この題名も「早春」にしてすでに5日目、もうそろそろ雪ばかりの風景から、少しづつ季節を前に進めてみたくなってきた。今日の写真は、昨年の3月24日と記録にはあるがどうだろう。それが正しいのかあまり自信がない。まだ牧場には雪が残っているし、中央アルプスの峰々は純白の化粧を落とさず輝いて見える。しかしそれでも、青い大きな空には光が溢れ、胸の膨らむ季節がすぐそこまで来ているような気がする。
先日、近くの店で出会ったKM子さんが、以前にここで「ユキノシタ」と紹介した白い花は、違いはしないかと言われて驚いた。図鑑を調べたわけではなく、単にそうだと思い込んでいた。正しいと思っていた漢字の読み方を間違えていると、彼女に指摘されたと同じくらいには動揺した。
13年前になるか、信州に帰ってきて1年半ばかり何もすることもなく、指導してくれる人がいて山野草に興味を持ったことがあった。多くはその人から貰ったが、買ったりもして一時期50種ぐらいまで増やした。その中の1種だと思う。もしかすれば記憶違いだったかもしれない。
今、調べたら、KM子さんの言うように違う花のようだった。それを長い間、思い込んでいた。人生もそうだが、誤りが多い(遅ればせながら、訂正いたします)。
もう一つフキノトウについて。春めいてくるこの時期決まって「春たとへば蕗の薹の苦みかな」という俳句らしきが口をついて出てくると昨春書いたら、「はるの寒さたとへば蕗の苦みかな」(夏目成美)のことかと、俳句なぞに縁のない人と思っていたヤマカン氏に問われた。知らなかった。何によって、こんなふうに記憶したのか分からないが、いつの間にかこっちで毎年、早春の息吹を感ずる〝クセ″が付いてしまった。
フキノトウは家の西側の斜面にそろそろ顔を出すころだ。蕗味噌よりも天婦羅の方が余程美味であることを昨年、東京の老舗の天婦羅屋でFMZ君に教えてもらった。今春は、到来物のアオリイカもある。桜エビも玉ねぎもあるはずだから、その他を足して天婦羅、しっかり、ゴッソリといかせてもらう。
必要があって古いコメントを初めて調べてみたら、懐かしい名前がたくさん出てきて驚いた。あの人やあの人、あの人も・・・、まだまだどうしているのだろうと思う人ばかり。もちろんその中には、あなたも、君もいた。