくない。

つい最近だが、私の地元のコンビニ店がひっそりと閉店した。当然である、なぜならその店から100メートル足らずの近所に同じ系列のコンビニ店が半年前にオープンしたからだ。

その新店舗のほうが倍近く面積が広く、駐車場もあるので客がそちらに流れるのは必然であった。でも、私は古い馴染みのコンビニ店を愛用していた。こちらのほうが家に近いからだ。

その古い店舗がオープンしたのは20年以上前だが、オーナー自ら店頭に立ち、小まめに店を見回っていた。悪い印象はないが、最近老けたかなァと思っていた矢先の新店舗オープンであった。

コンビニエンス事業展開はビジネスである。儲かるように古い店舗を廃業させ、新店舗で稼がせるのは理屈として分る。だが、ビジネスの大事な基本は信用である。

本部の儲け主義で、ホイホイと長年やっていた店を廃業に追い込み、新店舗で稼ぐ手法には、どうしても好感がもてない。もし近くにコンビニのFC事業をやりたいと考えている人がいたら教えてあげて欲しい。

あなたはいずれ切り捨てられますよ、と。

私は新しい店舗(もちろんオーナーは別の方)に恨みはないけど、なんとなく嫌なのでまったく使っていません。他の系列のコンビニを使うようにしています。

これは、単に私の我儘、依怙地なだけですけどね。

コメント
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